『ルーナジア戦記』プレイ日記 第4話・どっちが最強? ジジイ大戦勃発!!
対ノーザリオ戦線では、エルザ隊本隊が戦闘を重ねつつ順調に北上中。
一方、マナ・サリージア法王国に対しても、手をこまねいていたわけではない。
ムウア率いる別動隊が、守備の手薄な隙を衝いてオルタニアを奪取。
しかしそこで、南進してきたグスタファ神聖帝国の軍勢と、初めて接触する。
「……敵陣から迫ってくる異様な気配……いったい、どんな化物が率いておるのやら……」
ムウアの眉間に深い皺が刻まれる。
大陸一の魔法師と称される彼をして、心胆を寒からしめるほどの相手。
敵の総大将は、間違いなく只者ではない。
「伝令! グスタファ軍を率いる将の名がわかりました!」
「聞こう」
「アルスン・バルナコフ」
「なんと……人形使いアルスンか!」
グスタファ皇帝ティムの腹心として知られてはいたが、それ以外については長らく謎とされてきた男である。
優秀な魔法師たちからなるムウア独自の情報網によれば、皇帝直属の秘密部隊の長でもあるらしい。
裏方専門だった者がにわかに脚光を浴びるのも、乱世ゆえということか。
整然と隊列を組み、グスタファ軍が迫ってくる。
「なるほど。あの帽子の男か」
自ら最前列に立ち、軍勢を率いるのは、一見して穏やかな風貌をした老人だ。
だが、こちらを見据える眼光の鋭さは、凄まじいの一言だった。
「ゴーレムを前に出せ。守りを固めて迎え撃つのじゃ!」
アイアンゴーレムを並べて築いた防御陣はまさに鉄壁、そう簡単に打ち崩せるものではない。
「さあ、どう出る?」
ムウアの余裕の笑みはしかし、戦端がひらいた直後に凍りつくこととなる。
突如、ムウアの目の前から壁が消失した。
横合いから現れたグスタファ軍の副将ノルによって、アイアンゴーレムの一体が敵側に引き寄せられてしまったのである。
「なんと!?」
鉄壁にぽっかりとあいた空隙。
すかさずそこに、ひとつの影が飛び込んでくる。
「あ、あれはアルスン!」
彼は、体術を極めし者に与えられるチャンピオンの称号を持っている。
「フンヌッ!!」
「ばぶろッッ!!!!」
猛り狂う鉄拳が腹部に叩き込まれた。
ムウアは痩せ枯れた身体をふたつに折り、たまらず膝をついた。
大丈夫か!? 御年六十四歳!
「舐めるな……! 伊達に大魔法師なんぞと呼ばれておらぬわ!」
血の泡を飛ばしつつ、高速で呪文が織りあげられる。
次の瞬間、紅蓮の炎が、アルスンを後続のモンスターもろとも飲み込んだ。
「フン! やりおるではないか」
魔法の炎が消えるまで、不動の姿勢で耐え抜いたアルスンが不敵な笑みを浮かべる。
自慢の帽子と髭の先が、焦げてやや不格好になっていた。
「では」
「ここからが本番じゃな」
物理VS魔法。
大陸最強のジジイを決する戦いが、いま始まった!!!!
※解説
チャンピオンのアルスンに気を取られ、他の敵の確認を怠った結果、痛い目を見たという話です。
クリティカルでムウアのHPを半分以上もっていかれたときは本気で焦りました。
ノルのクラスはレンジャー。シーフ系の中級職で、ユニットを一マス引き寄せる特殊技を使用できます。
効果は敵味方に関わらず発動するので、色々と便利な使い方ができそうです。
このあと、アルスンに攻撃を集中させ、なんとか撃退することができました。