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きょうもパンダ日和

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記事一覧

初来日したカンカンとランランのパンダ舎はトラ舎だった?【上野動物園ののんびりパンダライフ<第4回>】

経済効果は600億円とも。カリスマ・シャンシャン  連載3回目でも少しご紹介したとおり、シャンシャンは、ユウユウ以来29年ぶりに誕生した子どもでした。そして上野動物園で初となる、自然交配によって誕生した個体です。  シャンシャン人気はものすごいもので、約600億から650億円の経済効果をもたらしたという報道もあるほどです。「上野のカリスマ」と呼ばれていたことにも納得ですね。現在暮らしている中国の雅安基地でも「香香公主(シャンシャン姫)」と呼ばれる人気者。現地のファンはもち

リーリーとシンシンが「2代目パンダ舎」にやって来た日【上野動物園ののんびりパンダライフ<第3回>】

▼第2回「『パンダのもり』がひらがなのワケ」はこちら! 人見知りのイケメンと、“親方”として親しまれる美パンダ  リーリーとシンシンは、2011年2⽉21⽇の深夜に上野動物園に到着しました。来日した2頭は当時ともに5歳と若く、平均よりも体が大きく立派な体格のジャイアントパンダ(以下、パンダ)で、とても健康そうでした。  来園前には「リーリーはイケメンで神経質、人見知り。シンシンはおおらかな美女で、人懐っこい」と報道されていましたが、実際の2頭はどうだったのでしょうか。

3代目パンダ舎「パンダのもり」がひらがなのワケ【上野動物園ののんびりパンダライフ<第2回>】

▼第1回「2代目パンダ舎」はこちら! 飼育員さんのストレスも減った!? 3代目パンダのもり  現在、パンダたちが暮らす「パンダのもり」は3代目パンダ舎として、「都立動物園マスタープラン」(東京都建設局公園緑地部による都立動物園と水族園が目指す姿と、それを実現するための取り組み)に基づいて整備されました。新しい場所は、園のほぼ中央、東園と西園をつなぐ「いそっぷ橋」のたもとにあたります。  なぜここが選ばれたのかというと、近年の入園者減少に対し、東園と西園の連結部付近に集客

シャンシャンも暮らした2代目パンダ舎【上野動物園ののんびりパンダライフ<第1回>】

 2023年10月に中国・四川省にある中国ジャイアントパンダ保護研究センター雅安基地でシャンシャンの一般公開が始まりました。シャンシャンが公開されると、現地へ会いに行くファンが増加するなど、パンダ熱は止むどころかますます高まっています。くわえて中国でも、和花や萌蘭などのスターパンダの登場で、パンダブームが起きています。  ジャイアントパンダ(以下、パンダ)が日本にやってきてから50年以上、パンダの飼育も時代に合わせて変化しいます。今回は、日本で初めてパンダを飼育した恩賜上野

パンダ初心者が上野動物園に行ってみた!【上野のパンダさんぽ】

 9時すぎ、入場ゲート到着すると、開園前にもかかわらず既に行列が。事前にオンラインチケットを購入していたので、QRコードの提示のみでスムーズに入場できました。  現在、上野動物園にいるパンダは、お父さんのリーリーとお母さんのシンシン、さらにシャンシャン、シャオシャオ、レイレイの3頭の子どもたちです。  上野動物園では、パンダごとに観覧スペースが異なります。まずは一番人気のパンダ母子を目指して、西園の「パンダのもり」へ。1時間以上並ぶ場合もあると書かれていましたが、10分ほ

幸せと笑顔を届ける赤ちゃんパンダ「トントン」の誕生

 今回の主役はトントン(童童)です。日本生まれの赤ちゃんパンダで、はじめて順調に成長してくれたこともあり、大変な人気を集めました。  トントンは、1986年6月1日にオスのフェイフェイとメスのホァンホァンの間から人工授精で生まれました。ホァンホァンは前年の85年にも出産しましたが、赤ちゃんはわずか43時間ほどで圧死してしまいます。  そのようなこともあって、待望の2世誕生とその成長には世の中から大変な注目が集まったようです。朝日新聞の記事の本数からもその熱量がうかがえます

【あなたの知らないパンダの世界】古代中国の伝承に残るパンダのような不思議な動物とは? 文献からたどるパンダの足あと

■パンダらしき生き物が文献に登場するのは3世紀ごろ ――今は、中国の動物園などに行くとジャイアントパンダ(以下、パンダ)は「大熊猫」「熊猫」と呼ばれていますが、昔からこのような呼び名が使われてきたのでしょうか。  どちらも古くから使われているような印象の呼称ではありません。日本語の「ジャイアントパンダ」や「パンダ」は、中国語からではなく、英語などにおける呼称をそのまま受け入れたものと考えられますが、中国語の「大熊猫」「熊猫」も欧米の名称の訳語であるという指摘があります。そ

パンダを運ぶドキドキを今に伝えてくれる新聞記事

■きょうもパンダ日和 気ままに編集日記(2)  10月20日に発売しました『パンダが日本にやってきた!』には、これまで朝日新聞で報道されてきたパンダに関する記事をたくさん収録しました。  上野動物園でシャンシャンや双子が生まれたことを伝える最近のニュースはもちろんですが、80年代の地方面など年代ものの記事もいくつかピックアップしています。  今回は、そのなかから本書の106ページで紹介した福岡市動物園の記事を取り上げます。  ご存じの方も多いとは思うのですが、上野動物

【あなたの知らないパンダの世界】実は消化不良でほぼフンに それでもパンダがタケを食べる理由

■食べたタケがそんなに素通りして大丈夫? 「パンダは何を食べる?」という質問に対して、今やほとんどの人が「竹」や「笹」と答えると思います。街を歩いていてもパンダのキャラクターが笑顔でタケの葉を食べているポスターやパッケージを目にしますし、子どもたちに絵を描いてもらってもきっとそういうシーンが多いでしょう。それほど「パンダ」→「タケ」というイメージが浸透していることがわかります。  そのイメージどおり、パンダは食べているもののうち、ほぼすべてがタケです。動物園ではリンゴやニ

つくればつくるだけ載せたくなるとっておきの1枚

きょうもパンダ日和 気ままに編集後記(1)  こんにちは。パンダ編集班です。  なんと、この度、オリジナルのマガジン「きょうもパンダ日和」を創刊することができました!!  パンダ編集班あるあるなのですが、このマガジンもまずはチャレンジ、細かいことは走りながら考えるというパターンでスタートを切りました。  何を書こうかなあと、今さら思案している次第です。  最近のパンダ編集班のビッグニュースといえば、新刊『パンダが日本にやってきた!』の発売です。  ということで、こち

【パンダ来日50年】実物を見た日本人がほぼいなかったパンダが上野動物園のアイドルになるまで

■仰天したパンダ来日のニュース  パンダのオス、メス一つがいを贈られることになったとのビッグニュースを見て、上野動物園の浅野三義・園長(以下、役職は当時)と中川志郎・飼育課長はたいへん驚きました。パンダがどこの動物園で飼育されることになるかは発表されませんでしたが、上野が引き受ける可能性を考えてとりあえずパンダ受け入れの準備はしておこうと話し合ったそうです。  現在でこそ誰でも知っている人気者のパンダですが、当時、名前は知っていても実物のパンダを見た日本人はほとんどいませ