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老年的超越

達観の域に入る。

全てがどうでもよくなる。
全てがちっぽけなことに思えてくる。
例え死さえも。

拘らなくなる。
気にならなくなる。
何が起きても動じなくなる。
肝が据わってくると言うのか。

なぜか幸福感は増している。
「知足」の域に達したのかも。

一種の「諦観」である。
しかし、氣力は漲り、情熱は持っている。
ただ、激しく燃える火から、熾火のように穏やかでじわっと温かい感じに似ている。

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