私的遣欧日記⑦
コペンハーゲン2日目。快晴。散歩に出る。自転車に乗った人々がビュンビュン通り過ぎる。運河沿いを北上し、カフェへ。ペストリーは外カリ、中フワ&モチ。一度帰宅しMalteさんと待ち合わせし洗濯機の使い方を説明してもらう。日本大使館への行き方も丁寧に教えてくれた。
揃えた書類を持ち、大使館へ。電車に乗ると座席がほとんどなくガランとした車両がある。4人乗りの大きなベビーカーが3台もそこに乗っていた。降りるとその車両には自転車の絵が描いてある。ベビーカーも自転車も乗ることができるのだろう。大使館で手続き。今日の15時にはもう渡航証ができるという。早い。アンパンマンとの待ち合わせ場所にはそこから歩くことにした。限りなく無駄を削ぎ落とし洗練させた天王洲アイルみたいな風景。茶節団の一人、makoさんの作ったワンピースで歩く。この街によく似合う。
お茶屋さんでアンパンマンと再会。昨夜、お風呂に3回も入ったらしく元気そうだ。素敵な空間に次回に向けた夢が広がる。いただいたお茶も美味しかった。その後は器屋さん巡り。茶器に使えそうな器を物色。ここで別れて我々は再度大使館へ。一回限りの渡航証を作るつもりが、パスポートの方が安全という説明を受け、そうすることにした。あともう一回、大使館に行く必要がある。
建物を出ると夕陽が沈む時間だった。東の空には地球影。ここでも見られるとは思わなかった。コペンハーゲンは空が広い。建物は5〜6階建てが多く、高層ビルはない。古い建物も新しい建物も混在しているが、無駄な色や装飾がなく調和しており、どこを切り取っても絵になる。ノイズが少ない。灯りも少ない。夜見える星の数も圧倒的に違う。建物の窓は大きく、カーテンは基本的にない。窓の一つひとつにそれぞれの家庭の豊かな暮らしが見える。歩いていて心地よい。
アンパンマンとFolkehuset Absalonで待ち合わせ。ここは使われなくなった教会を改装した場所で、毎日18時から晩ごはんのシェア会が行われている。どうやらとても人気でたくさんの人で賑わっている。予約していなかった我々は諦めて別のお店に行くことにした。アンパンマンのスーパーナビにより、素敵なお店が見つかった。極限まで落とした照度。客席を照らすのはほとんどキャンドルの光。でも窓が大きいので閉塞感はない。とても良い雰囲気で料理も全部美味しかった。明日は野点をする予定。
2019年10月29日