【大学受験/高校受験】半田高校、桜台高校、千種高校、瑞陵高校によるコスパ選手権
自己紹介-あなたは誰?
こんにちは、学習塾レッツ、武田塾 刈谷校、武田塾 新安城校、武田塾 出町柳校、武田塾 太田川校、武田塾 半田校、武田塾 大府校を運営している平林と申します。ざっくりいうと、愛知県の知多半島と刈谷市、安城市、あと京都市左京区で学習塾を運営しています。あと、愛知県知事認可 愛知県私塾協同組合というところで、理事として働いています。忙しくしてます。
知多半島の雄、半田高校があぶない!?
さて、知多半島で学力No.1の高校といえば、半田高校に間違いありません。他の追随を許さない圧倒的な合格実績です。さて、そんな半田高校、最近では名古屋の公立高校に押されて、偏差値が下がっているってご存知ですか。
もうかなり前ですが、以前、
半田高校?横須賀高校?国公立大学に強い高校とは?【知多・公立高校】
という記事を書かせていただいたのですが、時代は変わってまいりました。
知多半島の民たちも、ついに名古屋の高校の味を憶えて、山から人里に下りてきました。
そこで今回は、半田高校という山の幸を頬張りながら、人里のグルメを狙うみなさんに向けて記事を書きました!
半田高校、桜台高校、千種高校、瑞陵高校の基本情報
さてまずはサラッとそれぞれの高校の情報を確認しましょう。「定期券で遊べる駅」は、ちかくに商業施設があったり、わりと大きめの駅をチョイスしています。JR線や名鉄線、また自分がどこに住んでいるかにもよりますので、それも併せてチェックしてください。
半田高校
所在地…半田市
部活数…31(文化部14,運動部17)
最寄駅…名鉄河和線 住吉町駅 徒歩7分
定期券で遊べる駅…知多半田駅(徒歩圏内)、青山駅(名鉄河和線 下り)、太田川駅(名鉄常滑/空港線 乗換)、緒川駅(JR武豊線 上り)
桜台高校
所在地…名古屋市 南区
部活数…39(文化部19,運動部20)
最寄駅:名鉄本線 桜駅 徒歩9分、または、地下鉄桜通線鶴里駅 徒歩7分
定期券で遊べる駅…名古屋駅(JR中央線 乗換)、金山駅(JR中央線 上り)、今池駅(地下鉄 桜通線)、新瑞橋駅(地下鉄 桜通線)、呼続駅(名鉄本線 上り)、南大高駅(JR東海道線 乗換)、太田川駅(名鉄常滑/空港線 乗換)
※大府から行く場合は笠寺で降りて自転車が近い。笠寺の有料駐輪場は学生証提示で1,500[円/月]
※名駅の取得条件はJR沿線に実家→名駅→地下鉄桜通線
千種高校
所在地…名古屋市 名東区
部活数…33(文化部18,運動部15)
最寄駅:地下鉄東山線 一社駅 徒歩8分
定期券で遊べる駅…名古屋駅(JR中央線/名鉄本線)、栄駅(地下鉄東山線/名城線)、金山駅(JR中央線/名鉄本線)、星ヶ丘駅(地下鉄東山線)、上前津(名城線)、今池駅(地下鉄東山線)、千種駅(地下鉄東山線)、東山公園駅(地下鉄東山線)、矢場町(名城線)、太田川駅(名鉄常滑/空港線 乗換)、南大高駅(JR東海道線 乗換)
※名駅乗り換えにすると名駅、金山、栄、星ヶ丘を通る黄金の定期券
※金山乗り換えにすると、金山、上前津、矢場町、栄という女子高生に人気なエリアを通る定期券
瑞陵高校
所在地…名古屋市 瑞穂区
部活動…(文化部16,運動部22)
最寄駅:地下鉄桜通線 瑞穂区役所駅 徒歩7分
定期券で遊べる駅…名古屋駅(JR中央線/名鉄本線)、金山駅(JR中央線/名鉄本線)、今池駅(地下鉄桜通線)、新瑞橋駅(地下鉄桜通線/名城線)、太田川駅(名鉄常滑/空港線 乗換)、南大高駅(JR東海道線 乗換)
※通常は金山乗換で新瑞橋駅を通る定期券
※無理やり名駅乗換にすれば、名駅、今池駅を通る
主要駅からの所要時間
さて、次に各主要駅からのアクセスを調べてみましょう。(※下記は"分"の一の位を四捨五入しています。)
緑色になればなるほど、駅から近いことを表しています。例えば、太田川の列では、半田高校の0:20が一番所要時間として短いため、一番濃い緑となっています。また、瑞陵高校と桜台高校が次に短く0:40です。このように見ます。みなさんの近くの駅はありましたか?大体これで、学校までの距離がわかります。
おおよそ、知多半島身体と、所要時間は、
半田高校<桜台高校=瑞陵高校<千種高校
というイメージですね。
なんと常滑駅からだと、瑞陵高校と半田高校が同じ時間ですね!こうなると、半田高校への自転車通学のほうが早そうです。千種は土日に定期券を使って名古屋市の繁華街を満喫できますが、通学の時間が地獄です。
私は中学、高校と名古屋に通っていたのですが、所要時間は約50分でした。50分ぐらいだとそんなに苦になりませんでした。帰りに上前津という駅で下りて、大須商店街で遊んでいました。
というように、名古屋の高校に進学するメリットは、名古屋の公立高校特有の自由な校則、派手な文化祭、補習が緩やかといった魅力だけでなく、定期券でいろいろ遊びに行くことができることも大きいですね。確かに、充実した高校生生活を送ることを考えると、名古屋の高校への進学はとても魅力的です。
国公立進学実績では半田高校の一人勝ち
さて、名古屋の高校だと、充実した高校生活を送ることができるのはわかったと思います。でも待ってください。中学校時代、一生懸命勉強して、頭がいいともてはやされた皆さん…大学のこと考えてますか…?
せっかく学歴勝者への切符を手に入れたのです。そうなると、気になるのは大学への進学実績です。
結論、半田高校がやっぱり強いです。街の誘惑もなく、遊ぶといったら半コロ、ドンキ、ビックエコー、クラシティー、牛小屋、水田の半田高校生はとにかく一生懸命勉強します。
また、上記の主要駅からの所要時間から分かるように、内海、河和、そして島から名古屋の高校に通うのはなかなか難しいため、知多半島の南、通称"海の民"たちのエリートは半田の蔵シックタウンに憧れて、名鉄河和線、知多新線を鯉よろしく遡上して龍となっていくのです。
そんな半田高校、進学実績では一人勝ちです。各学校で在籍人数が違うので在籍人数で割っています。なお、瑞陵高校は食物科も含めているのですが、全体の11%なので、大勢に影響はないためそのままの数値にしています。
(出典元:サンデー毎日 2020年4月12日号)
東京一工+国医…東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、国公立医学部
その他旧帝/神…北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学
東海主要大学…名古屋工業大学、名古屋市立大、愛知教育大学、愛知県立大、岐阜大学、三重大学
地方国公立大学…その他の国公立大学
東京一工+国医とその他旧帝/神では半田高校は他の追随を許しません。東海主要大学の数字を確認すると桜台高校に半田高校は負けています。このことから、半田高校は浪人覚悟の超難関大学玉砕スタイルです。逆に桜台高校はチャレンジを避け、手堅く大学入試を進めていく様子が目に浮かびます。また桜台高校の学生は、東海地方の国公立大学への進学が異様に多いです。桜台高校の学生は自分の地頭を過信せず、コツコツと積み上げる受験準備をしているのでしょう。逆に、瑞陵高校、千種高校は上振れ、下振れが大きい受験結果となっています。
超難関私立大学の進学実績は千種高校が強い
超難関私立大学の代名詞、早慶上理の合格実績は、なんと千種高校が他の追随を許しません。早稲田大学、慶應義塾大学(慶応大学)、上智大学、東京理科大学は名古屋大学との併願成功率は10%前半から30%前後と超難関大学の名前をほしいままにしています。
こう書くと、半田高校の実績が群を抜いていそうな感じがしますが、実際は千種高校のほうが実績を出しています。これは千種高校が自分のことをよくわかっている、そして得意科目がずば抜けていることを示しています。もしかしたら国際科が結果を出しているのかもしれません。また、家庭の所得の高さも理由の一つかもしれません。
下の表より、千種高校は全科目に注ぐ労力を得意科目に集中するという非常に要領のいい入試をしていることがここからわかります。早慶は広島大学ぐらいの勉強量を3-4科目に絞ると合格ラインに達します。就職実績を考えると、広島大学と早慶では早慶の圧勝のため、就職活動という視点で考えると、非常にコストパフォーマンスのよい入試をしていると考えられます。
早慶上理…早稲田大学、慶應義塾大学(慶応大学)、上智大学、東京理科大学
明/立/同…明治大学、立教大学、同志社大学
関関立/青中法…関西大学、関西大学、立命館大学、青山学院大学、中央大学、法政大学
名城大学は文理融合の大学ですが、理系は関関立にならぶ偏差値のある難関大学です。そのため、半田高校の実績は、名城大学理系によるものだと拝察できます。
半田高校の中間層はおおよそ、名城大学の理系か、南山大学の文系に合格している、と言えそうです。
超難関国公立志望なら半田高校、超難関私立大学なら千種高校
以上の結論から、
国公立大学
半田高校>千種高校>瑞陵高校>桜台高校
私立大学
千種高校>半田高校>瑞陵高校>桜台高校
と結論づけることができそうです。
でもそんな半田高校、やっぱり入るのは難しいのかな、としたらやっぱり名古屋進学を目指すべきなのかなと思いますよね。
そうなると、半田高校の入りやすさ、また対策なんかも気になってくることと思います。
半田高校のコストパフォーマンスはやっぱり最強?
こんなに実績を出している半田高校、偏差値、内申点ともに高いのかな…と思いますよね。偏差値と内申点の相関を調べるとこのようになります。
いきなり難しい図が出てきましたね。
この図はx軸が内申点、y軸が偏差値です。その関係をこのように散布図というもにプロットしました。
例えば、一番右上の旭丘高校の受験者の平均は、全県模試での偏差値70、内申点44です。明和高校は、偏差値68、内申点44です。この図はこのように見てください。
次に見ていただきたいのは、オレンジ色の直線です。これは中学生のみんなには理解するのが難しいと思うので、とても簡単に言うと、この直線の上は「実力がある人が受けに来る」、下は「内申点が高い人が受けに来る」ということです。旭丘高校は橙線より上なので"実力派揃い"、同じ内申点の明和高校は橙線より下なので、"内申点が高い人"が揃っているということになります。
それで見ていくと、実は、半田高校は、偏差値も内申点も千種高校、瑞陵高校、桜台高校よりも低くなっています。実際は倍率の問題もあるのですが、それを考えても、対策はしやすそうだな、というのがわかります。
そして、半田高校は直線の下にあるので、「内申点が高い人が受けてくる」ということがわかります。逆にいうと、相当、実力があって当日点を取れる実力がないと、逆転合格はできないということです。三年生一学期からの内申点でほとんど雌雄が決します。
内申点は三年生になったら、急にぐんとあがるものではありません。つまり、半田高校に入ろうと思ったら結構準備が必要ということになります。中には、実力で当日高得点を取る人もいますが、半田高校の平均的な生徒は真面目にコツコツと積み重ねてきた生徒です。一発逆転型ではないのです。
瑞陵高校、千種高校、桜台高校は直線の上に乗っているので、本当に、コツコツできて、勉強もできるというバランスの良い生徒さんが揃っています。
まとめ
以上より、各高校の特徴をまとめるとこうなります。学校選びの価値観は人それぞれです。ですので、この表から、自分が優先したいとこを選んでその順位を見ていただくと、あなたならではの第一志望が見つかると思います。
なにより大事なのは、ここの順位が低くても、学生生活を楽しむのはあなたですし、合格実績を出すのもあなたですし、高校に合格するのもあなたです。
その高校に入れば、あなたはきっとその生活を楽しめると思います。
それに各学校には校風というものもあります。
オープンキャンパスや学校訪問はいまは難しいかもしれませんが、先輩などに話を聞く機会があれば、いろいろお話を聞いてみましょう。