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【エッセイ】ええじゃないか

 自分にも他人にも、ええじゃないかと言っていたい。
 どれでもいいのでなく、どれもいい。選んだものも選ばなかったものも、選ばれなかったものもどれもいい。
 自分とは違うものもいいし、他人とは違うものもいい。いいと思ったものはすべてよくて、よくないと思ったものも、誰かがいいと思ったならそれでいい。
 どんな選択も思いも好みも、ひとに否定されるすじあいはないし、自分が誰かのそれを否定する権利もない。
 それでいいんだよ、とすべてに言ってあげたい。受け入れたいし、受け入れられたい。
 しかし突然そんなことを言うと深刻そうに聞こえるので「ええじゃないか」くらいがちょうどいい。

 ええじゃないか、ええじゃないか。
 そう唱えながら踊り狂う人びとの気持ちが、なんとなくわかる気がする。
(騒乱を起こして、飲食の提供を強要する気持ちは全くもってわからない)

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