【エッセイ】こころがけ
自己満足を承知のうえで、日々だれかを怒らせたり、傷つけたり、困らせたりしないように気を付けているつもりだ。
それは自分が傷つけられたくないからで、自分が困りたくないからで、怒りたくないからで。
しかしときどき、思わぬところでその心がけが水泡に帰すことがある。本当は防げたのかもしれないが、起こってから気づくのだから仕方ない。口をついて出る不用意な発言、態度や仕草、タイミング。時には部外者の行動も相まって、人の世はどうにも思うようにいかない。
だれかを不快にしたかもしれないことに、深く傷つき反省する。しかし相手の本心を知るすべはない。結局、自分が傷つけているのはだれかの瞳に映る自分自身なのだろう。
だからやっぱり、気をつけないといけない。心がけをしないといけない。
じっとわが身を顧みる。生意気で傲慢な自分を戒める。こころを尽くして、あとは自分が良いと思う振る舞いをするしかない。
ぞわぞわする心を苦心してなだめる夜。
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