いくつになっても覇気が緩まない
すべての男子のうちの99%が願ったであろうことについて書きます。
モテたいっ。
もちろん、わたしは、小学、中学、高校とこれを熱烈に願いました。
が、ぜんぜん相手にされなかった。ぜんぜん。
なぜなのかということが、半世紀も経ってスッキリ分かったのですほろほろ。
1.気合だっー!
GACKT(ガクト)の名言がショートで流れて来たので、見た。
これなんです・・。
何故モテルん?って聞かれて、それを一言で言うなら、というシーンです。
彼は、「やることやってる人」だからモテルんだよと言ってる。
きっと、モテたであろう彼が言っている。
やることをやってない者はモテないんだよ。
やることやってる人はカッコイイんだよ。
俺は男だけど、そういう人を見ると惚れちゃうね、みたいな答えだった。
外見とかだけでなく、生き方が、人間がかっこいいから人は惚れちゃうんだよ、という。
自信が中から溢れて来ちゃうんだよね、と。
正直にいうと、わたしはガクトが好きじゃない。
外見はちゃらそうだし、モテたであろう彼に対するヒガミだろうし、
いつも上から目線の言い方のせいか生意気だし。
でも、異様に彼が何かを真面目に突き詰めてる感じは受けていた。
いったいこの男、何様なんだろう?
ただのオレ様とは思えなかった。
でもまぁ、ちょっと突っ張って生きてるぐらいの、それだけだろうなってナメてた。
でも、このショート見て、分かったのです。ピカッと来た。
この世とのインターフェースがぎこちないからといって、彼は大まじめに生きていた。
こうも言ってるんです。
「そういうかっこいい人は、いくつになっても、けっして覇気が緩まないよ」。
あっ、これだ!って思った。
わたしが、停年後に探していたことはこれだったんだ。
ああ、ガクト様。。。
たしかに、あなたは何かにストイックなのです。何かに全身全霊に仕える、真剣と言える。
わたしに足りないのは、1点突破しようとするその気迫だった。
さいきん、創作大賞の中間結果が出てがっくりされた方も多いと思います。
作品がウケたいは、女子にモテたいによく似ている事象かもしれない。
そう思ってしまうと、集中すべきことへではなく、高校生の女子だったり、作品の評価者の方へとエネルギーが分散されてしまうでしょう。
そうすると、本来やるべきことを全力でやれなくなります。
モテよう、公募に採用されよう、という”色気”が出てしまうと、そりゃもう本気じゃないわけです。
それを他者は敏感にセンシングするでしょう。行動や立ち振る舞い、作品の質が歪む。
モテたいなんて思う暇があったら、じぶんの夢に没頭すべきだった。
モテるは結果。結果を追うと、一意専心というプロセスを破壊してしまう。
2.チンタラしたこの世界が嫌いだっ
ずーっと働いて来たわたしは仕事を失い、じゃあというので終活に入りました。
自宅を断捨離し、住む場所も関西に振り、シニア向けマンションに入った。
60代のわたしたちは、ここではヒヨッ子扱いです。
ヨロヨロした80代、90代の先輩たちは死に向けてカウントダウンしている。
ピンピンコロリンがいいねとかばかり言い、始終、入退院を繰り返してる。
かなりボケてきた人たちも多い。
覇気を持とうにも、脳も体も崩れて行くから、こころも沈みがちになるでしょう。
ヒヨッ子から彼らを見ると、ひたすら死を意識し、どうぞ無難に死ねますようにと毎日祈祷を続けている衆なのです。
なにが、楽しいねん!なんのために生きてるん!とわたしはいいたいっ。
ガクト様が先のように言えた論拠は、誰のせいにもしなかったからだと思います。
生まれが、勉強が、お金が、上司が、会社が、体が・・とはけっして言わない覇気、プライドだったでしょう。
オレは、これを願うっ!
でもねぇ、、3棟のマンションの800人ほどが全員、よぼよぼなのに一人気を吐いてもねぇ。
いや、諦めきれないのです、わたしっ。
バタンと倒れるその日まで、じぶんを鼓舞して生きたいっ。
ここの住人で、わたしたちが姫路のおひいさま(お姫様)と呼ぶ方がいます。
88歳の方で、かのじょを同等に扱ってくれる。
明晰でユーモアもあるし、決めつけも無い。からかってきたり、驚いてくれたりします。
もちろん、お年なので胃腸の調子が悪くて先週はげっそり、死にそうになってた。
でも、死に行く身だとは分かっていても、その運命に委ねない。
周囲の者たちを気遣う。笑いを求める。素敵です。
高齢になっても、25%ほどのひとたちはあまり頭脳がやられない。
ここの施設にもそういう人たちがいる。
周囲に無意識に同調して行かない。老人だ、高齢だという無意識に漂わない。
身は老いて行くのだけれど、確かに覇気を失わないのです。
ガクト様が覇気といったのは、その委ねないこころでしょう。
何かのせいにして、すべてを他責にするのを潔しとしない生き方なんだろう。
ああ、、それなのです。
3.極端なわたし
去年の年末は、わたし、真剣に遠洋漁業の募集を調べてた。
マグロ漁船に乗り込めば、厳しい男の世界に行ける。憧れますって。
マグロと真剣勝負するのです。
冬場なら、シケがすごくて、最悪、板1枚の下に沈む。
そこは、マジなんですって。
ちゃらいサラリーマンに嫌気が射したのだから、今度は過酷な場に身を置いてみたかった。
で、募集をみてゆくと、なんと、年齢制限があった。35歳上限だという。
おお、、そんな。。人手不足なんだろうに。
わたしが仮に乗り込めたとする。
まず、1日目であちこち打撲する。よろけて頭を打つ。いや、骨折するか。
シケていれば吐き気で数日、何も食べれない。
もう青年ではないから、長時間の作業もできない。
面倒ばかり掛けてしまうのです。
ああ、男の猟場にも行けないのか。。
40歳、50歳なんかぜんぜんおよびじゃ無いし、35歳でもだめだというのです。
で、さいきん、わたしはアフガニスタンのことを知った。
原理主義者が支配し、女子が教育を受けれなくなっている。
学校教育から女子を排除している国は、世界でもアフガニスタンだけ。
で、中学、高校の年頃のかれらに向けて、あるNPOが立ち上がった。
アフガニスタンの少女の大半はインターネットを利用できない環境に在ります。
でも、衛星放送を受信できるテレビは各家庭にあるようで、衛星放送で8500ほどの授業をフランスから衛星越しに配信し始めた。
アフガニスタンのカリキュラムを丸ごとフランスから放送する衛星テレビ番組。
タリバンも衛星には手を出せない。
女子たちは、毎日、朝食を済ませるとテレビに向かうそうです。
映画やアニメを見るためではないのです。数学や科学、文学の勉強が目的です。
かの地の女子たちは、必死にその授業を受け始めた・・というのです。
フランスで、10名ほどのアフガニスタン人を雇い、教育プログラムを作り続けるNPO。
精神の自由を奪おうとする政権に対抗する。
ある学生はいってました。
「希望がよみがえった。これは無知との戦いです」。
タリバンは、女性が大学で学ぶことや大半の職業に就くことを禁じ、移動の自由を制限する。
1996年に最初に権力を握った時期に課した厳しい制限を復活させつつある。
公共の場で女性が話したり顔を見せたりすることを禁じる新たな法律は、新たに国際的な怒りを呼び起こしてもいる。
彼女たちの夢を実現させてあげたい。
もし、わたしがアフガニスタンの言葉を理解したら、NPOの人たちをまた支援できるかもしれない。
男の猟場は海の藻屑と消えたけど、ここには人類の願いがかかっている。
なんて、素敵なんだ!
覇気を持つというのは、心身の衰え、お金の有無、才能の有無とはクロスしないのです。
助けたいという願いに自分を献身させる。
今のわたしのありのままで、「出来ること」から始めればいいのです。
段々と出来ることを上げて行く。
もちろん、その間も心身は死に向かって下降してゆくのだけれど、それとこれとは別な事象なのです。
あっちも、こっちも条件満たしてから、しましょうなんていう話ではないのです。
どうせ、土に還る身です。
後ろに続く者たちが自由を手に入れるために、身を捧げるなんて、なんて覇気があることでしょうか。
いままでは、家族を養い、じぶんも生き延びるために働いて来た。
でも、終活なのです。自分の為も、もう終わったのです。
心身が動く限り、それがたったの数年しか残されて居なくとも、ここに来た甲斐があったと言えるでしょう。
もう、無難なシニアライフは嫌なのね、とかのじょは言います。
わたしは、コクンとする。
そうね、あなたはそうだものねという。
死ぬのなら、必死に生きて死にたいというのは、最近のわたしの願いなのでした。
P.S.
調べてみた。
なんと、ガクト様は英語、中国語(北京語)、韓国語、フランス語が話せる。
私生活では、自宅内にある道場でパーフェクトボディを維持すべく激しいトレーニングを行い、炭水化物を極力控えた食事を日に一度(基本的に夕食)のみとる。
米については「ソロデビューした26歳の頃から食べていない」、「食べたい気持ちはあるが死ぬ時まで食べない」、「(人生最後は)米を食べて死にたい」と語る。
2024年1月に放送された『芸能人格付けチェック』に出演した際も変わらず米を食べていないと明かしていて、チャーハンの味比べのチェックでは本人の要望により米粒のみを試食した。
わたしもこれを見てますが、「格付け」で超絶“神舌”披露しました。たった米2粒で当てるのか・・。
2007年にNHK大河ドラマ『風林火山』に上杉謙信役で出演した際、共演した緒形拳について、2008年の死去後の追悼番組で、「初めて、甘えられる人に出会った」と涙ながらに語ったそうです。
まだ駆け出しで貧乏暮らしをしていたころ、当時の交際相手(歌手になる夢を応援してくれていた女性)に見栄をはり、食事をご馳走しようと高級レストランへ誘った。
が、高額すぎてとても二人分は支払えないと悟り、女性だけに食事をさせたため、かえって泣かせてしまったという苦い経験を持つという。
また、90年代に起きたCD不況の影響から、「男たるものしっかりとお金稼ぎができなくばだめ」という考えを持つようになった。
加えて、30歳までは音楽活動と俳優業で多忙を極めたため、税金対策ともう少しゆっくりした時間を過ごしたいという気持ちから、クアラルンプールのセレブ街へ移住。
現地では持ち前の知名度と語学力を生かして、富裕層向け不動産業などを営む実業家となっている。
調査会社が実施したWEB調査では10代〜60代の認知度が97%。SNSの登録者数もLINE 約170万人、Instagram 約111万人、X 約94万人、YouTube 約76万人。。
ガクト様なのですね。
でも、それは覇気ある者の結果なのです。