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サム・アルトマンの歴史〈3〉 | 『OpenAI』を立ち上げる:「研究所をもう一度作るべきだ!」

このシリーズでは、2024年11月8日にY CombinatorのYouTubeチャンネルより公開されたサム・アルトマン氏のインタビュー動画を一部抜粋し、翻訳したものをご紹介します。



以下の会話は、正確な文字起こしではありません(生成AIの助けを借りています)。
ある程度の要約がありますが、情報としては問題ないと判断して修正していない箇所もあります。正確な発言内容の引用は、元の動画を確認することを強くお勧めします。

著者コメント

ゲイリー・タン:
『Loopt』を立ち上げ、その後『Green Dot』に売却して、最終的にY Combinatorで一緒に働くことになりましたね。

Y Combinator Researchの初期の頃について話してもらえますか?

あなたがY Combinatorにもたらした素晴らしい点の一つが、実験的なアプローチでしたよね。あの頃、パートナールームに戻ってきて、Larry PageやSergey Brin(Googleの創業者たち)といった人たちとの会話をしていたのを思い出します。

AIが皆の話題の中心にあったけど、まだ実際には何も始まっていない時代でしたね。

サム・アルトマン:
そうですね。ずっと前から、退職後にやりたい仕事の一つとして研究に携わることを考えていました。でも当時はまだ、AI研究を始めようとは思っていなかったんです。

実際にはいろいろな試みをしていましたが、うまくいかないこともたくさんありました。その頃、「パロアルト研究所(PARC)」や他の研究所の歴史についての本を読んでいて、みんなが「研究所をもう一度作るべきだ」と感じていた時期でした。それがすごく面白いと思ったんです。Y Combinatorでやっていたことと似ている部分もありました。つまり、資金を提供して、時にはうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるという感じです。

とにかくやってみたかったんです。

2014年後半から2015年、そして2016年初頭にかけて、AIがちょっとしたブームになっていましたね。

特に「超知能(Superintelligence)」の話題が盛り上がっていて、その頃はまだ、AIに関する進展は限定的でしたが、興味深い時期でしたね。

私はずっとAIオタクだったので、「これで何かやってみたいな」と思っていました。


ゲイリー・タン:
Y Combinator ResearchやOpenAIに関わる初期メンバー、例えばGreg Brockmanのような人材を、どうやって見つけたんですか?

サム・アルトマン:
Gregとの出会いは、まるで映画のモンタージュのような感じでしたね。彼が非常に優れたエンジニアだと噂を聞いて、彼の講演動画を見たんです。それがすごく印象的で、「この人に会わなきゃ!」と思いました。それで、彼が登壇するカンファレンスに行って、そこで話しかけました。そして、Stripeの初期から彼を少し知っていたので、その後もいろいろと話すようになりました。

ゲイリー・タン:
それで、どんな会話をしたんですか?「AIラボを立ち上げたい」と持ちかけたんでしょうか?

サム・アルトマン:
まあ、そんな感じです(笑)。そして、振り返ってみると、最初から「AGI(汎用人工知能)」を目指すと宣言したのが非常に効果的でした。当時、その分野では「AGIを目指す」と言うのは非常識とされていて、無責任だとも思われていました。でも、それが逆に若い優秀な人たちの興味を引きました。古い考え方を持つ人たちには軽蔑された一方で、若い情熱的な人たちにはすごく響いたんです。彼らは「この無謀な若者たちと一緒に何かやってみよう」と思ってくれました。

ゲイリー・タン:
まさにその通りですね。立ち上げの初期はどうでしたか?

サム・アルトマン:
2015年12月に発表したのですが、実際にスタートできたのは2016年1月の最初の週あたりでした。休暇から戻った10人ほどのメンバーで、小さなアパートに集まりました。

「ここまで来たぞ」と感じましたが、
次の瞬間、「じゃあ、今から何をする?」
という話になったんです。

それはスタートアップが資金調達に成功して、「やった!」と思った後、実際には「えっと、次はどうする?」という状況に似ていました。シャンパンを開ける時期ではなく、むしろ本当のレースの始まりでしたね。


サム・アルトマン:
特に感心したのは、ビル(Bill)や他のメンバーたちが、道中で数々の紆余曲折があったにもかかわらず、最初に掲げた大きなビジョンをしっかりと持ち続けていたことです。もちろん、私たちはいくつもの方向転換を余儀なくされましたが、それでも元々のアイデアの全体像は、驚くほど正しかったんです。

ゲイリー・タン:
最初の段階で掲げていた目標の一部には、ディープラーニングや教師なし学習(Unsupervised Learning)も含まれていましたか?

サム・アルトマン:
ええ。それに加えて、強化学習(Reinforcement Learning)も初期のホワイトボードに書かれていました。
当時のオフサイトミーティングのホワイトボードには、
「教師なし学習を解決する」
「強化学習を進める」、そして
「チームの規模を120人以下に保つ」
という3つの目標が掲げられていました。

最後の目標に関しては守れなかった部分もありますが、最初の2つについては、かなりの成功を収めたと思います。結果として、私たちが描いていた方向性が、最初から非常に的を射ていたということが、後から振り返ってみてもわかります。

私たちは、最初は単なるアイデアからスタートして、そこから数多くの試行錯誤を繰り返しました。それでも、ビルや他のメンバーが見失うことなく進んでいったおかげで、最終的に今のシステムが生まれました。

最初のホワイトボードに書かれていた目標が、今の私たちの基盤となっていることを考えると、本当に驚くべき旅だったと思います。



ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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