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【あっさじーん伝記】 給付金の行方


【 前回までのお話 】


 先日、森くんから「ゲシェンク」というボードゲームを教えてもらった。これをあさちゃんとやろうと考えた。

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 ルールを大まかに説明すると

(1) 3から35まで書かれた33枚のカードでデッキをつくり、それぞれのプレイヤーは11枚のチップを所持する。

(2) カードを1枚めくり、手番のプレイヤーはそのカードを引き取るか、チップを1枚払ってパスするか選択できる。デッキがなくなるまでこれを繰り返す。

(3) 手持ちのカードに書かれた数字を合計し、そこから手持ちチップの枚数を引く。最も点数が少ないプレイヤーが勝利する。

 パスするのに使うチップが有限であるため、カードをまったく引き取らないことは不可能だ。損切りのような形でいくつかのカードを引き取らなければならない。そのリスクを考えて、チップ(=パス)をどのタイミングで消費するのかがゲームの肝になる。

 すごろくを誘ったときに「僕は運ゲーはあまり好きじゃありません」と断っていたあさちゃんのことだ。こんなゲームは逆に簡単すぎて断られるかもしれない。しかし万が一でも気に入ってくれたら幸いなので私はすぐにメッセージを送った。

 返事はすぐに来た。

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 五反田でのすごろくセット以降、かなりのハイペースでフリー雀荘へ通っていたあさちゃん。あれは給付金が元手だったわけだ。

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 【給付金が入ったらやること】をリストアップするほど給付金を待ち望んでいたわけだが、このあと彼の口からトンデモナイことが告げられる。




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 彼は期待を裏切りません。




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 説教じみたことが始まると予測したのか、あさちゃんは露骨に話の軌道をそらしてくる。

あさ 「とりあえずセットくらいは参加できると思います。ただ、ゲシェンクとやらが実力ゲーだと話が変わってくる」

私 「ゲシェンクは実力2割、運8割って感じです」

あさ 「ルールを読んだけど、内容がさっぱりわからん」


 ゲシェンクはカードとチップを用いて説明すれば誰でも簡単に理解できるのだが、いかんせん文章だけではなかなか伝わらないことがある。

 しかし、私は介護士であるからそんな甘いことは言ってられない。1からすべてを組み立て、できるだけわかりやすく、できるだけ短くルールを説明して差し上げた。

 するとあさちゃんはこれを理解したうえでダメ出しをはじめる。

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 だんだんとアンポンタン疑惑が浮上してきた。とりあえずゲシェンクとすごろくセットが月末に開催されることになった。市役所や保険料の更新にはお手柔らかにお願いしたいところだ。



 ところで給付金10万円がどうしてもう2万円しか残っていないのか、気になる方も多いのではないだろうか。もちろん私はとても気になった。そこでヒアリングを行なってみることにした。

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 なんと前回のすごろくセットの時点ですでに給付金が支給されていたらしい。お金がないだろうと思ってカレー代を差し上げたのだが、完全に空振りだったようだ。そりゃ10万円入手していたら奢ってくれた人に「34円足りませんよ」と言う度胸もあるはずである。

 給付金が支給されてから約20日経っている。私は精一杯のフォローで「20日も経っているなら(あさじんさんなら)なくなっても仕方ないですね」とお返事したが、問題は「何に使ったか全然おぼえていない」という点である。

 いままでの彼の「覚えていない」というケースを振り返ってみると、これは覚えていないのではなく、そもそも記憶していないケースが多い。底に穴のあいた袋にモノを詰めているようなもので、最初から脳にインプットされてないのだ。

    つまり、なにも考えずにその場のインスピレーションだけで金を消費していることになる。こういう使いかたをすると、金はどんどんなくなっていく。

 彼のことだからお金を使ったときは頻繁にツイッターにメモしている可能性がある。
 一月ほど前までツイートを遡ってみると、すごろくセットを行なった6月24日にまだ給付金が来ていないようなことをつぶやいていたため、これについて伺ってみた。

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 私はこういう経験をしたことがないので、わかりやすくまとめてみよう。

(1) 給付金10万円が入るらしい。ラッキ~!前倒しで豪遊しちゃおう。どうせ10万入るし。 -X万。
(2) セットやフリーでいっぱい負けた。手持ちがきつくなってきた。-2万。
(3) 10万入った!フリー行っちゃおう! -1万。
(4) ゲーム -1万、ヘルメット -1万。
(5) お金残ってるから豪遊続行!-Y万。
(6) お金全然残ってない。なんで?(^ω^;)

 目に見えている部分で5万ほどになり、豪遊部分のXとYを足せば2,3万円になる可能性は高い。
 さらに都心に出るには交通費がかかり、その分だけ食費も増える。そういう細かいものが積み重なって万単位の出費になるのはよくあることだ。

 こういった雑費を減らすのに最適な対策がある。それは家計簿をつけることだ。

 あさちゃんの傾向から察するに、手持ちが1万円以下の極貧モードなら10円単位で手持ちを認識し、これから使うであろう出費をコンピュータのように計算することができる。
 しかし手持ちがそれ以上になったとき、例えば2万5千円くらい持ってしまうと1万円を切るまでは財布のヒモがゆるくなり、一切の出費を記憶できない。完全に反射で浪費してしまうわけである。

 これを防ぐ最強の手段が「家計簿」である。そして手持ちを枯渇させないために、副業などでお金を稼ぐことも重要だ。

 そこであさちゃんでもできるnote執筆を提案してみると、私の予想の斜め上の答えが返ってきた。



あさ 「今月はnoteを二つ上げます」

私 「それは楽しみですね。どんなテーマなんでしょうか?」

あさ 「新聞屋の時のエピソード集と、女性メンバーとの恋愛話にしようかと思っています


 完全に意味不明だが、面白いことは間違いないだろう。

 果たして本当に2つもアップできるか、ほぼ無理だろうが、彼の次回作に期待したい。





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フィリップ
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