Mist of Milanje Tea（ミスト　オブ　ミランジェ　ティー）　―モザンビークからやってきた茶葉はミルクと相性抜群

　前回に引き続き、アフリカの紅茶を紹介する。今回はモザンビークにある特定の農園でのみ収穫されたMist of Milanje Teaを取り上げる。


　袋を開けると、結構細かい茶葉が顔を覗かせる。穴が大きめの茶こしだと、通り抜けてしまう可能性があるレベルだ。香りは落ち着いており、ミルクティーにすると良さそうに見える。抽出してみてもその印象は変わらず、優しい味わいや香りが広がる。前述の通り細かい茶葉のため、うっかりすると濃いめに仕上がりそうな点だけ注意してほしい。

　飲み方としては、ストレートまたはミルクティーだろう。個人的には最初は何も入れずに味わい、その後でアレンジを楽しんでほしい。また、後述するアイスクリームが余り、溶けたものを牛乳代わりに入れてみたところ、それも良かった。そのため、濃く抽出してアフォガードのようにしても、おいしいと思われる。


牛乳との相性のよい紅茶なので、マリアージュを考える際もその点に留意すると良さそうだ。

　食事系の場合、バケットを添えたポタージュやスープが良さそうだ。ただ、個人的には普通にホットドッグと組み合わせた。牛乳はどこにも入っていないが、意外と良いペアリングだった。このことから、こってりとした味わいの料理でもバランスが取れると考えられるだろう。ぜひ、好きな料理と紅茶で楽しんでほしい。ミルクティーとの組み合わせは試していないが、バタートーストのようにかなり素朴なものの方が良いと推測する。

　スイーツなら、乳製品を使ったものがおすすめだ。具体的には牛乳を使うフレンチトーストや、生クリームを使うショートケーキだ。個人的には、キャラメルトーストにアイスクリームと焼き芋を添えたプレートとペアリングした。キャラメルの甘さとアイスクリームとストレートの紅茶が相乗効果を生むだけでなく、更に焼き芋もアクセントになっていて非常に良かった。余談だが、材料さえ揃えば家で簡単にできる上に今の時期にぴったりなので、気が向いたら作ってみてほしい。
　また、ミルクティーなら既に乳成分が紅茶に含まれていることになるので、ペアリングする相手はシンプルなスコーンやクッキーといった焼き菓子が良いだろう。


　最後に、Mist of Milanje Teaは量り売りのみの販売となっている。ティーバッグがないので扱い辛いとは思うが、50gがS$10（約1,100円）と、TWGの中ではコストパフォーマンスが良い上にミルクティーにはもってこいだ。ぜひ関心のある人は、手にしてみてほしい。

Mist of Milanje Teaの量り売りが入った袋。