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私的遣欧日記⑧
3日目。部屋の窓から美しい朝焼けが見える。今日も素晴らしい天気になりそうだ。最寄り駅付近のパン屋さんでデニッシュに挑戦。シナモンロールっぽいものを選んだら、目が覚める甘さ。ブラックコーヒーがよく合う。
約束のお茶屋でアンパンマンと合流。白を基調としたお洒落で明るい店内。気さくな店員さん。店の奥はギャラリーなのだろう。広い空間があった。頼んだ煎茶は抹茶碗みたいなボウルに並々と注がれてきた。新鮮なビジュアル。次回ここでも何かできれば最高だ。
ローゼンボー城で野点。澄んだ空。色づく樹々。気持ち良い一服となった。そのまま北上してニューハウンへ。ザ・コペンハーゲンな風景。アンデルセンもここに住んでいたらしい。そのままオペラハウスの見える桟橋へ移動。アンパンマンがお腹が空いたと言い出し、昨日行ったカフェへ案内した。デニッシュに満足した様子。次はクリスチャニアを探検。ここはデンマーク政府とは別のルールで社会がまわっている自治区。中に入るとDIYしたようなお家やアート、屋台がたくさんある。大麻が売られており、敏感なアンパンマンは流れてきた煙を吸っただけで体に異変を感じたようだった。街へ戻りホットドッグ。Malteさんも「ホットドッグは食べた方がいい」と言っていた。これが良かった。カリッとしたパンに挟まれた香ばしいソーセージ。酸味の効いたピクルスとカリカリに揚がったフライドオニオンが良いアクセント。とても美味しかった。
その後は我々だけで三度目の大使館。道順も慣れたもの。受付の人とも顔馴染みである。新しいパスポートを手に入れ、お礼を言って外に出た。またも夕陽の時刻。今回は西の空に太陽が沈むのを眺めた。その時アンパンマンからローゼンボーの夕陽の写真が送られてきた。どうやら皆同じタイミングで空を眺めていたらしい。街へ戻り王室御用達の老舗お茶屋さんへ。お土産を大量に買い込む。可愛い店員さん。アンパンマンがその子をいたく気に入っていた。
さて、最後の晩餐。正統派デンマーク料理で締め括り。ビールで乾杯。カリカリに焼いた豚とサーモンのフライとカレイ、小エビの乗ったオープンサンドを三人でシェア。旅の振り返りとこれからの未来について語り合った。アンパンマンは明日帰国する。手を振って別れるとアンパンマンは夜の駅に颯爽と消えていった。
2019年10月30日
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