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サザエさん症候群を越えた私が見つけた、40代の仕事の楽しさ
はじめまして。あけましておめでとうございます。ミライフという人材紹介会社に在籍して1年3ヶ月が経ちます。それまでの2007年〜2023年まではリクルートで人材紹介やゼクシィに関わっていました。
人材紹介の職種でいうと、RAとか企業担当とか、クライアントサクセスなどと名称がつく、いわゆる企業側の法人担当営業です。
今年42歳になるワーママです。
サザエさん症候群だった私
きっと読んでくださっている方は症候群経験者なのかしらと思いますが(じゃないとこんなタイトルのnoteを開かないはず)、サザエさん症候群の意味は、以下です。
『日曜日の夜は明日を考えて地獄にいる気分になる』
自分は、全くその言葉通りの子供で、日曜日はちびまる子ちゃん→サザエさんを横目に見ながら、寝たら休みが終わるという恐怖と戦うためために、家族に鬱々とした思いをぶちまけていました。
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そして、時に刹那的で自己中心的なので、
『雨や強風なら学校に行かない』とか、社会人になっても『アポ入ってるフリした直帰』とか『地球が滅亡したらいいな』『人的被害なくビルが凍結されたら仕事しなくていいのにな』
みたいなことも多々。営業も苦手だと思っていたし、社会人3年目はじめくらいまで給与泥棒な後ろめたさと共に過ごしていました。
他人事から自分事への転換期
そんなクソガキが仕事に向き合う大きなきっかけが2回あります。
1回目は2008年のリーマンショック。
2回目は2011年の東日本大震災。
2008年事変
当時25歳。その時から企業担当の営業です。サザエさん症候群を引きずる『クソガキ』サラリーマンで、売れてもいないのに飲み会だけ行っちゃうみたいな若手でした。リーマンショックが起き、担当先のお客様の採用は一気に止まり、新規アポが取れたと思えば希望退職の支援のヒアリング。売上が落ちる中、一緒に働くアシスタントさんが派遣切りで居なくなり、毎日ひとつ、ふたつと空いていくデスク。正社員というだけで残る自分がいました。
『私が売っていたら〇〇さんは辞めずに済んだのでは』
『お世話してくれてた〇〇さんに、売れた姿を見せられなかった』
自分は売れない社員ですから、【顧客のため、という想い】だけでは、行動が伴わず売れなかったんです。仕事を自分ごとに出来ていなかった。しかし、【好きな人たちの雇用を守りたい】という心から湧き出た想いにより、色々腹落ちしました。いや、腹落ちとか言ってる地点でダメで、目の前のことを本気で頑張らねばならないのだ、と思ったのでした。これが2008年事変、クソガキからの卒業だったような気がします。
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2011年事変
思い出させてしまう方がいらっしゃったら、ここはすっ飛ばしてくださると幸いです。(ごめんなさい。)
2010年~11年は結婚をしたり、仕事ではリーダーになったり、毎週地方へ出張に行ったり、楽しい時期でした。そんな矢先、起きたのが3.11。お客様との電話中の突然の揺れでした。『揺れましたね』なんて呑気に言いながら徐々に深刻になる周囲の空気。彼方に見える千葉のコンビナートの火災に事の重大さを感じました。携帯が通じなくなる中、どこか他人事の自分と仲間は【帰れないなら夜中まで飲むか】と呑気に数時間。酔いもまわった頃にようやく電波がつながった最初の電話は、新婚の旦那からでした。彼が歩いて家に帰ったことや、その理由は、私の安否確認のため、家で落ち合えるのでは、と考えていたことを知りました。旦那は阪神淡路大震災の被害を受けていたことも思い出しました。ふるさと応援団で仲間が岩手に帰りました。「原体験により行動が変わるのだ」「自分は何のために働いていくのか」を考えさせられ、まだまだ自分はクソガキだったことを身に沁みる瞬間でした。震災翌日からは物流ストップ、大型スーパーに物がなくなりました。当時は新卒の人材紹介をしており、地震の2日後には【あと半月で卒業する大学4年生学生の面接】がいました。電話の向こうで困っている学生の声を沢山耳にしました。当時の仲間達と、2011年3月30日まで、面接を組み続けました。自分の仕事の先には、被害にあいながらも前を向く大学4年生の姿、そしてそれを支える企業がいました。こんな形で支援が出来ること、仕事のありがたさを感じました。自分の安否を気遣う家族のありがたさ、物理的なインフラの重要性に気が付く2011年事変であり、自分自身のその後の仕事への価値観にも影響してくる出来事だったと振り返っています。
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自分の人生のセンターピンと、仕事の重なりは?
その後も1年半、リクルートでゼクシィに関わるも、家庭のバランスも踏まえ、得意分野である人材紹介でのキャリアを歩みます。子供が産まれてから11年、マッチョな毎日を送った挙句、サザエさん症候群はほとんどでなくなりました。
結婚、出産をしてからの私の人生のセンターピンは、「子供と旦那が満たされていること」になりました。ここが物事の判断軸です。
特に子供達。それぞれの個性を持っています。彼らが心健やかに過ごせる環境の選択肢を増やすことしか親には出来ない。最後の答えは彼らの中です。『選べる』『そのために経験すること』が我が家の方針でもありKPIです。
今、ミライフで企業担当として働く中で、20代のスタートアップ経営者のお話を伺う機会が多くあります。起業のストーリーを見聞きするたびに、「こんな世界があるんだ」「想像していなかった未来がある」と常に新しい気付きをもらえます。特に、2011年に起きた出来事から大切に感じている、インフラの重要性において、レガシー産業のDXをど真ん中で進める企業様(バーティカル SaaSなど)は日常からチェックするようになりました。少子高齢化に立ち向かうIT産業は、子供達の未来にもつながりますので、熱い気持ちで応援、推し活しています!
頑張る人が【自分らしく何かをやりたい】と思えるような【選択肢を増やせる仕事】に関わっていけたらいいなと思っています。
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人材紹介は推し活だ!人材紹介のお仕事を楽しむ3つの方法
人材紹介(主にRA)ベテラン勢に片足突っ込んでいる自分が、普段やっている密かな楽しみ方をご紹介します。
1: 推したい企業を見つける
私のXでは気になる企業を勝手に応援してます。#勝手に応援 #勝手に推し活
https://x.com/asamibreath
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日々Xを見るなんて、1年前はやらなかったんです。推しを見つけてしまうと沼ですね。母性に似た感覚なのでしょうか、推している会社が大きくなる様子を見届けたい、そんな気持ちになります。
2: 企業担当として【業界知見】と【候補者目線】でワクワクするヒアリングをする
創業期の企業様の多くはまだプロダクトを磨く時期でもあり、人件費への投資も控えているために各人が一人何役もされている現状があります。ゆえに、広報や採用広報を充実できません。また、採用畑出身の人がいないと【採用で伝えたいこと】【候補者が知りたいこと】のGAPも生まれがちです。届ける相手が知りたい情報を聞くための質問は営業としての個性の出しどころ。
【苦労した話】や、【なぜこの事業をやっているのか】というストーリー性のある話、【プロダクトの強み】など、自分自身が入社したいか?ということも含めて、推せる材料を集めます。泣けるくらいにエモーショナルなエピソードを聞かせて頂くこともあります。ヒアリングが終わった後「誰かに言いたくなる話」を集める。それが楽しいのです。誰か誰かの人生が無料で聞けるなんて贅沢な役得ですよね。
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3: センテンススプリングじゃないけど最新情報を集める楽しさを味わう
お客様とコミュニケーションをしていくには共通言語が必要です。スタートアップは事業ピボット含め、昨日と今日の状態は変わっていることが多くあります。採用で候補者にメッセージする内容も知らぬ間に変わっていたりします。その変化を捉えて、自分でアップデートするだけなのですが、『え、私の知らない新情報キター!』みたいなこともよくありますし、文春砲ならぬ面接同席砲みたいなものを集める楽しさもあります!
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まっすぐ生きたいタイプの人には、エージェントという仕事が向いているかも!
人材紹介の仕事はまっすぐだなあと思います。答えは自分にはなく顧客にあるので、リボン図の真ん中で、常に誰かとコミュニケーションを取り続ける仕事です。双方のファクトを集めて何をいつどう伝えるか、伝えないかを考える仕事柄、仲間内はオープンマインドの人も多く、気のいい仲間が集まりやすい会社さんが多い業界なんだろうなとも思います。コミュニケーションは全て表に出るので、相互にFBをもらうことが多いのも、まっすぐ走れる一つの理由かなと思います。
自分もサザエさん症候群のクソガキでした。2007年にリクルートに入り、人材紹介に関わる中で大きな事変や、出会った人たちから、エージェントの大切なスタンスを学びました。都度チューニングしながらですが、今では自らの言葉に落ちるくらいには、身につきました。家庭でも、子供に対して、基本的にオープンマインドでぶつかるスタンスです。
・自分でボールを持たない、止めない。私が介在悪になってはならない。
・答えは常に顧客(企業・カスタマー)にある。顧客にとって何が最適かを考えて動く。
・agentだからこそ、ファクトの主語が誰かを絶対に間違わないようにコミュニケーションする。
・提案の数が質になる。一発逆転はない地道な仕事。相談、提案をひたすら積んで質を上げることから逃げない。
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家庭との両立の中でやりたいこと
2025年は子供周りでの変化が大きく、優先的に時間を割きたいと思っています。その時に心理的に頼れる仲間がいる環境にありがたさを感じています。心も身体も家族も三方良し!でまっすぐ企業の推し活に向き合っていきます。
今年の所信表明は漢字一文字の【直】にしました。
企業、自分、家族にまっすぐの意味も込めて。
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最後に
キャリアのもやもやを人に相談してみたい、と思う方がいれば、ミライフのキャリアデザイナーにお声がけください。
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