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copainterのAIペン入れ機能と反対するひとたち

ポッドキャスト「アシカガCAST」第755回の要約記事です。


copainterのAIペン入れを使ってみた

イラストの下書きにペン入れをしてくれるAIツールがあるとムスメから聞いて試してみました。手元に下書きの絵がなかったので、昔書いてペン入れまでした広末涼子のイラストを使用しました。

1分も経たずにペン入れされた絵が生成されましたが、素人っぽい私の線が洗練された線になっていて驚きました。ただし、元の絵とは異なる別の絵に仕上がっていた印象でした。目の描き方など完全に違う部分もあり、古めかしい私の絵がイマ風に変わっていました。

なお、copainterはユーザー登録すると無料チケットが10枚もらえて、10回生成させることができました。

ペン入れといいつつ画像生成AIのi2iだった

copainterを使い続けるうちに、これは画像生成AIのimage-to-image(i2i)技術だということがわかりました。下絵を機械的にトレースしているのではなく、下絵を参照して画像生成AIの技術で新たな画像を生成しているのです。

忠実度の設定を変更すると、元絵とはポーズも違う絵が生成されることもあり、単なる画像生成AIという印象が強くなります。自分で描いた絵を元に生成するとはいえ、結局のところ学習データを基に生成しているため、AIに反対する人々の主張からすれば「アウト」になってしまいます。

ラフの絵を勝手に仕上げられたら困る理由

イラストレーターや絵師の中には、ラフな絵を綺麗に仕上げるAI技術に反発する声が多いです。SNSにアップしたラフ画を勝手に仕上げられて、自分の作品だと偽って発表されることを心配する声があります。

また、有料で依頼を受けたイラストの確認用ラフを渡したら、AIで勝手に仕上げられてお金を払われずに持ち逃げされる可能性も指摘されています。これらの問題に対して、ある程度の対策を考える必要がある時代になったと言えます。

イラストの有料依頼と「夢絵」の話

自分が気に入った絵師に依頼してるのに、ラフを「持ち逃げ」する人がいるのか? その絵師さんが仕上げた絵が欲しいんじゃないのかと疑問に思う人もいると思います。

どうやらイマドキの絵の依頼というのは、漫画家の人にサイン色紙を描いてもらうのとはわけが違うようです。発注者側が描いて欲しいキャラクターとシチュエーションがあって、それを実現した絵を描いてもらうために絵師を探す、という順番なんですね。

自分を反映したキャラクターと推しのキャラクターを一緒に描いてもらう「夢絵」と呼ばれるものがあると以前ムスメに聞きました。Skeb、SKIMA、ココナラなど、絵を依頼できるプラットフォームで「夢絵」を依頼するんですね。ムスメによるとSKIMAがおすすめらしいです。

コテキャとは自身の代理キャラ

夢絵での依頼主をイメージしたキャラクターは、本人の似顔絵とは限らず、なりたい自分や自身が考えた自分のキャラクターです。分身、アバター的なイメージなんですね。

これは、「コテハン(固定ハンドルネーム)のキャラクター」の略で「コテキャ」と呼ばれています。そして、コテキャのイラストとプロフィール、髪や瞳の色などの詳細が記載された「コテキャシート」なるものがあるそうです。

絵を描けない人は、このコテキャシートも有料で依頼することになります。そして、そのコテキャシートをもとに「夢絵」を有料依頼するわけです。

夢絵とかコテキャ/コテキャシートとか、夢絵を依頼するときのコテキャじゃない方の「推し」のことは「御相手様」とか「お隣様」とか言うらしいんですが、そういう用語のひとつひとつが興味深い、面白いとわたしは感じています。

AIに反対するにもそれぞれの事情がある

イラストの受注や「夢絵」について、わたしも詳しいわけではありません。しかし、多少なりともこの界隈特有の用語や慣習を知ることにより、下絵をもとに絵を完成させるAIに反発する理由が実感できた気がします。

画像生成AIに反対する理由には、それぞれの立場や事情があると考えられます。それぞれのイラストレーター、絵師に様々な事情があることを想像するのが大切なのかなとあらためて思いました。

copainterを実際に使ってみてどうだったかの話や作例は、以下の記事で紹介していますのでぜひ見てください。有料マガジンの記事ですが無料で概要は読めるようにしています。


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