折り重なる生
昨日、今日と20〜30代に親しんだ曲を聴いています。親しんだ、というのはかなり控えめな言い方で実際はその音楽ジャンルー具体的にはアフリカのポップスなのですがーに埋没するがあまり仕事は何度も辞めるし、たいしてお金もないのに海外に長期行ってみたり、しまいには聴くだけではなく自分でも演奏するなどしました。特に演奏する側としてはサラリーマンという本業もあったので時間的にかなり無理をして続けました。
40代になり病気(うつ)をしたり、結婚をしたり、いろいろ経験をする中で徐々にそのアフリカンポップスとは距離が生じてきました。一緒にやっていた友人たちとも疎遠になり、当地であるアフリカでの知っているミュージシャンにも亡くなる人が出て、その音楽スタイル自体も大きく変わり、僕はいよいよ離れていったのです。
今、こうしてあらためて当時の曲を聴くと、多くの友人たちの顔、何度か赴いた彼の地の風景などさまざまが蘇ってきます。
みんな、どうしているだろうか。
生きていると避けがたい変化、別れがやってきます。この世は常ならず、なのですね。そして僕自身もそうなのです。
朝起きていつも観ているテレビ番組があるのですが、そこに出演している俳優が急逝されました。体調を崩して休んでいるだけ、という伝聞だったのですが、実際には数日前に亡くなっていました。確か春くらいまではそれなりに元気な姿でテレビの中にいたのに。
すべて、いつかは、終わりが来るのですね。
でも、折り重なるように、次の生が続くことも確かです。