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マラソン大会ビギナーの初遠征!とかちマラソン帯広旅 #わたしの旅行記

2023年10月29日(日)、私の地元である北海道帯広市にて、「とかちマラソン」というマラソン大会が開催されました。
それに出場するため、私は生まれて初めて、マラソン大会のための旅行(遠征)をしました。
今回はそのときの体験を書いていこうと思います。

旅行鞄。大きなトランクにリュック+α。手提げバッグが一つ壊れた。そしてまた強いバッグに買い替えていく。旅の荷物はこうやって強くなる

ここ2年ほど、文学フリマ出展で、一人で東京に行ったり、岩手に行ったりして、今年は青森・函館旅も一人で行ってきました。
十勝は地元(正確には上士幌町)なので何十回と行き来しています。
ですが、マラソン大会のために旅をするのは初めて。
2.5キロという短い距離を走れる大会が、とかちマラソンぐらいしかなかったのと、地元で走りたい、という思いが強くありました。
勝手が全然わからないのですが、ネットなどを見たりして踏ん張りました。
その少し前、10月1日には札幌マラソンにも出ており、これがマラソン大会の正式なデビュー戦でしたが、5キロも走れるようには間に合わず(直前まで棄権するつもりでいました)半分以上歩き、ビリに近い順位。結果を見てもう走るのやめようと何度思ったことか……けどとかちマラソンは2.5キロ。何とかなるんじゃないかと思いました。思うようにしました。


JRやホテルでは宮沢賢治の本ばかり読んでいました。十勝の風土には合っていたと思います。

午前中遅くに札幌を出発し、午後に帯広に到着。母が待っていてくれました。
母に車を運転してもらい、帯広市役所にランナーズギブズを受け取りにいきました。すごい人。とかちマラソンってこんなに盛り上がるんだ……改めて知りました。
職場にお土産を買って、2泊するホテルにチェックイン。このあたりでテンパって、母と大喧嘩。母とはこんな感じばっかりです。


HOTEL NUPKA
1階はおしゃれなカフェ。すごく人気。

HOTEL NUPKAは、いわゆる小さな安ホテルで、パジャマもなし、お風呂もなし、食事は部屋で食べるのがNGでラウンジで食べることになっています。
でも不思議な親しみが沸いてくるのです。
周りにある便利な普通のホテルもいいのですが、この不便さが、なんだか妙に居心地よいのです。


サンドリッチのカツサンド最高!
上手に写真撮れなかったので、雑誌「HO」から。

プレミアホテルCABIN帯広で温泉とサウナをじっくり堪能してから、以前からずっと気になっていたサンドイッチ屋さん「サンドリッチ」へ。店内は満席だったのでテイクアウトにして、ホテルのラウンジで食べました。うーんうまい!圧倒的な肉の存在感!!!

部屋に帰ったら、とにかくまずはひたすら、大会に必要な荷物をリュックと手提げに詰めました。当日はポリ袋一袋に荷物を全てまとめなくてはなりません。もう必死です。また、財布も持ち歩くと危険とのことだったので、たまたま持っていた封筒に、お札と小銭とSuicaなどを詰めました。これはお水とスマホとともにポーチに入れて、走りながら持ち歩くことに。邪魔だしカッコ悪いよね……けど初心者はこんなところで。
荷造りが終わったら、本の世界にしばし浸って、ネットでいろいろ情報を調べながら、少し早めにベッドに入りました。

旅行2日目はとかちマラソンの本番ですが、ここで、なんで小説ばかり書いている私がマラソン大会なんか出たのか、走ってるのか、書こうかと。
私は村上春樹の小説やエッセイをたくさん読んできました。それで漠然と、走ることへの憧れと「でも私には無理。だって体育の時間2しかとったことないんだもの」という思いとであきらめていました。しかし、私もそれなりの年齢になり、何かもっとしっかりした運動を続けて体形維持をしなければいけない!と一念発起しました。また、長らく中長編小説を書いてきて、心身のスタミナアップをしたいという切実な願望、目的も芽生えていました。中長編小説を書くという作業は走ることにすごく似ていると思っています。

6月頃から走り始めましたが、5分も走れませんでした。5分走って5分座って休憩し、また5分走って5分休憩、5分走って5分休憩、終わり、というインターバル走もどきがやっとでした。
それが繰り返すうちに7分走れるようになり、10分走れるようになり、15分、20分と伸びていき、いまだに大変ゆっくりとですが25分~30分、休まずに走り続けられるようになりました。
そんな私の挑戦です。


走り出す直前。

とかちマラソン本番。職場に通勤するときと同じように、5時50分のアラームで目覚め、6時半にゼリーなど軽い食事を摂り、ランウェアに着替え、ストレッチをして、会場へ飛び出しました。街中は似たようなランウェアを着た人々でいっぱい。みんなの真似をして、手荷物置き場に行って、トイレ行列に行って、ハーフマラソンの選手がスタートしていく応援をして、2.5キロのスタート地点に立って、走って、走って、苦しくて、苦しくて、気が付けばあっという間にゴールしていました。
札幌マラソンと違って全く歩かなかったのに、順位は同じようにほぼビリに近い順位でした。本当にショックでした。


インデアンカレーとミルクコーヒー。ミルクコーヒーはゴール地点でサービスでもらえたもの。ありがたい。。
インデアンカレー安定のうまさ。

私にはランニング仲間と呼べるものがほぼ誰もおらず、ランニング関係の練習をしたり、大会に出るのはほぼいつも一人ぼっちです。周りは、走りなれた選手たちがチームで来ていたりして、わいわいがやがやしています。あとは家族連れとか。そんな中で私は孤独にインデアンカレーを食べていました。孤独でした。なんでこんなことしてるんだろうかとひどく落ち込みました。

そんなとき、親戚に会いました。私の父方の親戚(叔父)が昔からマラソンをしており、フルマラソンも走ると聞いたことがありました。叔父は今回もハーフマラソンに参加。残念ながら走っている姿を見ることは今回は叶わなかったのですが、叔母や従妹に会うことができました。叔母は走っているときに声をかけてくれた唯一の人です。
そしてなんと従妹もマラソンを始めたとのことで、最後には
「めぐちゃん(本名)、来年は北海道マラソン一緒に出ようよ!」
とまで誘われてしまいました。
(北海道マラソンは、フルマラソンのみの、真夏に開催される有名な大会)
もう走るのやめようかな。。というほど凹んでいたのですが、ここまで言われると(さすがに北海道マラソンは無理ですが)引き下がることができなくなりました。
ありがとう、叔父さん、叔母さん、従妹。


ローマの湯。
懐かしい十勝バス。私はこのバスに乗って高校生の頃、毎日上士幌町から帯広市の帯広柏葉高等学校に片道1時間かけて通いました。

走り終えて、カレーも食べ終えたら、一度ホテルに戻って、ランウェアを洗濯しながら、横になったり本を読んだり。その後、予定通り温泉・サウナ巡り!ということで、クーポン券のあった「ローマの湯」へ。もっといろいろ巡りたかったのですが、疲弊してしまいました。で、これもクーポン券のある、とかちプラザのドトールコーヒーに初めて行って、また本をひたすら読みました。帯広にはカフェ的な店が少ないのが悩みだったので、こうしてドトールを発見して、帯広で人と話す場所をまた一つ発掘できました。


とかちプラザのドトールコーヒー。
おしゃれな内装で、スマホの充電をしながら、落ち着いて読書に打ち込める。


クーポン券がいっぱいあって、地味に結構助かります。靴や帽子のクリーニング券は、母に頼んで、帯広のクリーニング店に靴を送ってまで利用。
1日目にプレミアホテルCABIN帯広で買ったサウナタオル。この色は帯広でしか買えない。

ドトールから戻ったら、コンビニでご飯を買って、ラウンジで夕食。荷造りをして、また本を読み倒して、次の日の朝もコンビニのご飯。グダグダですが、ラウンジで過ごす時間がすっかり愛しくなりました。

ラウンジの黒板に書いた。
とかちマラソン当日の十勝毎日新聞。
一面がとかちマラソンで鮮やかに飾られました。

朝早くの列車で札幌に帰りました。帰りがけに、母が見送ってくれて、その前に帯広駅のラウンジで世間話なんかをしました。

特急とかち。
特急とかち。
特急とかちは、十勝エリアで各駅停車みたいに止まることが特徴です。
特急おおぞらに比べると少し遅いかもしれませんが、その分、割引ががっつり効いてかなりお得に乗れて、気に入っています。

文学フリマで東京や岩手に行って、知らない土地に揉まれたり、迷ったり、未知のものをいっぱい見て「わーーーー!」となるのに比べれば、ほんのささいな旅だったと思います。
だけどこれはかけがえのない第一歩。
拙いながらも、不器用ながらも、私のマラソン大会本格デビュー戦、初めての遠征。
走るって楽しいな、遠征って楽しいな、今度は違う土地で走ってみたいな、でもまたとかちマラソンで走りたいな。
そんな感慨に、包まれながら、札幌に着いて、今も走り続けています。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

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