小説家:林芙美子
「戦後女性感謝プロジェクト」第7段!紹介するのは林芙美子(はやしふみこ)です
1.どんな人だったの?
林芙美子(1903年-1951年)は小説家です。有名な作品に自伝的小説『放浪記』、詩集『蒼馬を見たり』、長編『浮雲』などがあります。
(出典:「やまぐちの文学者たち」80人/林芙美子)
母と養父が炭鉱町を行商して回っていたため、林芙美子は小学校を転々としました。広島県尾道市で小学校を卒業した後は尾道市立高等女学校に進学。この頃から、地方新聞に詩や短歌を寄稿し始めました。女学校卒業後は上京し、下足番、女工、事務員・女給など、職を転々としました。
1928年、25歳で長谷川時雨主宰の女人芸術に『放浪記』が連載されました。『放浪記』は19歳の頃につけ始めた日記がもとになったといいます。翌年には詩集『蒼馬を見たり』を自費出版。売れっ子作家になった林芙美子は、一人旅するようになり、中国、パリ、ロンドンなどに滞在しました。
(出典:新宿区歴史博物館 林芙美子記念館)
日中戦争中、南京攻略戦の際には毎日新聞の特派員として、武漢作戦の際には内閣情報部役員として、現地に足を運び、執筆活動を行いました。
第二次世界大戦後は『晩菊』『浮雲』などの名作を発表。『晩菊』で女流文学者賞も受賞しました。
2.もっと知りたい方へ
3.隊員からのメッセージ
明日少女隊で林芙美子を名乗っている隊員です。大学院で「慰安婦」問題について研究しています。明日少女隊には今年から参加しました。
名前を決める時に林芙美子さんのことを調べて、林芙美子さんの人生(貧困、労働、海外渡航の経験、反戦)や『放浪記』などの自伝的小説に惹かれて、この名前を選びました。また、当時、林芙美子さんは「貧乏を売り物にする素人小説家」、「たった半年間のパリ滞在を売り物にする成り上がり小説家」、「軍国主義を太鼓と笛で囃し立てた政府お抱え小説家」など批判されていたけど、それでも書き続ける覚悟みたいなものに魅力を感じました。
「戦後感謝プロジェクト」次回は神谷美恵子(精神科医)をご紹介します!
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記事:杉野芳子(明日少女隊)