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才能を最大限に伸ばす!ストレングスベースドコーチングの極意

どうも、足ひれ社長のヨシです!
今日はコーチングについてのお話。

コーチングにはいろんなスタイルがあります。
でも、日本のスポーツ界では圧倒的に「問題解決型コーチング」が主流。選手の弱点を見つけ、それを克服するためのトレーニングを積む。

この方法、私ももちろん使いますし、実際に成果も出ます。
でも、この方法だけでは絶対にダメなんです。

なぜか?

問題解決型コーチングには、実は大きな落とし穴があるからです。」

問題解決型コーチングのメリットと致命的なデメリット

確かに、問題解決型のコーチングには良い点があります。

  • 課題が明確になる
    ⇒何を直せばいいかすぐに分かる

  • 短期間で技術修正ができる
    ⇒フォームの矯正や動作の最適化が可能
    ⇒限られたレッスン時間内でも行える

  • ミスをすぐに潰せる
    ⇒悪い癖がつくことを防げる

特に初心者や基礎が未完成な選手には、このアプローチが有効です。
でも、これだけに頼ると、大事なものを失います。

それが、「選手の強みを活かす視点」です。

考えてみてください。

もし、あなたが毎回泳ぐたびに「ここがダメだ!」「これを直せ!」と言われ続けたらどうでしょう?

確かに改善点は分かるかもしれません。
でも、気づけば自分の得意な部分に意識を向ける時間がなくなっている。それどころか、修正ばかりに気を取られ、本来の強みが埋もれてしまう。

「次はどこを注意されるんだろう…」
「注意されたらやだから余計なことはしないでおこう…」

例えば、ある選手が圧倒的なスプリント力を持ってるのに、「お前は体力がないから持久力をつけろ」と言われ、ひたすら長距離練習をさせられた結果、スピードが落ちてしまったとします。
これは本来の武器を潰してしまってるんです。

弱点を埋める」ことにこだわるあまり、「長所を活かす」という発想が抜け落ちている。

これが、問題解決型コーチングのデメリットです。

だから私は『ストレングスベースドコーチング』を使う

そこで、私の指導でメインの軸になるのが、「ストレングスベースドコーチング」なんです。

簡単に言うと、選手の強みを徹底的に活かすアプローチ

多くのコーチなら、
「あなたはスピードがないから、スプリント力をつけよう」
と指導します。

でも、私の場合は、
「君の持久力は武器だから、スピードよりもその粘り強さを活かす戦略を考えよう」

という思考回路になります。

選手の強みを知り、それを最大限に活かすことで、修正に頼らず、選手の成長スピードを劇的に加速させることができるんです。

ストレングスベースドコーチングと選手の未来

もしこのアプローチを使えば、

  • 選手の才能を最大限に活かし個性を伸ばせる

  • できないこと」にとらわれず、「得意なこと」に集中できる

  • 選手自身が自信を持ち主体的に成長するようになる

でも、この方法を実践できるコーチはまだまだ少ない。

なぜなら、「弱点を直す方が、指導してる感がある」から。
もしくは、そもそもコーチング理論を学んでないから。

でも、本当に選手を伸ばしたいなら、強みを活かすコーチングを知らなきゃダメです。

そんな指導によって、蕾のまま枯れていった選手をいっぱい見てきました…
だからこそ、「正しく選手を伸ばせる指導者」を世の中に1人でも多く増やしたい!!

私は、そんな思いで、コーチングの理論と私の経験・ノウハウを発信しています。
前置きが長くなりましたが、今日はその『ストレングスベースドコーチング』の核心に迫ります。

コーチング基本スキル「観察」と「承認」の具体的な解説と実践

ステップ1:選手の強みを観察し、言語化する

現場でのコーチングの基礎は「観察」から始まります。でも、ただ見るだけでは足りないんです。

多くのコーチは、選手のミスや弱点ばかりに目を向けてしまいがち。しかし、ストレングスベースドコーチングでは、「選手が無意識にできていること」を意識的に拾い上げることがカギとなります。

  • 「成功パターン」と「失敗パターン」を比較し、強みの要因を特定
    ⇒たとえば、2人の選手が同じターンをしてるのに、一方は速く、もう一方は遅い。その違いを言語化できますか?

  • 観察メモをもとに、選手にフィードバック
    ⇒「ターン後のキックが力強いから加速できてるね」と伝えることで、選手自身が「自分の強み」を理解できるようになる。

  • パフォーマンス分析を数値化
    ⇒動画解析やストップウォッチを活用し、「この動作で0.2秒短縮できる」など、強みを具体的に示していきます

具体的なケーススタディ:選手A(スタートの爆発力は強いが、後半失速する選手)

  • 一般的な指導:「持久力が足りないから、もっと泳ぎ込もう

  • ストレングスベースドコーチング:「スタートが抜群に良いね。これを活かして、50mのペースを最適化していこう

このように、選手の「強みを見抜く視点」を持つことが、コーチの観察力を向上させていきます。
以前お話した「見る力」がまさに大切になりますね。

ステップ2:「承認」を通じて強みを最大化する

観察した強みを、適切な「承認」によって選手に気づかせることが重要です。あなたが選手の泳ぎを見て、何か発見したとしても、本人に伝えなければ本人は認識できません。

当たり前のことなんですが、これがとってもダイジ!頭の中を共有しましょうということです。

  • 強みを明確に伝え、「どう活かせるか」を選手と話し合う
    ⇒「スプリント力が強いね。ラスト10mでの爆発的な加速に活かしていけそうだ!」

  • 「お前はスゴイ」ではなく、「この動作が優れてるから、こう活かそう」と具体的に伝える
    ⇒ただ「すごい」と言うのではなく、「ストリームラインがキレイだから、後半も抵抗を抑えられて失速しにくいんだね」という事実を伝える

  • 選手自身に「自分の強み」を言語化させる
    ⇒「自分的には得意な動作は何だと思う?」と問いかけ、選手が自己認識できるようにする

具体的なケーススタディ:選手B(ストリームラインが美しいが、ターン時の切り替えが遅い)

  • 一般的な指導:「ターンを速くしろ」

  • ストレングスベースドコーチング:「ストリームラインが完璧だね。そのままターン後も崩さずに入る意識をしていこう」

承認」は単なる褒め言葉ではありません。選手が自分の強みを最大化できるよう、戦略的に使っていくスキルなんです。

ステップ3:ストレングスベースドコーチングの実践

最後のステップは、選手の強みを実際の練習や戦術に組み込んでいくことです。

  • 選手の強みを活かす練習メニューを設計
    ⇒例:「スプリントが得意な選手は、ラスト10mにフォーカスしたフィニッシュ強化ドリルを追加」

  • 選手の強みをベースに戦術を構築し、試合で活用
    ⇒例:「ターンが素早い選手は、レース中盤で仕掛ける戦略を採用」

  • 定期的に観察・承認を繰り返し、強みの進化を促進
    ⇒コーチは、毎回選手の成長を記録し、「この部分がさらに強化されている」と伝えることで選手のモチベーションを維持します

具体的なケーススタディ:選手C(後半のペース管理が苦手)

  • 一般的な指導:「もっとペースを意識しろ!」

  • ストレングスベースドコーチング:「後半50mのリズムは安定してるね。これを活かして、全体の100mのレース展開を考えてみよう」

観察 → 承認 → 実践」を繰り返すことで、選手のパフォーマンスは加速度的に向上していきます。

セルフコーチングとして活用する方法

ここまで読んで、指導者向けの内容だなと思った選手は、大事なことを見落としてます。ストレングスベースドコーチングの考え方は、選手でも自分自身にじゅうぶん活かすことができます。

  • 自分の強みを観察するために、練習動画を撮影
    ⇒可能ならスローモーション再生を使い、「自分が無意識にできている良い動作」を特定しましょう。もちろん動画を撮らなくてもわかる部分もピックアップOK。

  • 練習日記をつけて、自分の強みと改善点を記録
    ⇒毎日の練習で「今日できたこと」「成長を感じたポイント」などを書き出します

  • ポジティブな自己対話(セルフ・アファメーション)を取り入れる
    ⇒例:「自分のキックは強い。その強みを活かすために、ターン後の姿勢を意識しよう」

  • 他の選手の動きを観察し、成功パターンを学ぶ
    ⇒練習仲間やトップ選手の映像を見て、「自分の動きと何が違うか」を分析します

  • 試合やタイムトライアルで、自分の強みを意識した戦略を立てる
    ⇒例:「ラストのスプリントが得意だから、前半は落ち着いて後半勝負に持ち込もう」

この方法を取り入れれば、コーチがいない状況でも「観察 → 承認 → 実践」のサイクルを活かして成長することができます。
私が4年間ひとり孤独に練習しつつも、日本代表を勝ち取れたのもこのサイクルができていたからだなと思います。

まとめ

コーチングで本当に大事なことは何だろう?」そう考えたことはありませんか?

これまで解説してきた「観察 × 承認 × ストレングスベースドコーチング」の最強トリプルコンボのサイクルは、選手の強みを引き出し、成長を加速させるアプローチです。

多くの指導では弱点克服に意識が向きがちですが、選手が本来持つ力を最大化することが、実は最短の成長ルートなのです。
あなたも、やっぱり得意なことの方がモチベーション高まりませんか?

観察では、選手が無意識にできていることに気づき、それを言語化して伝えます。
承認では、強みをさらに伸ばせるように戦略的にフィードバックを行います。
そして、ストレングスベースドコーチングでは、その強みを基盤にして、成長の方向性を明確にしていきます。

このサイクルを繰り返すことで、選手は自信を持ち、自ら成長する力を手に入れることができます。
そうすると、あら不思議、苦手なことや弱点も自ら取り組むようになるんです!

「でも、コーチがいない環境ではどうすればいいの?」

そんな人も大丈夫です。この考え方はセルフコーチングにも活用できます。練習動画を撮影し、日々の強みを記録する。戦術に落とし込みながら、自分自身に適切なフィードバックを行うことで、コーチがいなくても成長し続けることが可能です。

「読んで終わり」ではなく、今日から実践してみてください。あなたが自分の強みに気づき、それを活かせるようになれば、成長のスピードは今まで以上に加速するはずです!

相手の未来を変えるのは、あなたの視点次第。
ストレングスベースドコーチングで、強みを最大限に活かす指導を始めていきましょう!

ということで、ここまで長きに渡り読んでくれてありがとうございます。

この内容良かった!よく書いたなぁ!など思っていただけたら「スキ❤️」と「フォロー✅」、「シェア♻️」、「チップ💙」で応援していただければ嬉しいです…!

また、これからも読者の皆さんに役立てるような発信をしていきたいので、「コメント欄」に質問や気になるエピソードを入力して教えてください!

コーチングの基礎の基の基について知りたい方は、大反響、前回のチャレンジチューズデーの記事も読んでみてください!

それではまた次回お会いしましょう!
またね〜

フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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