有能すぎて嫌われた「鬼平」が死の床で受けた“褒美”とは 知られざる長谷川平蔵の素顔
テレビ時代劇で中村吉右衛門氏が演じていた鬼平こと長谷川平蔵宣以は、実在の人物である。池波正太郎氏の小説で有名になったのだが、それに先だって、法制史学者・瀧川政次郎氏の研究があり、石川島人足寄場の設立などの事跡が明らかにされている。
平蔵が就いていたのは火付盗賊改という役で、弓8組、鉄砲20組あった先手組の頭(長官)の中から一人が任命され、冬季のみ一人増員となる。先手頭との兼任であることから「加役」と呼ばれ、通年任じられている者を「加役本役」、冬季のみの者を「当分加役」と