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「絵本の秘密」
わたくしの絵本は、子供向け絵本の"てい"を取りながら「数の秘密」と「心の秘密」が織り込んである不思議な絵本。一つのお話に複数の意味を織り込む手法は古き賢者の得意技ですから、魔女のわたくしも何かと折り込むのが大好きなの♪
では絵本に織り込んだ秘密のDecodeを始めましょ〜
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絵本のDecode
数の秘密
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まずは数から。絵本全体に度々登場する不自然な表現の数字。「文章の定型」を知らない子供では気が付けませんが、これまでの人生で何度となく「文章」を読んだ経験のある「大人」は不自然な数字に気がつくことでしょう。まずは一作目「グルグルの秘密」の数から。
3階建てのステージ
朝の5時
8オクターブ
13の空
21着のドレス
34種類の宝石
どの数字も絵本の構成上、不必要な数字です。「21着のドレスや34種類の宝石」という表現は、普通の絵本なら「たくさんのドレスや宝石」と簡素にまとめられます。「13の空」なんて表現は、頭の硬い大人では考え込んでしまいます。事実、わたくしの友人は「13の空」に囚われすぎて、この13に何か凄い意味が隠されていると深読みし、「そうではない」と伝えたら、今度は「じゃあどうやって空を見れば13個に見えるの?」と、とんでもない勘違いを引き起こしていました。
なぜこんなややっこしい書き方をしたのかと申しますと、古き秘密もこの様に記されているからです。
例えば「153」。現代では国連本部ビルの高さや、自由のプロメテウスの台座の高さで象徴されている特別な「繰り返す数」。
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古き経典の21章11節には「釣った魚の数」として不自然な文章で「153」が登場します。"知らぬ者"は文字通り「153匹の魚を獲ったんだ」と受け取りますが、"知る者"は「153は特別な数である」と理解し「その意味を探究」します。同じ文章を読んでも受け取る意味がまるで違うのです。
ではもう一度絵本に不自然に登場する数を、上記のように考えてみましょう。
3階建てのステージ
朝の5時
8オクターブ
13の空
21着のドレス
34種類の宝石
不自然に登場する数は、数そのものに意味があるということ。では数だけ抜き出してみましょう。そして規則性を見つけましょう。
3 . 5 . 8 . 13 . 21 . 34
一見ランダムな数字に見えますが、とても美しい規則性に則っています。では計算してみましょう。
34 ÷ 21 = 1.6
21 ÷ 13 = 1.6
13 ÷ 8 = 1.6
8 ÷ 5 = 1.6
5 ÷ 3 = 1.6
ご覧の通り全て1.6です。3 . 5 . 8 . 13 . 21 . 34の隣り合う数の比はこの世で最も美しい比率「黄金比=1.618...」。この黄金比で増減する数列には名前がついています。「フィボナッチ数列」です。この数列は桁数が増えれば増えるほど黄金比の近似へと近づいてゆきます。
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この黄金比というものは古くから「口にしてはいけない智慧」とされてきましたので賢者は語ることが許されませんでした。故に、分かる者にだけ分かるよう「黄金比 1.618」という数を「黄金螺旋」という形に変えて残しました。それは西も東も関係なく同じように扱われ、西の神話では「聖杯」に、東の神話では曼荼羅に隠されました。
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では同様の視点で二作目の「ソニア」に登場する数を見てみましょう。
1人の右大臣、1人の左大臣、2人の女官に3人の儀仗兵
5秒で料理が運ばれてきます。8人分のサーロインステーキに13人前のベーコンを乗せ、21種類のスパイスをかけて次々に口へ放り込みます。デザートには34色のフルーツの盛り合わせをつまみ、およそ55分で全てキレイにお腹の中へ
順に数を抜き出しましょう。
1 . 1 . 2 . 3 . 5 . 8 . 13 . 21 . 34 . 55
これもまたグルグルの秘密と同じくフィボナッチ数です。こちらはすぐに分かったと思いますが、ソニアにはもう一つ数列が忍ばせてあります。気付いたかな?
何日経っても76人の兵士は帰ってきません。すぐにまた兵士が集められ、今度は前よりも多い123人が旅に出かけました。でもまた帰ってきませんでした。
イライラソニアは我慢が出来ず、ついには199人の兵士と共に自らグルグルの森探しの旅へと出かけました。
ここに登場する数は「リュカ数」です。
2 . 1 . 3 . 4 . 7 . 11 . 18 . 29 . 47 . 76 . 123 . 199
フィボナッチ数と同じ仕組みで最初の数が2になっただけのもの。絵本に記したリュカ数の最大は199であり、199の次のリュカ数は322です。13番目のリュカ数は322。
古き賢者が神聖な書物に残したように、わたくしも同じように絵本に残しました。この絵本を通し、古き智慧の本当の読み取り方を体験していただきたかったからです。そしてもう一つ。「数」と同じくらい大切な「心」についても綴っています。
心の秘密
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一作目のラストシーン。ララのドレスの色が変わっている事にお気づきかと思います。これは「欲」を「108の色=ドレスの色」と表現しました。日本で108という数は「煩悩」と結びついているため「欲」と「108の色」を合わせ、それらを捨て去ることで得られる心を真っ白なドレスで象徴しました。
このシーンで伝えたき事は、本当に大切なものに気が付くと、これまで執着していた煩悩や欲を求める心が真っ白になるということ。ちょっとカッコ良く言い過ぎましたが、無駄なものに気がつくとホントこのような感覚に襲われます。なぜに今までこんな物に執着していたのかと。
そして最も大切な文がこのシーンにはあります。
何をしたいかじゃなくて、何をしなければならないかじゃなくて、何をするべきかなの!
思い出してください。この言葉はわたくしの全作品を通してのテーマです。
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「ソニアちゃん、もうグルグルの魔法は終わりよ。私はそんなに優しくはないわ。だって魔女だもん。現実に戻りなさい。現実を受け入れ、そこからどうするかはあなた次第よ。私が決めるんじゃないの。あなたが決めるの。
何をしたいかじゃなくて、何をしなければならないかじゃなくて、何をするべきかを」
この言葉をもう少し詳しく書きますと、欲求からくる"やりたいこと"ではなく、社会通念からくる"やらなければならないこと"でもなく、人として生まれ"何をするべきか?"
この言葉を何度も何度も繰り返し伝えるのには訳があります。それは難しい問題だから。なぜに難しいのかといえば「あなたの心と頭の問題」だから。頭で知り心を自制しなければならないから。故にいつもわたくしは言うのです。
わたくしは扉までの案内人。扉のあちら側を少しだけ見せる魔女。あちら側を覗き、扉を開け進むもよし、そっと閉じ戻るもよし、全てはあなたの意思。
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最後に
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これから先、重要な決断を自分で考え下さなければならないことになるでしょう。高い塔の上で飛ぶか飛ぶまいか悩むソニアのように。ソニアはコツコツと積み上げた経験が自信となり、ララの囁きに即答で「もちろん飛ぶわ、大空を」と言い飛び立ちました。
いざという時、ソニアのようにすぐに決断が出来るようコツコツと積み上げて下さいまし。己の身を火に晒し純化し再生し高める。大いなる業を試みよ。365日。
では本件はこれにて締めとさせて頂きます。わたくしの絵本を通し、多くの気づきを得て頂ける事を切に願います。あなた様の心に魔女の思いが届きましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。
本:『As above So below』
アパレル&小物:Cavalier Camp
動画:Channel 113
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