正しい努力 -子どもver.- ②
前回のつづき
毎日真面目にコツコツと努力する力
GRIT を伸ばす方法
2つ目は、
・今より少し難しい目標を設定し、
失敗を恐れずにチャレンジし続け、
小さな成功体験を積み重ねる。
こちらも
子どもが行うためには
少々大人の手助けが必要と思っている。
子どもにとってハードルが高いのは、
今より少し難しい目標を設定し、 の部分。
なぜなら、
子どもは
今やっているものの先にある目標を
知らない 場合があるから。
知らない と、
人は考えることができない。
先の見えない目標に向かって歩み続けることは
誰だって不安だし、尻込みしてしまう。
だから大人が、
この先には何があるのか?を示してあげる
途中までは一緒になって歩いてあげる
必要がある。
たとえば
数の概念 を例にして考えてみる。
大人であれば
いつの間にやら当たり前のように
答えられるようになってしまっている
くり上がりのたし算
ただ、
子どもが くり上がりのたし算 を習得するにあたって
実際には、
お風呂で1~10まで数えられること
と
りんごの数を正しく数えられること
との間には大きな壁があるし、
りんごの数を正しく数えられること
と
りんごが3個、すいかが2個
3+2がいくつになるか
との間にも大きな壁があるし、
3+2がいくつになるか
と
6+7がいくつになるか
との間にも大きな壁がある。
この事実を意識している子どもは
まずいないし、
そして大人でさえ、
それぞれの間にある壁を意識している人は
それほど多くないはずである。
子どもはもちろん、大人でさえ
そんな壁の存在を意識していないからこそ、
1年生のつまずきやすい単元として
くり上がりのたし算 が君臨し続けている
のではなかろうか。
算数という道の途中に
壁があるから、
立ち止まってしまう子がいる。
段差があるから、
つまずいてしまう子がいる。
実際に当スクールに通う
2年生以上の子どもたちのなかにも
くり上がりのたし算 に対して、
拒否反応を示し、挑戦できない子
明らかに苦手意識を抱え、挑戦を渋っている子
が複数人在籍している。
壁があるから、立ち止まる。
段差があるから、つまずく。
ならば、
子どものために用意すべき道は、
つまずきの余地など与えない
けど、ほーーーんの少しだけ傾斜のついた坂
ではないだろうか。
平坦な道だと思って
歩み続けているうちに
「あれ?いつの間にこんな高いところに?」
と
振り返ってみてはじめて
実感できるほどのゆるやかな坂
そんな坂道を用意し、
はじめのうちは少しだけ
子どもと一緒になって登ってみる。
ある程度進んだ時に
子どもにパッと後ろを振り向かせてみると、
「あれ?いつの間にか結構登ってね?」
と子ども自身が実感する。
「なーんだ、この坂自分で登れるじゃん!」
となった頃合いを見計らって
大人はそっと子どもの手から離れる。
そこから先は
子どもに自分の力で歩いてもらう。
GRIT を伸ばす方法2つ目
・今より少し難しい目標を設定し、
失敗を恐れずにチャレンジし続け、
小さな成功体験を積み重ねる。
における大人の役割は、
・子どもが登ろうとしている山の頂を見定める。
・今いる場所から山の頂まで登る
緩くてなだらか坂を示してあげる。
・最初のうち少しは一緒に、
子どもが自分の足で登れると判断したらそっと手を離す。
つまり、
ゴールを見据え、
ルートを示し、
歩き方を伝える
ことだと思う。
なんだか書いてるうちに
前回と同じ結論に行きついてしまった。
いずれにせよ
道を示して、歩き方を伝えることは
大人の役割だが、
結局、
実際に歩くのは
子どもの仕事である。
子どもが前に進めないのは、
目の前に
道が見えていない のではないだろうか?
道が急すぎる のではないだろうか?
大人が丁寧に道を整備すれば、
子どもは自ら
失敗を恐れずにチャレンジし続け、
小さな成功体験を積み重ねる
であろう。
そこから先は
求められれば時折方策を示しつつも、
ただ見守ることしかできない
のだと思う。
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