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【エッセイ】良かれと思って

 人びとの事情の隙間を埋めるように、自分の予定を組んだ。休まなかった。そしてサボったわけでもないのに仕事が終わらなかった。
 わざとではなく、休めなかった。

 休めと言われた。私が悪いような言われようだった。
 休まなかったことだけを切りとって、なぜそうなったのかは知らぬ顔だ。
 たしかに頼まれたわけじゃないし、自分が勝手にやったわけだ。返す言葉もございません。

 ああそうかい、と心のなかで吐き捨てる。
 私だって休みたい。好きで休まないのではなく、良かれと思ってなのだ。
 それが必要でなかったのなら、単なる一人相撲。思い上がりも甚だしい。

 休みにやりたいことを思い描きながら眠りにつく日々。

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朝日 ね子
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