【合作詩】 時のフィラメント
それは 柔らかく 優しく 私の上に降り続けた
寒い朝に 曇った午後に 溜息の宵に 涙の夜に
遠い打上花火の音 見えなくてベランダから背を伸ばす
夕餉の匂い 窓硝子に滲む街灯り
理不尽な理由で消えた予定がノートを汚して
思いがけず手にした自由は よそゆきの顔をしている
あとどれだけあるのだろう?
問いを胸に パンを焼き 靴紐を結ぶ
「道の果てはあるよ。すべての旅人の道にね。」足元の花はそう答えた
「夢の果てはないよ。すべての幼子の夢にね。」乾いた風はそう答えた
この地点を踏んで独り立ち止まるこの一刻が
遠い私の上で 金色に光るまで
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【合作について】
日頃ネット上で交流のある清水はこべさんと詩を合作してみました。
一行ずつ(改行まで)交代で書いています。
詩を合作するためには、軸になる何かが必要です。相談し、この詩では冒頭の水彩画にしました。
詩の内容については打ち合わせせず、次にどう続けてもらえるのか、どんな言葉がくるのか…とても楽しかったです!
行のラリーで一つの詩を書くというゲーム。
詳しくは↓の記事を読んでみてくださいね。
「詩を合作してみる【リレーじゃなくてラリー】」
感想などコメントを頂けると嬉しいです。
それから、私と合作をしてみたい方はお声掛けして頂けると喜びます。
清水はこべさん
note→https://note.com/smzhkb
nana→https://nana-music.com/users/8162920
Radiotalk→https://radiotalk.jp/program/47865
水彩画:PIXIV リタさんにお借りしました。
https://www.pixiv.net/users/20868979/illustrations?p=3