心馳
2年ほど前のこと
足を運んだのは福島の地
田んぼのリンクの脇を抜け
向かったのは郡山総合体育館
正直なところ
強い思いがあったわけではなく
軽い気持ちで試合観戦に
駅前に車をとめ
散策しながら会場へ
ふと手にしたスマホを見れば
バッテリーは残りわずか
「寒いから弱まるだろうな」
と当然のごとく気にもせず
記憶が確かならば2月のこと
街中に雪の影響はないものの
日暮れとともに気温は下降
しばらくしてから
再度目にしたスマホは黒画面
しかし
「通話する予定もないし」
と気にしないのはこの時も同じ
さて
少々迷って回り道したものの
無事に会場到着
人の流れに乗って入場口へ
ところが
ここで初めて気付く大問題
熟練者にとっては想定内であっても
電子チケット初心者には想像外
頭をフル回転させるものの
解決策は見出せずに
スタッフのいるブースへ
「バッテリーがなくなってしまって…」
と見えもしない画面を提示
「お求めになった席はどちらですか?」
という問いかけにも
「この辺りだったような気がするのですが…」
と曖昧な返答しかできず
しばらく時間が経過し
「ではこちらで!」
手渡されたのは
座席番号が手書きされたチケット
入場断念を覚悟していた身には
紙チケットならぬ神チケット
今シーズンのファイヤーボンズ
なかなか波に乗れない様子
けれども
掲げたMISSIONやVISIONは
絵に描いた餅ではないのだろうと
電子チケットのQRコードを見るたびに
ちなみに
その後すぐに
モバイルバッテリーを購入したのは当然の結果
ところで
あの日偶然通過した
川俣町の田んぼのリンク
その歴史は40年程
近年存続が危ぶまれてきたものの
運営が移住してきた若手に託されたとのこと
小さな願いや行動が
大きな力に
大きな思いの下に
小さな支え