【未来のためにできること】「多胎児」と言う言葉を知っていますか?
「多胎児」と言う言葉を知っていますか?
「ふたご」や「みつご」などのことで、厚生労働省の統計によると出生数全体のうち、約2%が多胎児です。
私の住む大分県では年間約80人の妊婦さんが多胎児を出産していますが、「多胎」と言う言葉が説明なしに伝わったことはほとんどありません。
それどころか、「見たことがない」と言われることもあります。
実妹のみつご出産
実際に目にした妹の多胎育児は壮絶なものでした。
そして、それをきっかけに多胎児のお母さんたちの現状を知りました。
2018年に豊田市で、母親がみつごの次男を死亡させた事件がありました。
ミルクの回数は3人合わせて1日に24回だったそうです。
ミルクを含めた授乳は、1回15分ほどで終わることもあれば、1時間かかることもあります。ましてミルクなら、お湯を沸かしてミルクを作って、ミルクをあげて、哺乳瓶を消毒して、、、と「ただあげる」「あげて終わり」ではありません。
ミルクだけでなく、おむつ替えやお風呂入れだってある。
このお母さんは一体、いつ眠っていたのでしょうか?
知られない理由
でもこのような多胎育児の現状はなかなか世の中に知られていません。
「見たことがない」と言われるのも当然。
なぜなら、多胎児を育てるお母さんは、外出さえままならないからです。
だから、知られない。「手助けしたい」と思っている方々と繋がることも難しい現状が、そこにあります。
私たちサイズのSDGs
私は2020年4月から、大分県を拠点としたママや女性のためのオンラインコミュニティ「大分のママ集まれ!」を運営しています。
コミュニティの中には現在8つのサークルが共存していて、この中の一つに多胎児のお母さんたちのサークルをつくりました。
一般的にこうした「当事者の会」はそれ独自で運営していることがほとんどですが、敢えて他と共存するかたちを選んだのは、多胎児を育てるお母さんたちのことを、「他人事」ではなく仲間内のこととして、多くの方に知ってもらいたかったから。
SDGsが叫ばれて久しいですが、私たち地方に住む一般の母親にとって、SDGsは政府や企業などが取り組む、どこか遠い印象を持ちがちです。
でも、実は私たちのすぐ隣で、多胎児の母親たちを始めとして、ぎりぎりで頑張っているお母さんたちがいることを、私たち自身が知っていく仕組みをつくること。
それが、私たちが未来のためにできることだと信じています。