「みんなが使えるFACTFULNESS」イベントレポート #ファクトを活かそう
「みんなが使えるFACTFULNESS」イベントに参加してきました。
*参加を決めたきっかけと予習
『FACTFULNESS』(日経BP)を読んでいたこと、仕事上でのデータの活用法を専門家から聞きたかったこと。本業が多店舗展開型の小売業のため、日次や時間ごとのデータをどう扱えばお客様に満足いただき、結果として売上があがるかを知りたかったのです。
せっかくの機会なので予習もしました。
「パターン化本能」と「単純化本能」は自分自身、陥りがちである自覚もあり痛いところをつかれました・・・
「翻訳は気合いと根性の勝負です」とある通り、言葉ひとつひとつの裏側にある試行錯誤のエピソードを読むことで翻訳者の書籍にかけるおもいを追体験。イベントに参加する下地ができました。
*公式レポートからの気付き
イベント終了後に爆速でレポートがあがっていてびっくりしました。「次の日経を考えるチーム」(日本経済新聞社で新規事業をつくるチームの公式アカウント)さんのnote記事はこちら。
自分の手帳のメモとつき合わせて読み進めていて気付いたこと。
・順序を変えて紹介している(文脈優先)
・語尾と表記の統一感がある(編集力)
・平易な表現(理解しやすさ、公共性)
登壇者とモデレーターの紹介パート、実際の現場での順序ではなくレジュメにそったならびに変えていること。話し言葉と地の文章で言葉の結びを変えリズムをつくっていること。表現を平易な言葉に変換し、理解しやすく、本質は残しながら誤解をうまないよう編集していること。
ああ、さすがだな。と感じました。
*定量と定性のバランスをとっている
深津さんは「定量と定性のバランスをとっている」と。数値と、「あったかい」「うれしい」等の感情を示すデータをいったりきたりしながらつながりをみているそうです。
料理にたとえて、成分表をみたほうがいいのか、とりあえず食べてみるか、どちらがこの場合はいいのか考える。身をもって経験し、失敗してわかることもある。
この概念は顧客(消費者)行動にも応用でき、AIDMAでいうところのDESIRE(欲求)がACTION(行動=購買、訪店)へと変える要素をつかむのに役立つなと手帳にメモ。
西内さんがJANコードから読み取れる情報を分解し「ヒット商品を構成する成分」を商品開発に転用する事例を話してくださった瞬間に仕事スイッチがはいり、さっそく職場の関連部署にシェア(笑)しました。
*どんなデータを集めるか?
自分がもっていないデータをどうやって集めるか。深津さんはフェルミニ推定(いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること)を引き合いに、歴史や政治などの分野から「うまくいく」「失敗する」等のパターンを推定し活用すると。
樫田さんはそもそもなぜそれが必要なのか、既存のものではだめなのかを考えるそうです。これはフレーム(枠組み)の外し方にも通じていて「全く同じ事実でも見方によって変わるものだ」ということがわかりました。
*インパクトが大きいところから変えていく
複数あるなら影響因子が大きいところからはじめていく。中長期的な視野でKPIをみていく。KPIを見誤るケースとして樫田さんのこの記事(有料note)が取り上げられました。
(マガジン購入しました、後で読む!)
※7/6 8:50AM現在で読み終わり、金額そして期待以上の価値がありました
西内さんが「最大化したい指標の定義をもつ」とおっしゃっていたのが至言でした。ついつい結果を急ぎすぎて、ささいなことから着手しがちな自分に喝をいれてもらいました。
*参加してみて
まずやってみよう、と腹が決まりました。物事を構造化や抽象化させ、いくつかのデータをとり、分析してみる。自分で動かないと感覚はつかめないだろうなとも。
せっかく集めたデータも「行動」「変化」につなげなければ意味をもたない。データ分析を目的化しない。データは相手のレベルにあわせて「変換」していく。
判断に迷ったら「そもそもなぜこのデータを知りたかったのか」に戻る。導き出した解で物事を動かしてみる。定期的に仮説と検証を繰り返し、FACTを活かしていく。
イベントのおかげで「データ分析の専門家ではない自分でもできるんじゃないか」とおもえるようになったことが一番の収穫です。
世界の本当の姿をみたいし、よくするために何ができるか考えたい。
西内啓さん、樫田光さん、深津貴之さん。モデレーターの中川ヒロミさん。運営のnote(ピースオブケイク)のみなさん。配信の #やわらぼ のみなさん。本当にありがとうございました。