【本に寄せて】この世にたやすい仕事はない(津村記久子・新潮文庫)
最近、老眼が厳しい。
だから…と言っても老眼を経験したことのない方には分からないかもしれないが、5回に分けて読んだ。
5回に分けたのは、5話入っているからだ。
そんなに厚い本ではない。
5回に分けてしまうと、私としては、けっこう「分散した感」がある。
とてもじゃないけど「一気読み感」はない。
だから読後は「普通に」面白かったと思った。
ところで翌朝、早起きして散歩に出かけた。
そして横からの強い日差しを日傘で避けていたら、ふと思い出したのだ。
「昨日のあの本は、かなり面白かった!!」と。
5話が、5話とも面白い。
特に最後の話などめちゃくちゃ面白かった。
いや、4話もよかったんだよな。
いやいや…2話とかもよかったよね。
というわけで、甲乙つけがたいレベルに面白かった。
実はこの本、買ってから2年近く放置してた。
もちろん面白そうだと思って買ったわけだ。
ただ帯が。
帯がね、いただけなかった。
「新潮社の入社2年目社員」とやらの、手書きコメントが帯の全面に踊っているのだ。
失礼ながら、たいへんに…小学生のようなアンバランスな文字で。
ほらあの…書きはじめは威勢よくて、最後の方はギュウギュウになっていく…。
大人が文庫本の帯に何か書くなら、もうちょっとバランスを意識して練習&清書してくれよ!!
もし、新潮文庫が意図的にあのアンバランスを選択したのなら、私はもう、新潮文庫とは仲良くできないかもしれない。
それでなくても「新潮文庫の夏の100冊」が毎年あんまり変わり映えしなくて、素敵なステンドグラス風しおりがもらえないことに苛立ってるのに。
しかしその帯も、私が購入したころについでいたものだ。
もしかしたら最近のにはそんな帯はついていないかもしれない。
中身はものすごく面白いので、ご安心を。
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