見出し画像

スタートアップ共同創業者の見つけ方 〈2〉|いつ共同創業者を迎えるべきか

「共同創業者」に関する本シリーズでは

  1. なぜ共同創業者が必要なのか

  2. いつ共同創業者を迎えるべきか

  3. どこで共同創業者を見つけるべきか

  4. 共同創業者とうまくやっていくには

について解説します。
第2回は、「共同創業者を迎えるタイミング」についてです。

本シリーズの内容は、以前他のシリーズでもご紹介したY Combinatorのハージ・タガー氏の解説動画を元にしてご紹介していきます。


2. いつが共同創業者を迎える最適なタイミングなのか

Q: 共同創業者なしでも会社を立ち上げるべきか?それとも共同創業者を見つけるまで待つべきか?

90%のケースでは、素晴らしい共同創業者を見つけることに全力を注ぐべきだと思います。
しかし例外もあります。
次の2つの条件を満たす場合です。

  1. 具体的なアイデアがあり、それについて強い情熱を持っていること。そして、その分野での専門知識を持ち、他の誰よりもそのアイデアを進めるのに適していること。

  2. エンジニアとしてのスキルを持ち、自分でプロダクトを作り始められること。この場合、技術的な共同創業者をすぐに見つけなくても進められます。

このような場合は、会社をスタートさせて、初期のプロダクトを構築し、ある程度の進展やトラクションが得られてから共同創業者を見つけることができます。ただし、エンジニアでない場合はこれを行うのは難しく、やはり最初に優れた技術的な共同創業者を見つけることに集中すべきです。

例として、Dropboxの創業者ドリュー・ハウストンのケースを紹介します。
ドリューは最初、単独の創業者としてY Combinatorに応募しましたが、当初は共同創業者を見つけるように言われ、最初は不合格でした。しかし、彼は製品を開発しながら、並行して素晴らしい共同創業者であるアラッシュを見つけました。つまり例外である「プロダクトの開発を進めつつ、共同創業者を探す」というアプローチが成功したのです。


理想的な共同創業者の条件

ここからは、理想的な共同創業者を見つけるためのアドバイスです。

  1. 最も重要なのは、ストレスに対処できる能力があるかどうかです。
    スタートアップは非常に多くのストレスがかかる道のりであり、たとえスキルが完璧でも、ストレスに耐えられなければ長続きしません。

    ストレスを乗り越える能力がなければ、共同創業者としての関係は長続きせず、スタートアップも失敗する可能性が高まります。

    • どうやってストレス耐性を見極めるか?
      最も良い方法は、過去に一緒にストレスのかかる状況を経験したことがあるかどうかです。
      例えば、大企業(Googleなど)で働いていた同僚とは、スタートアップのような厳しい状況でのプレッシャーを経験していないかもしれません。また、友人とは楽しく過ごしていたとしても、真のストレス下で協力したことがなければ、実際にどうなるかはわかりません。

  2. 高いレベルでの目標の一致が重要です。
    スタートアップを立ち上げる動機や目指すビジョンが異なると、いくらスキルが優れていても成功しないことがあります。

    • 例えば、急成長して複数の資金調達ラウンドをこなし、最終的には上場を目指すような高圧的なスタートアップを目指している場合、安定した収益を追求し、プレッシャーの少ないビジネスを目指している人とはうまくいかないでしょう。
      そのため、スタートアップを始める前に、なぜ会社を始めたいのか、お互いの成功の定義は何かについて話し合うことが重要です。

  3. 現在のスキルセットだけに焦点を当てないことも大切です。
    理想的には、補完的なスキルを持つ共同創業者を見つけることが望ましいですが、特に技術系のスタートアップなら、最低でも1人はプログラムできる共同創業者が必要です。

    • ただし、そのプログラミング言語や技術スタックにこだわりすぎないでください。重要なのは、賢く新しいことを学ぶ意欲があり、スタートアップの成長に合わせて適応できるかどうかです。今日の特定のスキルセットよりも、スタートアップが成長するにつれてスキルを習得し、拡張できるかが重要です。



ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

【宣伝コーナー】 PMF調査、承ります 💁‍♂️
まだ市場が存在しない新しいビジネスアイディアについて、プロダクト/マーケット・フィット調査(PMF調査)をサポートいたします。

スタートアップを始められた方、検討されている方、新規事業に取り組んでおられる会社担当者の方は、ぜひこちらよりお問合せください

いいなと思ったら応援しよう!