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読書感想文#4「ゲームデザイナー 小島秀夫の視点」

お久しぶりです、最近引っ越しやらなにやらで全く時間が取れず投稿をサボっていました。でも謝りません、これただの自己満だもん!!!
最近読みたい本が多すぎて困ります、これが積ん読か。でも新しい本だけをここに乗せるわけにもいかず、今まで読んだ本もしっかり記録として残しておく必要があるのでここに記載する。

本書は、大学の図書館のエンタメだったかな、のコーナーを見ていたら偶然発見した。私もファンだったためこれは!と思い借りたのだ。
その際に一度読了していたのだが、本記事を書くにあたってもう一度読み返そうと思い図書館に足を運んだ。第一回の記事に「偉大なクリエイターの頭の中を覗いてみたい」的な事を書いたのだが、まさにそのための本やん!って見た時思った。

HIDEOBLOG

内容に入ると、この本に書いてあることは小島監督が仕事で「HIDEOBLOG」なるものを当時(2005年頃~?)執筆されていて、その内容とインタビューが本書の主な内容だった。この記事を書くにいたって出典を記載しようとしたのだが現在はネット上では見つけられなかったためコナミ退社と共に閉鎖してしまったのかもしれない。残念。

ヒデオブログでは、監督がその日一日あったことをエッセイ風に書いているというものなのだが、これがまた面白いのだ。
これは自分だから面白いと感じるだけなのかもしれないが、本当に楽しそうに仕事をしているのが文章から伝わってくる。いや、少し語弊があるかもしれないが、少なくとも企画や新しいことを考えるという事に関しては本当に楽しんでやっているんだろうなあというのが伝わってくる文章であった。その分会議や事務的なことに関しては大変そうにしていたが。

小島監督のアイデア力というか、普段から小説やゲームに時間がないのに触れインプットをし続けていることに尊敬の念を覚えざるを得なかった
どうやって時間作ってんの?もしかしてスタンド持ち?
監督のツイートによればブログを執筆していて睡眠不足になり仕事に支障が出たらしい。どうやら人間だったようだ。


ブログと銘打っているため、本当に雑多で、監督の趣味がダダ洩れの回も多々あった。かなり良い。彼の全てを知りたい。
そんなブログを見ていると監督の仕事に対する情熱がひしひしと伝わってきた。これを見れただけで本当に価値のある書籍だと思う。MGS2、3、4の制作秘話と言っていいのか、そんな内容が書かれていて涎が止まらんかった。

リアルを追求し続けている姿勢というか、個人的にそれが印象的だった。
私は最近ものづくりに対するこだわりと金銭・時間的な面での折り合いのつけ方に関して考えることが多かった。よくゲームの小ネタ集みたいなものがあるが、こんな細かい所にまで力を入れて作りこんでその労力に対するユーザーの満足度はそれに見合っているのだろうかと考えていた。そのこだわりが造形に対してだったり、リアリティに対してだったりはあるが意味があるのだろうかと。そりゃもちろん細かい所にまでこだわって作りたいに決まっているが、その数値的な効果が出ない以上気にはなるのだ。使える金額だって無限ではない。

それに対するヒントをこの本から得た気がする。MGSは戦争がテーマだ、人の生き死にという部分からは避けようがない題材ではあるのだが、そのリアルに対してどこまでも向き合っていく気迫があった。詳細な訓練内容は明かされなかったが、小島プロダクションの方々でどうやら超実践的な戦闘訓練?をしていたらしいのだ。実際に戦地に赴いて戦争を感じる(本書では社会情勢的に開催できなかったと書いてあるが恐らく他のタイミングであったのだろう)、チームを組んでCQBを練習するなど…そこまでこだわるのがクリエイターなのだと思い知らされた。

これを書きながら実家でテレビを流していたのだが、諌山創の「進撃の巨人」が紹介されていた。世界に通じるジャパニメーションだとかなんとか。
ウクライナ戦争と絡めた内容だったのだが、取材を受けたウクライナの人の心境の変化がエレン達と全く同じだったのだ。最初は侵攻を受けて悪いのは○○人だ!というところから根本的な原因はそこじゃないんじゃないかという考え方に変わっていっていた。ある日本の漫画が戦争をしている国の人にそこまで考えさせることができたのは諌山先生のリアリティを追求する姿勢なのかなあとも考えたりした。

久々だからこんなもんにして投稿頻度を上げることを意識しよう、次はおそらくだが「荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方」かな。

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