【エッセイ】動かぬ証拠
そうだった、見せようと思ってたんだった。
姉が思わせぶりにスマートフォンを取り出し、画面を見せつける。
そこには、積もった雪にくっきりとついたニャギの足あとが写っていた。
これが動かぬ証拠さ。
……なんの?
もともと骨太でがっちりした体型のニャギは、太ったうえに冬毛が空気を含んで膨らむのでますます大きく見える。座るさまなどは鏡餅か雪だるまのようだ。
オス猫ってのはこんなに体格が良いものなのだろうか。昔いたにゃんにゅはオス猫だけど体が小さかったと思う。骨ばっていたけど、痩せていただけなのか。
メスのねこの華奢でやわらかい感じを懐かしく思う。
ニャギはどうにもわたしになつかない。
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