アボンリーへの道 #41
アボンリーへの道 #41
The Lady and the Blade 手荒な歓迎
あらすじ
育児のため、学校をお休みしているヘティ伯母さん。
鬼の居ぬ間にとばかりに、クラスのみんなは好き放題。
そこで、新しい先生クレイブが軍隊から赴任してきた。
ヘティ伯母さんより厳しく、ガンコなクレイブの授業に、
クラスのみんなは音を上げる。
そんななか、大衆文学にめざめたヘティ伯母さんが
ベストセラーを叩きだし……
コメント
この話、だれが主役なのかよくわからなかったんです。
ヘティ伯母さんかな。
クレイブかしら。
見どころは、この二人が出版した小説をめぐり、
口論をするところでしょうね。
はじめは、三文小説なんてとバカにしていたヘティ伯母さんでしたが
いざ、自分に文才があって、
人々の支持を得られた上に
印税まで入ったから、態度がコロっと変わっちゃう。
いつものパターンです。
そしてクレイブさんは
学校の休み時間にも生徒を縛るような厳しい教え方ですが
小説の方は、想像力豊かで
独特の感性がある。
とはいえ、どちらの小説も
ムダな修飾がいっぱいあるし
ドキドキの展開で、純文学とは違います。
ヘティ伯母さんは文学だと主張しますが
ここは原作者の意図が混じってるかもしれない。
このシリーズは、だいたい、
だれが主役なのかわからないエピソードが多いですね。
話も尻切れとんぼの場合が多いし、
未消化のまま終わってる。
登場人物がやたらと出て来て、
ワサワサ、わいわい、がやがややってますが
もうひとつ、話にキレがない気がするなあ。
『赤毛のアン』のストーリーなら
シンプルでわかりやすいし
主人公がコミカルで面白かった。
しかし、『アボンリーへの道』だと
けっきょく、ヘティ伯母さんが主役なのでしょうねという感じ。
ヘティ伯母さんは、個性的だけど
もう年を取ってるから、成長があまりない。
もっとセーラの成長を見たいのですが
これは、追々わかってくるのでしょう。