5月「ホオノキ(朴ノ木)に想う」
雑木林を歩いていると、林縁に小さなホオノキが生えていた
樹高わずか50㎝だろうか
小さくても立派に大きな葉を付けていた
辺りを見渡したが、ほかにホオノキはない
実を食べた鳥がタネを運んできたのかもしれない
もしくは、何年も経って芽を出したのか
なんと、この木の種は土の中で20年以上も休眠できるらしい
数年後には3mくらいにはなっていよう
やがて20~30mの大木になる
初夏の頃
大きなクリーム色の花を咲かせ香気を放つようになるのは
いつからだろう
ホオノキと人間の付き合いは古い
葉は、古代から食べ物や神のお供え物の器に使われていた
使いやすく狂いも少ない信頼できる材は、あらゆる加工品になり
長い歴史の中で受け継がれてきた
街路樹にも見かけるし、庭木に植えている人もいるだろう
これは、身近な木だ
高木で大きな花姿、良い香り、水をはじく大きな葉
強いアロレパシー作用は
自分の側にほかの植物が生えるのを許さない
殺菌抗菌作用
一方で、おいそれと近づけないような神聖さだ
身近で使い勝手が良いものは役に立つほど
つい見下して雑な扱いになりがちだが
ホオノキにはそうさせない雰囲気を感じる
ホオノキに想う
誰かの役に立ちたいならば、こうありたい
ホオノキのように
自分を生かせる時を待ち、大きく育ち
誠意をもって今できることを積み重ね、信頼を得る
やがて
語り継がれるような香気を放つころ
歴史になる
――
誰かを想い頑張るすべての人へ
「変わらぬ誠意で包まれた想いが、神聖な香りを放つ日を願って」
和ハーブタロットの「法皇」のカード。ホオノキ(朴の木)は「法皇の正位置」の和ハーブです。
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