海が青くて
度々、地元については書きますが、私の地元には海がありません!そこら中が山々川々谷々…。普段、押し寄せる波の音を聞くことができませんので損をして生きているのかもな、と思ってしまうほど海という存在が好きです。
そんな今年の夏。久しぶりに沖縄へ行きました。
母の実家が沖縄にあり、祖父母が喜寿を迎えたとのことでそれを祝すのが目的でした。ですが、私自身、コロナ禍や海外進学などの影響もあり5年ほど訪れていなかったので、久しぶりの帰郷になりました。
久しぶりの気候、久しぶりの海風、久しぶりの海、と思いましたが、生憎の台風接近で満喫できず。結果的に海に入れたのは台風一過による酷暑の最終日でした。(でも楽しかった)
海境(うなさか)
世界は広くて丸いものですから、海にも地にも見える限界があります。一般的にはそれを地平線、とか水平線と呼びますが「海の見える限界」という視点ではなく、「空と海の境目」と見た人が居たからできた言葉が『海境』でした。
上には空。下には海。まるでその二つが押し合ってるかのような境目。私たちにはその向こうにまた、新しい大陸があり、そして新しい街があり、きっと新しい出会いもあることを知っています。
それを知らぬ昔の人は、そんな海境に何を見たのでしょうか。
かつては渡来人と呼ばれる者たちが、日本列島へ遥々やってきて新しい文明を伝えました。南蛮人と語られる者たちが宗教や文明を伝えにやってきました。そんな日本の進化(あるいは変化)の礎にもなった海のその先に、きっと夢をみる人ばかりではないのでしょう。
海を前にして
私が思っているよりもずっと広くて大きく美しく、でも残酷で暗い時代の中、ただ目の前の波と海境を眺めるだけの時間に美徳を感じました。
青く透き通る沖縄の海。遠方から微かに聞こえる人々がはしゃぐ声を、何度もかき消す波の音。それを見ているだけで、聞いているだけで人らしく在ることを感じました。
日没、太陽が水平線に重なることで魅せる壮大な景色も確かに綺麗です。ですが、突如現れる一瞬の特別よりも、なんでもないような目の前の景色が美しいものだと思います。
頭の中でも、声に出してでも、今その目に映っている景色を言葉で表してみると見えるものが変わります。(是非、試してほしい)
海を眺めたおかげで、ずっと困っていた楽曲の歌詞が完成しました。静かで安定した安寧の窓辺は退屈なものである、という内容の曲です。9/17に公開されます1st Album "見知らぬ日は旅"に収録されている曲ですので、乞うご期待を。
良き夏になりますように。
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