マガジンのカバー画像

ままにまにまに

101
詩 (朝賀よる) イラスト (川口らりさ) 空中に泳ぐ散文と、それを拾った絵と、海と、コンビニと、トイレ。
運営しているクリエイター

2014年11月の記事一覧

君がいなかった昨日までは、むきだしの豆腐を片手に持って全力疾走しているような日々だったよ。

The ghost told me that it's a joke found in the bottom of a ship. Don't Worry, Be Happy ! ;)

こいたこいたへたこいた
くるりとまるまり尻の目あけて、ひたいを地につけ猛省中。
ホットケーキにハチミツかけてすまして食ってるあいつにゃわからん。
こんな気持ちはわからんくていい。
しくじり投球それはあさって
生まれてしまってごめんなさい。
それでもこんなに生きてるんです。

こうもり男が翼を広げて夕焼けが終わって、獏は目を覚まして犬の散歩に出掛け、ネムノキはうつらうつらし始め、夢の芳香が漂い、十六夜にはまだ遠くても誘われた月がほろ酔いの眼差しを向けてくるので仕方がないだろうと新しいワインをあけた。

ただ一つの思い出の中の自分は、ひとり庭に立たされている避雷針だ。サンダーはいい加減な鼻歌を歌い、しつこく表へ誘ってくるのだ。ごごごおんががだがんばばばばばべばぞーん。しないしない、行かない。約束があるんだと、真面目に断って今に至るんだ。でも写真くらいは撮れば良かったと思っている。

先生の喉には半透明のカナヘビが住んでいて、たまに鼻の穴から可愛い顔を出しては、ペロリペロリと甘いパイプの煙を食べるのです。

机上のジャーナリストは廃業中。
というか死亡中。
奥方はプロレスラーのパンツに目出度き刺繍を施すアルバイト。
弟子のミイラは腹をくくって、パピルス刻んで量り売りパーグラム。
誰か電話でもメールでも誰か話しかけてくれないか。
耳の中ががらんどうなんだ。

ナフタレン生まれホルマリン育ち特撮はアマゾン 少し無理をしたようだ 低体温低血圧低血糖 フェードアウト 耳たぶの後ろで神様が結んだリボンが気の毒そうに揺れていた

UFOパークでキャンプをした日に、次々と降りてくる落下傘に願う事は、切実じゃなけりゃなんでも叶うよ。叶わなくても死にはしないよ。と、エイリアンに諭された。
そうだね今夜は星のSkype空にのぼった金平糖の光の色をおしえてよ。

オッケーおじさん旅に出た ラッキーおばさんとランデブーで 派手な靴下旗にして赤道目指したオープンカーだよ 地図より確実な風向に誰よりもしわしわに笑う顔 金歯銀歯にダイヤモンド ギャングが来たらくれてやろう 恋こそが人生だと エンジンも未だ良好だし

たまごのなかからあふれだしてくるひよこ きいろきいろ つちぴよ みずぴよ ひかりぴよ みみずぴよ なまずぴよ おかあさんぴよ あれなにぴよ こわいぴよ おもしろいのぴよ ちょっとまってぴよ これなにぴよ ねえぴよ きいてぴよ これはつまりあさなの

泥になりたい 砂利まじりの 濃い茶色で 重い眼で 空からゆっくり垂れて世界を眺める
あわよくば ノートの端から染みて 君の字を汚したい

とりもちもちもち羽毛が抜けたら感謝祭
とりはむはむはむ塩気が抜けたら茹でなさい
とりわけわけわけ指輪が抜けたらあの子のお皿のレタスの下に

足もとにビンゴカードで天涯孤独へのリーチ
この町に野良犬はいないから月をつれてもう出よう
終わらないのは仕方が無い
キラーチューンは殺してくれないから
テレビを壊して外に行こう 遠吠え聞こえるところに行こう