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第15章 中学受験後のスマホとの付き合い方
中学受験を終えた子どもたちがいきなり自律するのは難しいです。お母様方の話を聞いていると、『中学生になったのに◯◯できない』とよく耳にします。
特に、受動的な中学受験をしてきた子供たちの多くは…
合格をもらったからと言って、親が理想と考える中学生にいきなり変身できるわけではありません。
『受験を終えたら、スマホ買ってあげる』という約束をしているご家庭も多いことかと思います。
中学受験を終えた子どもたちの多くが、中学進学をきっかけにスマホを持ち始めます。それまで受験に専念し、時間管理やスケジュールも親や塾に任せていた子どもにとって、スマホは新鮮で魅力的な存在です。
手にしたばかりのスマホを1日5時間も6時間も使ってしまう子も少なくありません。これは、これまで「管理された環境」で勉強を続けてきたからこそ…反動ですね。解放と自由を感じているのではないかと思います。
ただ、受験を終えたばかりの小学生が、4月から急に中学生のように自律するのは簡単なことではありません。
だからこそ、親がサポートしながら子どもに「スマホとの付き合い方」や「ルールを守ることの大切さ」を伝え、生活習慣を整える訓練をすることが大切です。
特に、親からのルールがなければ、スマホという「新しい自由」をコントロールするのは難しく、気づかぬうちに学習時間や睡眠時間が削られ、生活リズムが乱れてしまいます。もちろん、トップ層の子どもたちには自律心が早くから育っている子も多いですが、それでも親のサポートがあればこそ自分をコントロールしやすくなります。
1.スマホがもたらす脳への影響
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「スマホの長時間使用が脳にどのような影響を与えるか」を知っておくことも、親子でスマホの付き合い方を考える上で重要です。
①集中力の低下
スマホでは短い情報が次々に流れてきます。ゲームやSNSも同じく短い刺激が繰り返されるため、集中力や注意力が散漫になりやすくなります。これが習慣化すると、勉強でも集中が続かない原因になることもあります。
②記憶力の低下
情報をすぐに検索できるスマホに頼りすぎると、「記憶しよう」という意欲が弱まり、記憶力が鍛えられにくくなると言われています。これが学習意欲にも影響する可能性があります。
③睡眠の質の低下
特に寝る前のスマホ使用は、脳が覚醒しやすくなり、深い眠りを妨げるブルーライトの影響も受けます。十分な睡眠が取れないと、日中の集中力や体調に悪影響が出やすくなり、結果的に学習効果も低下してしまいます。
また、中学入学を迎えた子どもたちの脳は成長段階にあり、感情のコントロールや共感力も育つ時期です。スマホの過度な刺激によって、心の成長に悪影響が及ぶことがないよう、適切な付き合い方を親がサポートしてあげることが大切です。
2.親ができるサポート
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親が子どもに「自律的なスマホの使い方」を身につけさせるには、具体的なルールや代わりになる活動を用意することが効果的です。
①具体的なルール作り
スマホの使用時間や場所について、親子で話し合い、ルールを決めます。たとえば「寝る前1時間はスマホをオフにする」「学習中はスマホをリビングに置く」など、守りやすく、シンプルなルールを決めましょう。
②スマホの時間管理アプリを活用
スマホの使用時間を管理するアプリを活用して、子ども自身が時間を意識できるようにするのも一つの手です。親も子どもの使用状況を把握でき、長時間の使用を防止することができます。
③代わりになる活動を提供する
運動や趣味、友達と実際に会って遊ぶ時間を意識的に増やし、スマホに依存しない過ごし方を提案してみましょう。スマホ以外の楽しい活動を見つけることで、自然とスマホから離れる時間が増えていきます。
3.学力を支えるのは「性格×生活習慣」
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私は日ごろから「学力は性格×生活習慣で決まる」と言い続けています。どれだけ高い知識を持っていても、生活習慣が乱れ、自分を律する力が育っていなければ学力も安定しません。
自分にとって何がプラスで何がマイナスになるかを理解し、生活習慣を整えることこそが、学力を支える「本当の意味での学力」となるはずです。
スマホは、うまく付き合えば便利なツールですが、特に中学生には親のサポートが欠かせません。性格や生活習慣が身についてこそ、スマホを上手に使いこなせるようになるのです。
まとめ:子どもに必要な「成長のステップ」
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中学受験を終えた子どもたちが、新たな環境やスマホとの付き合い方に戸惑うのはごく自然なことです。それまで親や塾に管理されてきた環境から解放され、「自由」を得た子どもたちは、その自由をうまくコントロールする術をまだ持ち合わせていません。
親としては、「中学生になればいきなり自律できるはず」という期待を抱きがちですが、それが叶わなくても焦る必要はありません。子どもが自分で生活習慣や時間管理を身につけるには時間がかかります。その過程をサポートするのが、親の役割です。
①親子で共に学び成長する姿勢
スマホの使用ルールを作るとき、重要なのは「親が一方的に決める」のではなく、子どもと話し合いながら進めることです。子どもの意見を尊重しつつ、最終的には親が落ち着いて「これは大事だ」というポイントを伝える姿勢が、信頼関係を築く鍵となります。
また、ルール作りだけでなく、スマホ以外に楽しめる時間を一緒に探すことも有効です。運動や趣味、家族での時間を意識して増やし、スマホが唯一の楽しみにならないよう工夫することが、長期的な成長を支える基盤となるでしょう。
②一歩一歩の成長を見守る大切さ
中学生になっても、子どもはまだ発展途上です。一度にすべてを自律させるのではなく、親が見守りながら小さな成功体験を積ませてあげることが、子ども自身の自信や自己管理能力を育てます。
例えば、「今日は寝る前にスマホを置くことができた」「勉強中にSNSを開かなかった」といった些細な成功を認め、褒めることで、子どもは「できた」という達成感を得ることができます。その積み重ねが、最終的には【大きな自律心】につながるのです。
③スマホを「敵」ではなく「道具」に変える
最後に、スマホはあくまでツールであり、正しく使えば子どもの成長を助ける存在にもなり得ます。情報収集や学習アプリ、友人との適切なコミュニケーションに役立てることで、スマホを「成長を支えるパートナー」に変えることも可能です。
親がスマホを一方的に禁止するのではなく、「一緒に付き合い方を学ぶ姿勢」を示すことで、子どももスマホの正しい使い方を前向きに捉えるようになるでしょう。
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中学受験を終えた子どもたちにとって、中学生としての生活やスマホとの付き合い方を学ぶのは、新たな挑戦そのものです。この時期に親がどれだけ冷静に寄り添い、適切なサポートをするかが、子どもの将来の自律心や成長に大きく影響します。
親子で一緒にルールを作り、小さな成功を積み重ねながら、信頼関係を育んでいきましょう。子どものペースを尊重しつつ、将来的に自分の力で自由をコントロールできる中学生へと導くことが、親のサポートの最終目標です。
日々の親子の努力が、やがて大きな成長となり、充実した中学生活につながることを願っています^_^
朝ジュクの管理人
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