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誤解か理解不足か Over Supination
業界用語ってのがあるんでしょうか
高齢の方の足元は筋肉も緊張しやすく柔軟性が低くなりスムーズな移動が難しくなる
それ故にインソールの作りは慎重を期す
文字や言葉だけで理解している技術者の作成するインソールでは問題を引き起こしやすいようだ
利用者の足の状態と上肢の動きをよく見ると症状の改善には程遠い技術が組み込まれているように見える
毎日使う足は日々変化するが毎日の体重のかかり具合に変化が起きることをよく見ておかないとサポートがその機能を十分に果たせないものが少なくない
特にアーチの高めの方の足の動きを十分に理解しておかないと変化するタイミングがつかめないまま見過ごしてしまうため快適な歩行ができなくなることが多い
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足裏もふくらはぎも痛くて歩くのがつらいと相談に来られた高齢の女性(80歳 江戸川区在住 女性)
一見あまり問題なさそうに見えるが踵を見ると
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江東区の総合病院に通っているが、そこでアンダープロネーション用の足底板を専門家が作りましたが痛くて歩くのが大変とお悩み
わが国ではあまり語られない足の動きを見てみよう
アメリカでは昔から語られる足の動き
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歩行の時に体重が足に乗ると始め回内して荷重が調整取れる状態で足がロックされ体重を支えて一歩を運ぶときに回外をして体を前に運ぶ動きをする
この回内と回外のバランスの良い動きが快適な歩行を司る
バランスを崩す回内・回外は好ましくない
足のバランスを整えて歩いてもらったが痛みは出ないが靴を履くと足が外に滑るような気がするといわれるので作った足底板(インソール)を確認
このインソールを履くと足裏ふくらはぎと痛くなるそうだ
外側楔状足底板
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インソールの作り方はいろいろあるようだがこのつくりは、外側楔状足底板と言われているものだと思える
最近、足、ふくらはぎ、股関節周辺のしびれや痛みでお悩みの方に見受けるインソールのタイプだ
外側楔状足底板への疑問
外側にウエッジをつけて踵を押し上げて踵の外側を高くするようだが、とても不思議なのはインソールの厚みだ
こんなに厚いインソールを靴に入れて歩くには靴の中の容量がそれを満たすくらい空間が大きくなければ履きにくくなるだろう
このインソールのために空間の大きい靴・・・喜劇王チャップリンが履く靴のように喜劇的な靴になってしまう
踵も安定しないしつま先は動く・・・
なぜこのような厚みが必要なのだろうか?
素材の問題で厚くなるのか?
技術的な問題でこうなるのか?
効果があり快適になる作り方を学んでいないのか?
いろいろ気にはなるが、本流の作り方で
提供されたものだと思う
対 策
北欧で講じている改善対策に準じて
・踵の動きをよりスムーズになるように踵の柔軟性を確保
・回外サポートソールを作成
足のバランスを整えて
足型からインソールを作成して回外サポートパッドを作成
足裏の歪んだねじれを改善するサポートパッドをつける
このインソールでしばらく歩いてもらった(2か月程度)
回外の動きに変化が出始めたら本来の足の動きをサポートできるようなパッド(アスケルオリジナル)をつけて毎日30分程度のウォーキングをするようお願いしました
忘れてはいけないこと
Over Supination の改善は踵の周辺の筋肉の動きを見ながら動きの変化に合わせて踵のサポートを変えてゆきより改善が進むように気を付ける
変化は小さな変化が2~3ケ月くらいを単位でおきるので注視しながら整えるとよい