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「アマデウスの魔笛の秘密」 最終章
前章はこちらから。
魔女の超本気
・旅の終着点
第五章までで、「魔笛」に秘められた謎はほぼDecodeいたしました。最終章である本件では残る二つの謎である、試練を前に歌われる歌詞の中に隠された深淵なる意味と、「例の象徴画」に描かれた真理の象徴をDecodeしていきます。
これまでに明らかにした秘密を礎に、物語と象徴が語る真理の核心へと迫る今回の最終Decodeは、智慧の旅の最後を飾るにふさわしいものとなるでしょう。「魔笛」に込められたメッセージと象徴が、どれほど深淵で、そして普遍的な真理を内包しているのか。その全てを語り尽くしましょう。
智慧の旅の終着点である魔女の超本気、まいります。
神殿に智慧の剣を突き立てて、神聖な秘密をこじ開けるわよ。
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・苦難に満ちた道
苦難に満ちたこの道をさすらう者は、火、水、空気、大地によって清められる。死の恐怖に打ち勝つことができる者は地上から天に向かって舞い昇る。そのとき彼の心の目は開かれイシスの教義に全身を捧げることができる。
「魔笛」において、試練の入り口で二人の男が歌う歌詞には、「火、水、空気、大地によって清められる。」とあります。しかし、物語の中で実際に描かれる試練は火と水の試練のみであり、土と風は最後まで直接登場しません。わたくしは、この点に象徴的な意図が隠されているのではないかと考えました。
なぜなら、古代より、多くの宗教や神話において、火、水、土、風といった元素は、世界の構成要素として「四つで一つ」の完全性を表すものとして扱われてきたからです。要するに四元素は互いに補完し合い調和する宇宙の秩序を象徴しています。また、一部の体系では、これにエーテルを加えた五大元素とし、より高次元の真理や霊性を示すものとして扱われてまいりました。
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したがって古代の密儀を継承する深淵なる人々が、四元素の土と風を組み込み忘れるということはないのです。意図があり組み込んでいないのです。厳密にいえば組み込まれておりますが、深淵でない人々には見えないようになっています。かくいうわたくしもず〜っと見えておらず、見えた時には思わず口からこぼれました。「象徴学というものは誠に苦難に満ちた道である」と。
・表現は無限
いつも申し上げますが、真理は永遠普遍で唯一無二ですが表現方法はたくさんあります。したがって「魔笛」の歌にある「火、水、空気、大地」も、一つの真理を表しています。そして、あなたはもう知っているのですよ。「火、水、空気、大地」の4つが示す真理を。こう言った方が分かりやすいかしら?
「大いなる業」と。
・大いなる業
火、水、空気、大地によって清められる。
第五章の「三段階」でも綴った通り、錬金術では、人間の変容はニグレド・アルベド・ルベドの三段階で象徴されました。しかしながら、もう少し古い時代の錬金術では、ニグレド・アルベド・キトリニタス・ルベドの四段階でした。
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「ニグレド / 黒化」
不純物の燃焼「アルベド / 白化」
浄化「キトリニタス / 黄化」
変容「ルベド / 赤化」
有限、無限の合一
キトリニタスとルベドが似たようなことなので統一されたため現代の大いなる業は「三段階」とされておりますが元々は四段階です。ではこれに「火、水、空気、大地」を重ねてみましょう。
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「土・ニグレド」「火・アルベド」「水・キトリニタス」「風・ルベド」となります。では例の象徴画も重ねて見てみましょう。
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