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とある相談支援センターPSWの1日のスケジュール

精神保健福祉士(PSW)を目指す方や、福祉職って何してるんですか、みたいな方のために、ほんの一例として1日の仕事スケジュールなんぞを書きしたためてみます。
なお、これは実際にある予定をなるべくバラエティに富むよう組み合わせた架空の1日です。ご了承ください。

【職場】
東京都某市区の障害者相談支援センターです。
同じ役割を持つセンターは、地域により微妙に名称が違います。地域生活支援センター、基幹相談支援センター、地域相談支援センターなどなど。すみません、わかりづらくて。自分の地域の相談先がわからない場合は、役所に問い合わせてみましょう!
私の職場は、障害をお持ちの方が生活のことで何か困ったとき、まず相談する基本窓口だと思っていただければ今回は十分です。

【ある日のスケジュール】

9:00
センター開所。電話が鳴るので取る。電話の相手は障害をお持ちの方やそのご家族はもちろん、市(区)役所、保健所、病院など関係機関の職員である場合もあります。
電話が終わったら、かかってきた電話の内容と、どう対応したかをパソコンの専用フォーマットに記録。記録中も電話が鳴ったら取る(こうして未記録のメモが溜まってゆく……)。

10:00
Aさんの入院先の病院にて、退院前のカンファレンス。本人と支援関係者が集まり、退院後の生活について支援体制や本人の希望を確認。
今回の参加者はAさんのほか、病院勤務の精神保健福祉士、主治医、病棟担当看護師、退院先地域の保健師、障害福祉サービスを調整してくれる計画相談支援事業所の職員。ケースによって顔ぶれは変わるし、家族が参加することもあります。

12:00
60分間のお昼休み。のはずだが、60分間とれたためしは無い。だいたい電話とったり先輩とケース検討したりして合間に急いで食べてる。

13:00
ケース共有のための所内ミーティング。
面談あったり外出していたりする職員もいるのでたいてい全員は揃いません。ミーティングに出られない日は後日ちゃんと記録を確認。

13:30
Bさんの生活保護申請のため、福祉事務所へ同行。
無事申請できたらひと安心ですが、状況によってはまた後日申請に来るよう提案されることもあります。中には前向きな「やっぱりやめます」展開もありますが、同行する時点で大方こちらは「受給しておいた方がいいんではないか」と思っています。もちろん本人の同意なしには申請できないけれど、生活保護へのネガティヴなイメージはもう少し払拭されてほしいなと思う。

16:00
センターに帰ってきて、関係機関に電話をかけたり昼間とれなかった電話の折り返しをしたりする。
メールも使いますが、なんだかんだ電話のやりとりが多いです。

16:30
Cさんと対面での個別面談。センター内の面談室にて。面談時間は60分が目安です。
Cさんの主訴やこれまでの就労歴と体調を鑑み、就労継続支援B型を提案。Cさんも興味を持たれたので、後日一緒に見学に行くことに。
面談では相談者の話を伺いながら今後のことを一緒に考えます。紹介できそうなサービスがあれば情報提供するけど、話を聞くだけで相手の気持ちがすっきりしたり、頭の整理ができたり、という場合も少なくないです。

18:00
終業。のはずだが定時ぴったりに帰れたためしは無い。
記録できていない電話や面談のメモの、自分が書いた文字を必死に解読しながら(自業自得)、とりあえず大事なところだけ記録。細部はまた後日、時間のあるときに……とそっとパソコンをとじる。

⭐︎

精神保健福祉士の仕事は決して一律ではなく(相談者の主訴を聞き取り今後のことを一緒に考えるという根幹は同じでも)、職場や人によって違うので、これはあくまでも一例です。
この職に就こうとされている方は、可能な限りいろいろな職場、先輩の話を聞いてみると良いと思います。

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