本屋に行くと自分が何に悩んでいるのかわかるなと思った話
今日、子供を親に預けて用事を済ませた後、久々に一人で本屋に行った。最後に一人で目的もなく本屋に行ったのはいつかわからないが、少なくとも数ヶ月ぶりだった。
思い返すと、あらゆる局面でわたしは漠然としたニーズを抱えて、あてもなく本屋を彷徨っている。いや、あてもなく彷徨って辿り着いたところから、漠然としたニーズに気づく、と言い換えた方が正しいかもしれない。
本屋に来ていた当時のことをそれぞれ振り返ると、「あんなことで悩んでたな〜」というのを結構ありありと思い出すことができる。それと同時に、当時救われた本や、まあまあ高い書籍代を払った割に読みきれなかった本のことも思い出す。
そんなわけで今日に話を戻そう。わたしはあてもなく彷徨った結果どこに辿り着いたかというと、「哲学・人文・思想」のコーナーだった。
ブランク明けで突如始まった怒涛の日々にちょっと疲れていたこともあるのかもしれない。気づいたら手に取っていた本がこちら。
わたしが大学入学前に読んだ本だった。
元々第一志望でなかった(が、今となっては入ってよかったと心から思っている)文学部に入学することが決まり、「文学部についていけるか不安だ〜」みたいなことを周囲に漏らしていたら、信頼のおける誰かからお薦めしてもらえた本だった。たしかお世話になった予備校の関係者だったと思うが、薦めてくれたことに感謝。
久々にパラパラめくって、この本に若いときに出会えてよかったなと思った。本の内容については長くなるので割愛するが、「言葉」「自分とは誰か」「死」「家族」「社会」「理想と現実」「恋愛と性」「メディアと書物」「人生」など30のテーマで考えるきっかけを与えてくれる内容になっている。
初めて読んだとき、すごく読み進めるのがしんどかった記憶がある。答えがない話をひたすら問いかけられ続けて苦しい、、でも自分なりに言葉に落とし込んでみたいな、、あ、それが考えるってことか!と不意に腑に落ちたときは少しこの本と分かり合えた気がした。
そして、最近の余白のなさを思った。
日々のタスクに追われて、サッとと考えて限られた時間でアウトプットを出す!ことを繰り返していたら、ある日漠然とした問いをふとかけられたときに思考停止してしまったことのだ。
「タスクと関係ないことに思いを巡らせてみる」「物事について深く思考する」を意識してやっていかないといけないなということに気づいたので、自戒を込めて記しておきたい。