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2022年12月11日 ナーファのハチミツ収穫体験イベント参加レポ

※注意
文中にミツバチの集団の画像を添付しています。
苦手な方はご注意ください。


こんにちは。asa_swaです。
色々とタイミングのよいことが重なり、沖縄で先日開催されたハチミツ収穫イベントに参加することができました。

参加したのは「ナーファのハチミツ収穫体験イベント」です。
開催場所は那覇市のど真ん中にあるパレット久茂地!
この近隣は訪れる機会がめったにない場所なのですが「ミツバチちゃん!会いたい!」…というミーハー心もあり、インドア引きこもり出不精にもかかわらず参戦してきました。

「時間を忘れて没頭できること」を見つけたい

今回、ハチミツ収穫体験に参加しようと思ったきっかけは、自分の専門性を見極めたかったからです。
私はWebライター職で、最近「自分の専門性ってなんだろう?」とよく考えています。
できるようになったことは色々あるものの、私しかできないことって意外とないです。
実はこれって結構危機感を覚える話で「BYF(ぼんやりとした不安)」に駆られることもしばしば。

例えば、夜寝る前に真っ暗な天井見て漠然とした将来の不安に駆られたり。
1回電気消して寝る体勢に入ってたのに急にマーケティングの本読みだしたり…
「考えすぎぃ!」と思われるかもしれませんが「もう老後資金で2,000万確保しましたが何か?」という方以外なら、大なり小なり気持ちをわかっていただけるのではないかと思います。
もし、私が芥川龍之介だったら今年始まったあたりで歯車見えてるかも(笑

「じゃあ専門性を身につけよう!」と遅まきながら色々考えてみたときに、候補の1つとして思い至ったのがミツバチちゃんやらハチミツやらでした。

注目する決め手は、最近亡くなられた六代目三遊亭円楽師匠の「時間を忘れるほど好きなことに社会性を持たせられれば商売になる(意訳)」というお言葉。
お弟子さんの伊集院さんに対してお話されていたときに聞いて以来、何とはなしに思い出す言葉だったのですが、ここにきて背中を押してくれました。
もうこちとら伊集院さんの深夜ラジオを4半世紀近く聞いてるおばあちゃんなもので…
考え方とか行動とかどうしても影響されてしまいますね。

ミツバチちゃんは生きものとして大好きで、ナショジオの関連記事をチェックする程度のことはしていたので、時間を忘れて没頭してみようと重い腰をあげてみました。

着ていく服がない

無事に申し込みが終わったあたりで気がつきました。

「当日、着ていく服がない…」

申し込みの際に運営ご担当者様といくつか確認事項のやりとりをしたのですが、スズメバチさんの習性を思い出してしまい、ミツバチちゃんたちも黒を攻撃対象にしやすいかも…と思い至りました。
一応「服装とかどんな感じがいいですか?黒は避けといたほうがいいですかね?」くらいのノリで確認してみたら、やっぱり黒と露出のある服は避けてほしいとのこと。

「よっしゃ白っぽい服ね!」と意気揚々とクローゼット開けてみたら、タンスの中はまあ見事に黒・茶系しかない。
最近急に寒くなってきたおかげで衣替えも急ピッチで進めた結果、1番明るい色がネイビーorダークグリーン。
正直、日が落ちた後に歩いていて車にひかれても文句を言えないのでは?というカラーバリエーションです。

ヤクルトファンなもので「これ最悪ヤクルトさんのレプリカユニフォーム(ホーム)着用か…?思いっきり“ISHIKAWA 19”とか書いてるぞ?ていうか2014デザインのレプユニじゃん。あの頃は最下位だったけど火ヤク庫とかいってキャッキャウフフで楽しかったなぁ。山田哲人さんと川端慎吾さん(天才)と畠山和洋さんと雄平ちゃんが3割打ってたし。むーちょも2割8分くらい打ってなかったっけ…(以下略)」とかなんとか、戦々恐々としながら現実逃避していたものの、ありがたいことに当日は常時20度越え
春秋ものにちょっとした上着を羽織ってどうにかこうにか当日の身だしなみは確保することができました。

沖縄のあったかさすげえ。

やらかした

当日は9時に受付開始だったので朝6時半~7時起きです。
この年になると休日朝の7時に起きるなんてニチアサ民以外いません。(偏見
起きれるかどうか怖くてこわくて…
前日の土曜日にメキシコのふしぎを発見し終ってからすぐお布団へGOしましたよ。

おかげでどうにか起きれはしましたが、普段寝ている時間なので眠い目をこすりつつ、てくてく会場に向かいます。
コンビニコーヒーを迎え酒のようにあおりながら国際通りを歩くという貴重な体験もできました。

そして、ここでやらかしがもう1つ。

受付開始9時をなんかしらんけど9時集合だと思ってて…
5分前の8:55に会場に行ったら誰もいない…

呆然としてたら後ろから養蜂園のご担当の方らしき人がいらっしゃったのでおそるおそる聞いてみると「あーすいません、あと5分少々お待ちいただければ…」と、すごく申し訳なさそうにされてしまいました…
正直こちらこそ早く来すぎて申し訳ないです9割、だったらあと10分くらい寝れたわー1割です。

しょうがないので、ちょっとしたエレベーター前のエントランスのところで、ミツバチのGoogleサジェストを眺めて時間をつぶしていました。
結構日差しがあたるところで温かくてよかった。
むしろ暑すぎた。沖縄なめてた。

再確認

そうこうしているうちに準備ができたとのことなので、ご案内いただいた会場で待機。
「多分質疑応答とかあるだろうなぁ」とふんで、色々聞きたいこともメモっているうちにお時間です。
まずはハチミツやミツバチちゃんに関する座学からスタート。

素人に毛が生えた程度の知識は持っているつもりでしたが、沖縄の養蜂について色々お話が聞けて楽しかったー!
そもそも、今回ハチミツ収穫体験を行っているパレット久茂地は向かいに市役所とか県庁とか国際通りの入り口があるような場所にあります。
そんなところで養蜂をやっているというのがまず驚きです。

なぜここで養蜂始めることになったのか、後でご担当者さんに聞いてみました。
なんでも、お子さんが来る機会がない商業施設なので、お子さんが来れるようなきっかけを作りたかったとのこと。

パレット久茂地は那覇近隣だとデパートって感じの立ち位置だそうです。
法事や目上の方向けギフト用で持っていくお菓子を買うところというイメージ。
ほかには、フォーマルなそれなりのお値段のする服が必要なときとか。

あと、なんか…お子さん向けのイベントなのに単なるミツバチのキモオタが参加しちゃってすみません…
プリキュアの映画とか1人で見に行ってる大きいお友だちってこんな気持ちなんでしょうか…

もふもふもふもふもふもふもふもふ…

座学の時間は色々な話が聞けて楽しかったです。
でも、正面モニターの真ん中あたりで何やらもふもふもふもふしてる集団がちらちらと目に入ってきてしまって…

ミツバチちゃんたちの一部をちょっとだけ連れてきてくれて、ある意味うれしい悲鳴をあげられるもふもふ地獄が目の前に!
もう耳で話を聞きつつ目はそっちに釘付けですよ。
興奮しすぎてムービーも撮らせていただいたのですが、集団恐怖症の方には酷な写真になっちゃったので貼付は控えておきます…

季節と花

座学で教えていただいたミツバチちゃん情報で1番興味深かったのが、ハチミツの味を決定する要素です。

主な要素は、季節と花(蜜源)の2つ。

パレット久茂地で飼育しているミツバチちゃんたちの採蜜タイミングは年に2回、3~6月と9~12月だそうです。
さらに外で蜜を集めてくる働きバチちゃんたちの行動範囲はおよそ半径2km。
パレット久茂地で飼育しているミツバチちゃんたちであれば…

  • 波の上

  • 奥武山公園

  • 国際通り全域

  • 壺屋のやちむん通り など

この範囲内の草花から蜜を集めてきます。
(近隣の方なら大体の範囲をイメージしていただけますかね?)
当然、季節によって蜜源となる草花が違うのでハチミツの味も変わることになるんですね。

特にこの時期の沖縄の蜜源になるのがセンダングサ。
話を聞きつつ検索してみたら、キク科の1年草で白くて小さいかわいらしいお花でした。
開花時期が9~11月なので、まさにシーズンですね。

それから、3~6月であれば野の花や桜が一般的、でいごも蜜源の1つになるようです。
でいごってあたりが沖縄!って感じでいいですね。

ちなみに沖縄といえばハイビスカスやブーゲンビリアも印象が強い花ですが、ミツバチちゃんはあまりお好みではないようです。
ミツバチちゃんたちにしてみたら花の形が奥まっているので、洞窟気分で蜜を採集しにくいからではないか、とのことです。(意訳

「やっぱりハチミツはその土地で採れたその季節のものを味わったほうがいい!」と、改めて再確認できた話でした。
同じ季節に採れたハチミツでも土地が違えば味わいが違う、例えば沖縄と北海道なら全然別物だと思います。
なんだったら市町村ごとでもちょっと違うかも。
あー食べ比べしたい。

ミツバチちゃん=日産

結構切実な話だったのが、ミツバチちゃんたちのポリネーション(花粉交配)の話です。

ミツバチちゃんたちはハチミツを作る以外にも、花粉を運ぶことで農作物の栽培を助ける役割を果たしています。
何十種類もの野菜・果物のうち、もしミツバチちゃんがいなくなったら10品目も残らないのが今の私たちの生活です。

「そういえば、ハチミツ採集目的の蜂群飼育数とポリネーション用の蜂群飼育数の比較統計がどこかになかったっけ…?」とかあやふやな記憶をたどっているうちに、こんな資料にも出会ってしまいました。

「施設園芸における花粉交配をめぐる情勢 令和4年2月農林水産省農産局」
https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/sonota/attach/pdf/bee-6.pdf

訪花昆虫のなかでもセイヨウミツバチちゃんに限った場合の経済貢献1,800億円ですってよ奥さん。
試しに「1,800億円」で検索してみた2022年12月14日時点の検索順位上位はこんな感じ。↓↓↓

  • トヨタ、賠償額1800億円以上の可能性も

  • CICが目黒雅叙園を1800億円で売却へ、加投資ファンドが最有力に

  • 日産、最終益1800億円

  • 東北電力、燃調制度の上限撤廃 今期最終赤字1800億円に

  • 印スズキ、インドに新工場 1800億円投資

セイヨウミツバチちゃんたちすごいな!

ストーカーか!

他にも色々興味深い話がありつつ、いよいよミツバチちゃんたちの巣箱見学へ。
巣箱自体は会場と違う階に設置しているとのことで、何グループかに分かれて見に行きました。

※昆虫苦手な方は注意!




ミツバチ,巣箱

ものすごい近くまで寄れた!!
ミツバチちゃんたちかわよ!
めたくそかわよ!!
もう心の中で「やっと会えたね」とか言って帰るとき感動でちょっと泣いてる自分キモすぎ(笑
「やっぱり安全には気をつけないと」と思ってできる限りの配慮はしていったのですが、ミツバチちゃんたちがすごい大人しくてお利口さんだったのもさらにかわいかったです。

今回色々教えていただいた養蜂園の方によると、ミツバチちゃんたちの大人しさは沖縄の温かさも関係しているそうです。
寒い地域のミツバチちゃんたちだと今の時期は完全防備じゃないと危険なのだとか。
でも今回の体験会では養蜂園の方もTシャツ装備でした。
ちゃんと注意していれば巣箱を素手で引き出したりしてもまだまだ大丈夫な時期だとか。
そういえばスズメバチさん対策聞くの忘れてた。

会場に戻り他グループが見学しているのを待っている間は自由時間として色々行動できました。
養蜂に関する活動の動画が流れてたり、観察用ミツバチちゃんたちをじっくり観察できたり。
お子さんも多く参加していてみんなで入れ替わり立ち替わり見てたのですが、1つだけハラハラしてしまったことが。
がたごと音立てて雑な感じで動かすのはやめようぜ少年…
ミツバチちゃんたちびっくり→興奮状態→臨戦態勢になる可能性あるからなまじで…

あと養蜂場の方も繰り返し説明してくれてたのですが、ミツバチちゃんは働きバチのみ毒針を持っています。
でもミツバチちゃんの毒針=メガンテなんですよね。
つまり、自爆確定の最大攻撃方法。
針を刺した瞬間に針が内臓ごと体から抜けます。
だから、最後の最後の手段で命かけるときしか刺してこないそうです。
もし街中でミツバチちゃんを見かけても、追い払う動作は絶対せずに温かく見守ってあげよう。

採蜜

そうこうしてるうちにいよいよ採蜜体験スタート。
まずはミツバチちゃんが蜜を溜めてくれた巣の1面を取り出し、採蜜用のフォークで蜜蓋を外していきます。
蜜蓋は巣箱の壁面と同じ蜜蝋と同じ成分だそうです。
ちゃんとマスクしてたんですが、蜜蓋とった瞬間にハチミツの濃厚な香りがぶわっときます。

ハチミツができるまでは…

  1. 外回り組が採集してきた花の蜜を内勤組へ口移しで引継ぎ

  2. 口移しの過程でハチミツができるもととなる酵素が加わる

  3. 内勤組が羽ばたきで水分を飛ばしていく

  4. 水分量が20%程度になったところで蜜蓋して完成!

…という流れです。
ミツバチちゃんたちがどうやって「これは蓋してOK!」と判断しているのかはミツバチちゃんの気の向くままだとか。
どういう判断基準なのか気になるところです。

それからもう1つびっくりしたのが、採集したてのハチミツの透明感と光沢感のバランスです。
本当に密度の濃いアンバーみたいな色合いで、宝石のような輝きに思わずうっとり。
そういえば色んな養蜂園さんのショップの陳列も、よくよく考えたらジュエリーショップと結構共通している気がします。
照明の当て方とか。余白の作り方とか。
今度陳列方法にも注目してみよう。

参加者全員、蜜蓋取り外し体験が終わったら巣をいよいよ分離機へ。




お子さんが楽しそうに回してます。これは絶対子どもがやりたいやつ。

ハチミツ,遠心分離機

実食!

1人ずつプラスチックスプーンが配られ、1口分ずつ試食用のハチミツが配布されていきます。
「これミツバチちゃん1匹の一生分かぁ…」と感慨を覚えつつぱくり。
まじで大切に食べないといけないと思うと、無意識でも「いただきます」「ごちそうさま」がちゃんと出るものですね。

味の感想としてはとにかく濃厚。
今の時期の主な蜜源であるセンダングサは柑橘系の香りが特徴という話をしていたのですが、確かにオレンジに近い香りがします。
かんきつ類の香りがオーストラリアのモーニンググローリーのように鼻に迫ってくるイメージです。

それから、甘いなかにちょっとしたロースト感もあります。
飲み込んでから1時間くらいは口の中に甘さの余韻が残っているくらい後味のインパクトも印象的。
でも柑橘系とのバランスでくどくはないです。

普段から市販のハチミツはよく食べるほうなんですが、比べ物にならないです。
採れたては比較が失礼なレベルでおいしかった。
しかもその後食事ができるタイミングがなかなかなかったのですが、半日くらいは何も食べないでも結構軽快に動けていた気がします。
※個人の感想です。

また会いに行くね(ストーカー的思考

最後に質疑応答コーナーでどうしても聞きたかったことを質問してみました。

質問:「前にネットニュースで分蜂中のミツバチが街中に出たってみたんですけど、そういうときって近くの養蜂園さんに連絡したら引き取ってもらえるもんですか?」

初夏のころになると、分蜂で新天地を求めて旅立つミツバチちゃんの1群が街中に出現することがあります。
養蜂園の方いわく、各養蜂園の方針にも左右される雰囲気ではありましたが、結構引き取ってくれるところもあるようです。

ミツバチは毒針もあり危険な生きものですが、振り払うなどこちらが攻撃の意思を見せない限り、向こうから攻撃してくることはめったにありません。
街中でミツバチちゃんたちを見かけてもそっと見守ってあげてほしいです。
怖いと思う方もいらっしゃるとは思うのですが、そこは1つ、駆除などせず穏便に。何卒!

いや~採蜜体験おもしろかった。
調べてみたら各エリアの養蜂園さんでもハチミツ収穫体験をやってるところが結構あったので、他の養蜂園さんも色々回ってみようかと思います。
あと、Webライティング職でハチミツ深掘りするなら薬機法おさらいしなきゃ…

最後にちょっとだけどんよりしてしまいましたが、ほなまた。

#私の学び直し

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