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golchiki
バトル・ロワイアルについて
十何年振りとかにバトル・ロワイアルを見て、めちゃくちゃハマった。小説、映画、漫画、全部見た。学生時代、それこそ15歳近くの読書視聴体験が思い起こされた。
結局こういうのが1番好きなのかもしれない。私が純文学に傾倒したきっかけも村上龍だった。暴力。エロ。グロテスク。なんだかんだで人間が1番感じ入るのはそれだよ。
やはり原作が1番いいと思われる。映画は時間の兼ね合いがあるし、漫画は超人めいた部分が目立つ。じっくりと話が進み、それぞれのキャラクターも分かる。
666ページあるその小説を3日程で読み終え、同じ程度の分量のインサイダーも、3日程で読み終える。こういった体験は久しぶりだった。だらだらとした時間を大切に(?)する私が、その時間を惜しんで延々と読み続けた。やっぱ面白い! 文学性とか芸術性とか大人ぶってても結局はこれだよ。
大分昔の有名な話で、ネタバレも糞もないと思うが、一応そういったことを含むと言っておく。
七原秋也が好きだ。こんなゲームに乗るんじゃないとか呼びかけつつ、基本的に全て川田任せだ。ほとんど何もできていない主人公。しかし大半の人はそうなるのではないか(呼びかけはしないか。隠れて逃げる。見つかったらパニクる)。そんな彼が、とても人間らしいと思う。
中川典子が、地味に1番恐ろしい気がする。それは相馬光子よりも。男2人に守られるか弱い女の子に見せかけて、しっかりと自分の仕事をこなしている。銃に弾丸をこめて川田に渡したり、桐山を撃ち殺したり。
なんにせよこの小説は面白い。決してただの殺し合いではなかった。最後の展開やそれぞれのキャラクター、人を信じるということ、生きるとは、等々、月並みではあるが、そのようなことを感じた。
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