いや、それ違うから。
と、僕は思う。
たまたま成功した。というのが正しいのではないだろうか。
もっと言うなれば、最初の時点でWHOや各国は何と言っていたか?
日本のことをけちょんけちょんボロカス言うてませんでした?
WHOならびに世界各国のみなさん、忘れてはいないでしょうね?
ただ、政府の対応が良かったか、と言うと否だ。
では、何故日本はこれだけ結果が良かったのか?
それは日本という国と、日本人という国民性という2つしか無いと思う。
だから、これで政府がしたり顔はしないでもらいたい。
そうなると、正に『たなぼた』だ。そんな美味しい目はしないでおくれよ。
サタモパの第7回でも話したが(この頃はこんな事になるとは思ってもいなかったが)、家屋の造りと靴文化の影響があると思う。
西洋の石畳とは違い、日本の道路は土路だ。そして梅雨がある。雨が降れば道路は泥濘む。
この為、靴を脱いで家に上がるという暮らしが生まれたと思う。
大昔は靴を履いていたんじゃないかな?弘法大師の絵を見ると靴がちゃんと書かれている。
泥の付いた靴で家屋に入るとやはり感染を起こしやすかったのだろう。
そして、サタモパの第20回で話した。
習慣の違いとして握手、ハグなど殆どしない。こいう行為は寧ろasayanなどは照れてしまう。これによって人と人の接触はグンと減る。海外からはどちらかと言えばマイナスと捉えられていた面がプラスに働いたわけだ。
そして、国民性の違い。今では随分薄らいだがまだまだ根底にあるのが「他人に迷惑をかけてはいけない」という想いだろう。
「自分が感染しても治癒すれば良いけど、他人にうつすのが怖い」という言葉はかなり耳にした。他人に迷惑をかけてはいけない、という教えが受け継がれている。ある意味、江戸時代の『五人組』や第二次世界大戦下の『隣組』などの意識と言うか風習の名残かもしれない。
古い仕来りではあるが、今回はそれが良い方向に働いたのかもしれない。そんなことを考えるとこれぞ『温故知新』だと感慨深く思った。
そして国そのものが違うのだ。
幕末にやって来たハリスが滞在記として記述している。
『柿崎は小さくて、貧寒な漁村であるが、住民の身なりはさっぱりしていて、態度も丁寧である。世界のあらゆる國で貧乏に何時も附き物になっている不潔さというものが、少しも見られない。彼らの家屋は、必要なだけの淸潔さを保っている。』
つまりは、環境衛生、公衆衛生が国として既にその頃から整っていたのだろう。
ということで、断じて日本の政策の評価ではなくて、日本人の在り方の評価だと僕は思っている。