アダルト動画の規制は誰の為にあるのか？（R18）

2021年10月10日 15:32

アダルト動画はただ単純にセックスしているだけの動画という訳ではなく、いわゆる乱交ものや暴力的なものまで本当に色々なジャンルの作品があります。

性産業はこれからも伸びしろがあると思いますが、最近ではアダルト動画などのコンテンツに関して規制が進みつつあります。

何故規制が以前より厳しくなってきているのか？

アダルト動画を取り巻く現状から考えてみたいと思います。

現在問題になっている事：その１　演者との合意について

動画を制作するにあたって、演者が演出などを納得して契約に合意している事が必要になります。

アダルト動画を撮影するとき、いわゆる台本が用意されています。

たとえば半ば強引にセックスをされているように見えるものや、ゴムを途中で外し中出しされるものがあったとしてもそれは「台本上の演出」という事になります。

きちんと台本として演者との合意があれば良いのですが、もし何も聞かされていなかったり契約書などが無かった場合はどうなるでしょうか？

女性の場合はゴムなしで挿入を伴うセックスは、対策を行っていなければ妊娠する可能性や性病のリスクがあります。

男性の場合は妊娠はしないとしても性病のリスクは同様にある訳です。

最初にゴムを付けて行う事で合意していたのに外されたりした場合、これは契約違反という事になる訳です。口約束の合意などでは、最悪この様な事も多く発生すると思われます。

証拠として残る契約書をきちんと交わしていなければ言葉はとても悪いですが、あとは撮影者のやりたい放題ということにもなってしまいますので。。

個撮などが増えている中で演者自身が身を守る為、演者とのトラブルを避ける為にも契約書をきちんと交わして撮影する事が望ましいという事になります。

それだけアダルト動画を撮影する者・演者として出演する事にはリスクを伴うという事なのでしょう。

モラルとルールだけでは守り切れない部分があるのは承知の上ですが、悲しい事だなと思います。。

リベンジポルノは最近特に大きな問題になっています。

かつての恋人や付き合っていた人とのセックス動画をその時は合意して撮影していたとしても後に別れたとき、相手に投稿をしないようにと言ったとしても無断で投稿していたり相手の名誉を下げる為に復讐として投稿したり。。

もしこのような動画がネット上に出回っていたり、作品として動画販売されていたら私たちは気付くことが出来ますか？

これらのリベンジポルノを防ぐためにはアダルト動画の規制でどうにかなる問題とは思えないのですが、これも原因の１つになっているのでは？と私は思います。

無修正が多く存在している事も規制に関係しているとは思いますが、私としては議論していかなければいけないものの１つだと常々思っています。

性に関しての価値観や倫理観の問題ではあると思いますが、性そのものを嫌悪するような感じがして私としては残念な事だと思っています。。

性＝わいせつな物という単純な図式だと、これからも問題が起き続けるだろうと危惧しています。

アダルト動画＝ファンタジー作品という概念で成り立っているものが多い中では、現実では出来ないようなシチュエーションによるものも多く存在します。

何らかの薬を使ったように見せて眠っているうちにセックスを行うもの、相手の自由を奪って強引にセックスを行っているように見えるもの、相手を叩いたり道具を使って外傷を与えたりするものなど。

これらも台本があるからこそ許されてはいるのですが、それでもこれらに関して規制の話が出てきている訳です。

大人のファンタジー作品とはいえテレビドラマの演出とは違う部分があるからなのかな？と私は考えています。

何も道具を使うのが悪い訳でないのでアダルトグッズなどを使っての演出は良いと思います。ただ実際に存在する人の体に対して必要のない打撃を素手や道具で与えていたり、自由を奪うような行為を行っているのは事実なので。

テレビが表現の規制を徐々に強くしていった過程と同じで、アダルト動画の撮影者にも表現者としてどうあるべきか？を問われ始めたのだと思うのです。

視聴している人に対して悪影響があるのでは？と考えたりそのシチュエーションを好んで見ているとはいえ、倫理観を鑑みていけない事だと思われるものを排除したいという思いも規制からは感じられます。

先程も書きましたがやはり実在する人物がいる訳なので、アニメなどの描写よりもより現実味があるという部分から配慮を求められているのだろうと。

テレビの時も真似をして犯罪を起こすかもしれないと懸念された事案があるので、アダルト動画にも同様の懸念があるのでしょう。

でもこれはテレビやアダルト動画が全て悪い訳ではないのですが、どんなに規制したとしても個人のモラルに委ねられている部分が大きいのは事実です。

表現の自由は最大限尊重されるべきだとは思いますが、不快な感じがするものや害があるように見えるものに対しては致し方ないのでしょうか。。。

次の記事ではこれからのアダルト動画の在り方・セックスの在り方を考えてみたいと思います。

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