元チョコレート専門店販売員のバレンタイン2023〜フェリシモのバレンタイン編
バレンタインの記事の4本目です。フェリシモで木野内美里さんがされている「幸福のチョコレート」を恥ずかしながら今年初めて利用しました。
(実は昨年秋に、フェリシモのチョコレートミュージアムへ行って来ました。こちらについてはまた後日書きます!)
注文したのは2種類
・プーレ ロングボックス(ラトビア)
・リビウ オレンジピール(ウクライナ)
まずはラトビアのチョコレートから!!
フェリシモで注文してから、成城石井でも見かけました。成城石井にあったのは長い箱ではなく手のひらに乗るぐらいの10個入りで、こちらも可愛かったです。いろんな国のチョコレートが流通するようになるのは嬉しいですね。容器はロングボックスとの商品名の通り30cmほどの箱です。黒の紙箱に白い帯、金文字がとてもおしゃれ。側面にチョコレートのフレーバーが並んでいて、この順番で箱に入っていました。
ラトビア国旗とMade in Latvia の文字!
ちゃんとラトビアの住所が書いてありますね。
この銅色のタッセルを引くとチョコレートが出てくる仕掛けです。徹底しておしゃれです。
日本のチョコレートのパッケージも可愛くて好きですが海外のお菓子を開けるのが一番好きです。その理由。
その国の言語事情が反映されているから。
ラトビア語の公用語はラトビア語です。ラテンアルファベットで表記される言語です。その隣に英語、さらにその隣に現れたキリル文字。キリル文字を使う言語はたくさんありますがこれはロシア語ですね。ラトビアはロシア語話者の人口も多いためこのような3言語表記がされるのでしょう。
この同居状態を実際に見れて幸せでした!
日本で流通させる以上、仕方ないとはいえ日本語の原材料名のシールでロシア語が隠れてるのが少し残念でしたが。天然のロシア語を学ぶこのご時世ではとても貴重な機会なのに。
肝心のチョコレートの感想に移ります。
12種類あったので時計のように並べてみました。
リガの金文字を横に置いてみるとさらにおしゃれ。
1時の位置から時計回りに、
・カルバドス
リンゴはあまり感じず、アルコールもあまり分かりませんでした。ブラックチョコレートとしては美味しかったです。
・チェリー
かなり酸味があり、イメージ通りのヨーロッパのチェリーでした。
・ティラミス
コーヒーの苦味がしっかりしていて美味しい。
・ブルーベリー
ブルーベリーそのものの青い味がして、乾いているのに果汁が想像できました。
・オレンジ
こちらも果汁を感じる新鮮な香りでした。酸味は全くないです。でも甘ったるいわけではなく、オレンジの一番美味しい部分を持ってきたようなチョコレートでした。
・ブラックカラント
かなり酸味が強かったです。しかし立体的でベリーの弾力が残っているような香りと甘みがありましtあ。
・パッションフルーツ
このボックスの果物の中で一番酸味が強かったです。その爽やかさに負けないほどチョコレートに力強い苦味と香りがあって美味しい。
・ミント
爽やかさより苦味が強いミントでした。チョコミントが苦手な私の観点からすると、今まで食べた中で一番歯磨き粉から遠いところにあるチョコミントでした。
・チーズケーキ
ラズベリーとコケモモのジャムを添えたチョコレートチーズケーキでした。酸味と甘味のバランスがよく、コケモモの香りを直に感じるチョコレートが外国らしくて美味しかったです。
・キャラメル
香ばしさよりも甘さと粘度を感じるキャラメルでした。
・クランベリー
クランベリーの香りは控えめで、爽やかな味わいでした。このシリーズはベリー類が総じて酸味が強いようです。
・Zabaglione
このZabaglioneザバイオーネを今回初めて知りました。インスタで調べたところカスタードとベリーを使ったスイーツのようです。ざくろとマドレーヌの上にかけてパフェのようにしているインスタグラマーもいます。
ドイツのレシピサイトによると15世紀にはすでに存在していたイタリア発祥のデザートで、19世紀初頭からはフランスでSabayonとして提供されるようになったようです。いろんなアレンジがあるようですがカスタードクリームにデザートワインを加えてそのまま食べるのが原型のようですね。
このチョコレートはラトビアで進化した形なのか、甘みよりはブラックチョコレートの苦味を強く感じました。
まとめ
これは他のスイーツを模したアレンジよりもフルーツが鮮やかで美味しいボックスでした。ブルーベリーとブラックカラントが特に美味しかったです。
残った箱をどうするか迷ってます。大きさとしてはリコーダーぐらい。雰囲気からすると魔法の杖が入ったら素敵でしょうね。
ラトビアに行ったら白樺でできた魔法の杖があるでしょうか?
木野内さんがこの会社に行かれた時の様子はこちらから読めます。
2. 続いてウクライナのチョコレート。
リヴィウはウクライナ西部、ポーランドにかなり近い都市ですね。
オレンジを模した紙の包装が可愛い。
ラトビアのチョコレート同様にパッケージの言語を熟読
英語のシールが貼られた裏面の端に…
ウクライナ語といえば!の文字 ї がありました。
ウクライナの国名Українаはすぐにわかるとして、
Телефон гарячої лінії
はなんでしょう?最初の単語
Телефон はラテン文字にすると Telefon 電話
になることと、下にある数字の並びから電話番号らしいのはわかりますが、類推ができません。
ドイツ語の大手辞書、PONSのウクライナ語→ドイツ語辞典を参照したところ
гарячої が heiß 暑い/熱い
лінії は Linie 線
Телефон гарячої лінії は 電話ホットライン、この場合で自然な日本語にすると「お客様相談窓口」になるでしょうか。
їはロシア語にはない文字ですが、ウクライナ語に固有の文字ではなく、ベラルーシ語にもあるようです。
さて、本題のチョコレート
砂糖漬けオレンジの酸味がそのまま残っていて美味しかったです。周りのチョコレートも色から想像するほど苦くなく、甘くて美味しいお菓子でした。
強いて言うならば、包装がただ紙で包んだだけなのが品質維持の点で不安でした。現時点で体調に異変はありませんが、冬とはいえ基本的に高温多湿の日本ではこの放送では少し心配です。とはいえ、まさか一年中いつも海を渡ってくる風が大量の湿気をもたらす島国があるなんて、大草原の国では想像しにくいのでしょうね。
私はウクライナ語は勉強したことがなく、言語的に近いロシア語は初級文法をなんとか終えた程度です。それでもキリル文字が読めると楽しいですね。勉強しておいてよかった!
リビウのチョコレートは販売終了していますが、ラトビアのプーレはまだホワイトデー便として在庫がありました(2月18日 午前9時の情報です)
ウクライナのチョコレートを買い付けに行った木野内さんの記事はこちらから読めます。
https://www.felissimo.co.jp/choco/blog/2022/11/ukraine-livivchocolate1.html
私はウクライナ語に関して専門知識を持たないので、これ以上は専門機関のサイトを挙げておきます。
東京外国語大学
ウクライナ語とロシア語の違いに関しては、京都産業大学外国語学部ロシア語専攻の教授が執筆したページを参照しました。
バレンタインに関連してチョコレートの記事を書いてきましたが、次で最後の予定です。一度諦めたものの、3週間迷って結局買ってしまった美しい美しいボンボンショコラを紹介します。今回も読んでくださりありがとうございました。
最後に
これまであまり大々的に書いていなかったのですが、Twitterは転載不可にしていますが、Noteのシェアは大歓迎です。よろしくお願いします。
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