池に佇む

雨上がりの朝、手作りの小さな池の辺りでコーヒーをすする。

雨に濡れた森の緑が柔らかく全身を包んでくれる。
川の流れる音と鳥のさえずりが上手にハーモニーして耳に心地いい。

耳を澄まし、優しく目を閉じる。
コーヒーの甘苦い香りが口いっぱいに広がる。
その香りとともに、息を深く吸い込む。

フォトンチッドに満たされた新鮮な空気が風船のように肺を膨らませる。
血液が毛細血管まで行き渡って、身体を温かくほぐしてくれる。

時を忘れて、ただ静かに佇んでいる。

何もしない。
何も考えない。
ただただ自然に溶け込み無垢に感じる。