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三ヶ月

病気、手術後の症状を具体的に書きます。苦手な方はブラウザバッグでお願いします。

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子宮全摘をしてから今日で三ヶ月になります。

術前や退院後しばらくの間、不安でいっぱいだった私は noteやSNSで #子宮全摘 #子宮腺筋症 #子宮全摘後  の検索魔になっていました。

症状は一人ひとり違います。
あなたと私は違う。
「同じだから平気」と独断で思い込むことは危険ですが、体験を聞くことで不安な思いが軽くなることもあります。私はそうです。
勇気を出して「受診してみよう」というきっかけになるかもしれません。

私の noteが、誰かの気持ちを少し軽く出来たら幸いです。


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2月の末、腹腔鏡手術で子宮と左右卵管をとりました。
手術を希望したのは、子宮に、子宮腺筋症しきゅうせんきんしょうという疾患があったからです。

※左右卵管をとるのは「卵巣がんになるリスクを減らすため」と主治医から事前に説明があり、了承しました。

入院期間は8日間。手術前日からの入院でした。
(私の病院は腹腔鏡で1週間、開腹で2週間入院が目安)

入院中は「経過順調」と言われ、病院のごはんも美味しくいただきました。

術後1日目は麻酔の影響で体調悪く食べられず……無念。

朝ごはん。大根おろしが嬉しい
お魚の西京焼、切り昆布、おひたちじゃなくおひたし
カレー。サラダのトマトは残した、ごめんなさい
ひな祭りの日。ちらし寿司風な炊き込みご飯。ケーキ!

退院前診察も終わり

退院前診察、内診がとんでもなく痛かった!!「力、抜いて」と言われても抜けない!いつもは内診が全く痛くない先生なのだが、縫ってあるところをしっかり診察するから仕方ないのだが。

内診、何度受けても慣れません

退院出来て、家へ。

子どもが発熱していたので小児科受診したり(インフルエンザBだった)スーパーに買い物に行ったり、家事をしたりしたら、その夜、

軽い下腹部痛
微量の出血

がありました。
入院の後半、出血は止まっていたので、一気に不安になりました。

出血といっても微々たるもの。
排尿後ペーパーにつく、下着に軽くつく程度。
鮮血が大量に、ではありません。

それでも、怖い!!となりました。
あきれるくらい小心者です。

「お母さん、もう寝るね!!!」

家事を途中放棄し、発熱中の次男の隣で横になりました。
(インフルエンザは誰もうつりませんでした)

病院からは、

38℃以上の発熱
生理2日目くらいの量の出血
おさまらず、どんどん強くなる痛み
腹部の傷からのトラブル(出血や痛み、化膿など)

があれば、すぐ連絡して受診するよう言われていました。

どれでもないし、緊急性はないと判断。

次の受診日(術後1ヶ月検診)まで様子見することに。
微量の出血は翌々日には止まりました。

己れの行動を省みるに、

重いものを持っちゃダメ。絶対。

と感じました。

スーパーに行って、発熱中の次男が食べられそうなものや、自分が食べたいものを次々に買い込んで、帰りのエコバッグがぱんぱん。

普段はそれくらいの重さは平気なのですが、退院後は

ウッ……

と、下半身にイヤな不快感。冷や汗。

下から、内臓が出てきちゃいそうな……

膣の奥の方がキューと締め付けられる痛みがありました。

これは、相当気をつけて暮らさなきゃダメだと悟りました。

入院中、意識してフロアを動き回っていて(足腰が弱らないようにと体力維持)もしかして私、退院したらけっこう動けるんじゃね?と過信していたのです。

重いものを持った直後、そのイヤな感じが数分続きますが、安静にすれば抜けていきます。

まずは「重いものを持つこと」を止める、もしくは減らさなきゃと思いました。

術後1週間から3週間は、家族に全面協力してもらいました。

買い物にはカートを使い、玄関から冷蔵庫前まで運んでもらう。

洗濯物は2回に分け1回の分量を減らし、干すところまで運んでもらう。

カレーやシチュー、豚汁が並々入った大鍋を動かすときは、誰かの手を借りる。

古新聞、雑誌等を束ねたら、リサイクル集積所までは運んでもらう。

3週間くらい経つと、「持っても大丈夫そうだな」という気持ちが起きてきて、そこからは平気になりました。

この微量出血の他に、退院後一ヶ月の間にあったものは、

腸が動く不快感(痛み)です。



これは入院中にもあって、先生や看護師さんから

「内臓いじってるから、そういう事あります」

と言われ、納得していました。

子宮のまわりにある臓器、器官(腸や膀胱や尿管、腎臓)を傷つけないように手術してくれました。

(術前のイラスト付き説明で聞いていたのと、術後に写真を見せてくれながら説明を受けました。自分の体内、内臓を見てしまった………うげー)

こちらの都合で動かしていることになるので、彼ら(内臓)にとっては、おい急に何なんだよ!!だったと思います。

そして子宮があった場所にぽっかり空間が空いたことに……(私の子宮は病気により肥大していました)

なので、その空間に腸が動いていったのでしょう。

病院でもそう言われたし、自分でもそうだと思っていました。

腸が動くのが痛いのです。

引き攣るような痛み、キュキューッとなる痛み、ズン!とくる痛み。

下痢のおなかぐるぐるぐるーとは違う、これまで体験したことない痛みでした。

寝ている間にも痛みで起きました。
腸に起こされました。

痛み止め(病院からはロキソニン処方)を飲むほどではなかったです。 

「これは動いているからだな、誰だって空いてるところに行きたいよね」とイメージすることで過ごしました。

そして病院からは、術後は腸閉塞が怖いので、便秘に気をつけるよう言われていました。

幸い私は便通がよく、術後二日目からお通じもあり、ガスも出ました。

術前まで軟便やお腹がゆるくなりがちだったのが、術後、便が硬くなりました。便の質が変わってきたというか……

よく噛んで、水分を多めに摂って、足つぼを毎晩押しています。

毎日2回以上排便はあるので、これで大丈夫かなと思っています。


術後一ヶ月検診

問診で、退院日に微量に出血したことを主治医に伝えると、

「退院あるあるですねーー」

と笑われました。

内診をしてもらい、縫合したところはきれいだし、問題ないと言ってもらえました。

(この時の内診は全く痛くなかったです。身体が回復してる!)

「この先、子宮頚がん、体がん検診は受けなくていいが、卵巣が残っているから、年に1回は婦人科で卵巣をチェックしてもらってください」と言われました。

病理に出した子宮と卵管には悪いものはないと言われて、「子宮腺筋症」という確定診断がおりました。

私の主治医は今月で病院を異動されると聞いていたので、半年間診ていただけたこと、先生に手術してもらえてよかったと御礼を伝え、病院を後にしました。

手術を受けてよかった、心からそう思います。

術後ニヶ月



手術したの?と会う人達に言われるくらい、見た目は元気でした。

でも、身体の中は戸惑っていたのだと思います。

術前の半年間、ホルモン剤「レルミナ」で生理を止めていました。

卵巣から分泌する2つの女性ホルモン、
「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と
「プロゲステロン(黄体ホルモン)」を、
強制的にストップさせていたことになります。=生理が起こらない

術後、私の卵巣はまた活動を始めてくれたようです。

卵巣が機能してくれるかぎり排卵はあります。

(排出された卵子は、体内に吸収される)

自分の生理周期はすっかり忘れてしまいましたが、胸が張ったり、下腹部痛がある日が出てきました。
チクチクと下半身左わきの辺りが痛い日がありました。

これは何の病気だろう………怖っ……

不安になりつつも、この痛みが排卵痛だと思いあたりました。

痛みが約一日だけしかないこと、腰も重だるいこと。

かつて子宮があった頃の排卵痛の100ぶんのいちくらいのものです。

子宮腺筋症を患っていた頃は、排卵痛も激痛で、毎月痛み止めを飲んでいました。

排卵があり、卵巣がまだ機能しているあいだは、更年期症状は起きないと言われていますが、現在私に

更年期症状は起きています。

ホットフラッシュ、動悸、血圧の上昇です。

ホットフラッシュは頭汗。
カーッと熱くなり火照り、汗が髪のあいだをつたいます。

動悸は、心臓専門クリニックで詳しく検査し「心臓には何の問題もない」とお墨付きをもらえたので、あまり気にしていません。

血圧は、元から高いので降圧剤を毎日服用しています。術後、160を超える日が続いたので、追加で飲める降圧剤を処方してもらいました。

(今現在、血圧は下がってきたので、追加のものをやめています。医師から「下がり過ぎもよくないので」と注意があり。日々測定しながら先生と相談し降圧剤を飲んでいます)

「そんな副作用はおきない」と言われても実際起きてしまうように、(私はレルミナというホルモン剤でさんざん副作用がありました)
卵巣があっても、更年期症状は起きる。

症状と、ゆるやかに付き合っていく方法を見つけていっています。


それと、術後からじんわり気になっていたのが、排尿後の不快感でした。

入院中、尿道カテーテルを入れていたからでしょうか。

これ膀胱炎かな……泌尿器科に行くべき?と思いながら、正直、もう病院行くの嫌だなぁと思って過ごしていました。


三ヶ月に向けて、突然の出血

モグラ叩きのように起こる不定愁訴にも慣れてきた矢先、連休中に微量の出血がありました。

見間違いであって欲しい。

そう思いましたが、翌日には茶褐色のおりもの(帯下たいげ)があり、これは血が古くなったものだ、出血があるのだと確信しました。

連休明けに病院へ。
内診してもらった結果、手術の縫合部からの出血ではないとのこと。

膣壁にポリープがあり、そこからの出血と言われました。

ポリープ?!!

寝耳に水。

いつできた?手術後にできた?この短い間に?
パニックになりました。

ポリープはその場で切除、病理にまわされました。
2週間後に結果を聞きにくるよう言われました。


病院の帰り道、心は沈みました。
恐怖と不安。

さんざん検査して、手術までしたのにまた病気なのか……。ため息が出ました。

ポリープ切除後は、出血があったり、止まったりで、トイレに行くたびに気が滅入りました。

帰宅後、よくよく思い出してみると、数年前に入浴中に自分でポリープに触れ、婦人科に行ったことを思い出しました。

「悪さしないからこのままでいいです」

そう言われた、アレだ。前からあったものだ。

それが出血したというのは、悪さをしたのだろうか……不安は大きくなっていきました。

2週間後、検査結果は良性でした。

ポリープは再発することが多いので、1年後にまた受診することになりました。

数年前にできていたポリープが、術後たまたま出血したようでした。

そういうことはあります、と先生に言われ、ホッとしました。

術後三ヶ月

元気です。

楽しみにしていたイベントにも、無事参加することが出来ました。

家事は、サボりながらしています。
長男のお弁当を毎朝作っています。

次男と、野球部に必要なものを買いに野球専門店に行きました。

夫とビールを飲んでいます。

重いエコバッグも、洗濯物も、今は持てます。

腹部の傷あとは目立ちません。
おへその傷だけ、触ると少し痛みがあります。

来月もその先も「元気です」と書けますように。

これを読んでくださっているあなたにも、そう願っています。




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