私的遣欧日記11

約束のアパルトマンの最寄り駅に着いた。歩いて行くと長い髪の美しい女性が外まで出迎えてくれた。ゆきこさんだ。お茶が結んだご縁。会えた感慨にしばし浸る。アパルトマンではシモンさんが待っていた。無駄なものがなくすっきりとした、でも温かみのあるお部屋。茶器の室礼も素敵で、美味しいお茶を何種類かご馳走になった。

お茶のこと、オーガニックのこと、デンマークの印象、日本の問題、そしてお互いの今後について。お二人との話は尽きず、とても楽しい時間を過ごした。これだけでもコペンハーゲンに来て良かったと思った。近い将来、コペンハーゲンを再訪する理由ができた。海を越えて、同じ方向を見て「一緒に頑張ろう」と励まし合える人がいる。何かのスイッチが押された気がした。

帰りは近くのIrmaを案内していただいた。お勧めのチーズとお土産を買い足して大満足。帰り道、今日の出会いの興奮を夫と分かち合った。宿に着き、クリスマスビールで乾杯。

2019年11月1日