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暮らし日記⑰安心すること

こんにちは!雑貨屋 あるくらし 店主の絢音です。
雑貨屋 あるくらし は、「小さな発見と実験」をテーマに、暮らしのセレクト雑貨販売とワークショップの主催をしています。現在店舗はなく、イベント出店から活動をスタートさせました。こちらのnoteでは、お店の歩みや店主の暮らし日記・勉強メモを掲載しています。

まだまだ過ごしやすい日中と、朝の凛とした寒さが混在する季節。辺りを甘い香りで満たしていた金木犀も、花びらが道路の一部を絨毯のように覆い、代わりにツンっとした空気が鼻を通ります。感覚を澄ませば、あちらこちらで冬へと季節が進んでいくような気配を感じます。
外気の冷たさと反して、家に差し込む穏やかな日の光、ブランケットやこたつにぎゅっと包まれる瞬間、鍋やおでんの湯気が部屋に漂う時間。暮らしの中には、この時期ならではの温かなシーンも顔を覗かせます。寒い季節は、静かな温もりに触れられる機会が多いのかもしれません。
私はやっぱり、そんな秋や冬が大好きです。

今回のテーマは、安心すること

やわらかい朝の光に照らされる、リビングのこうした光景が好きです。

私は昔から、頭の中で考えている事を口にして伝えることや、何かを初めて行う時、不安を感じやすい性格です。
たいていの場合、「話せるのだろうか」「ちゃんと完了できるのだろうか」と、もくもくと心配する感情が訪れます。
心配する癖、ソワソワと焦る癖はゼロにはなりませんが、歳を重ねていく中で「何とかなるか。」と不安になっても仕方がない、と割り切れるようになったり、不安に感じる事自体は問題じゃない、と捉えるようになったり。
付き合い方は変化していきました。
不安との付き合い方、今も決して上手いとは思いませんが、20代前半頃までを振り返ると、とても下手だったなと思います。物事が完璧でないと「ダメ」のように考えていたし、完璧さと自分のギャップにただただ絶望。なんとか努力してやりとげたとしても、「不安、ダメ、絶望」に後押しされた頑張りで、完了後は心と身体がボロボロ、という事が普通でした。「努力」の認識は、「ボロボロになること/苦しい事」だと思っていましたし、「苦しくない」ことは、努力ではないように思えていました。今思えば長い期間、不安だと思う事の後には「ボロボロ」が待っているという、暗い認識も付きまとっていたように思います。
少しずつ不安との付き合い方が変化していったのは、劇的な事が起きたわけではなく、これまでの月日の中でいろんな事象や人と出会って影響を受け、本を読んだり、考えたり、試行錯誤した、小さな出来事がいくつも積み重なったからだと思います。
ちょっとずつちょっとずつ、現在進行形で変化が起こっている感覚です。

それらの小さな変化を寄せ集めた現時点。
●自分の不安への向き合い方や努力の「スタイル」や「認識」は私自身の癖で、「暗い認識」以外の、別のスタイルもあるのだという事に気づく。
●自分の「不安、ダメ、絶望」に後押しされた努力のスタイルでは心身が限界だと思え、自分のスタイルを変えていくにはどうしたら良いのか?と、別のスタイルへの移行を考えて試していっている。
●その中で、「安心」という言葉がひとつ、自分の中で重要なキーワード
かも?と、頭の中で整理ができてきた。
という所です。

私にとって「安心」を意識する事は、言葉でいうと、どういうことなんだろう?とnoteを書きながら考えていました。
今思うのは、「不安」がきそうと感じたら、「何とかなる」と思えるような状態を想像・計画して、過剰に暗くしていた未来を、現実的に「大丈夫、大丈夫」と明るくしていく作業の積み重ね、を「安心」と捉えて、「型」として意識する事かもしれない、ということです。
例えば、
・どんな事が必要なのか、ノートに書きだしてみる。
・スケジュール帳を開いて、書きだしたことを日付に落とし込んでみる。
・その日付に書いた通りやってみる。
・できる事もできない事もあるけど、動き出したら作業が進む、
という感覚を複数経験する。
・これまでと同様にちゃんと終わる。とちょっとずつ思える。
・こういう事を、「安心」のための「一連の重要な作業」と意識する事。
具体的な行動を箇条書きすると、とてもささやかな事ですが、
「不安」に迫られるように努力していた時よりも、「安心」をイメージしながら行動に移していくという事を、ひとつの方程式のように捉えると、初めての出来事に向き合った時も、ちょっとだけ大丈夫に思えるようになりました。言葉通りに上手くいかない時もあって、変化としてはちょっとずつですが、それでも、忘れずにいたい感覚です。

リビングの壁を照らす優しい光に「あぁ、なんだか朗らか、安心するなぁ」と思い、今回のテーマを「安心すること」にして、最近考えていたことを言葉に残しました。
そういえば、自分がお店を持ったとき、「ホッと安心できるような場所にしたい」というのも、20代前半からずっと大切にしたいなと思っている事でした。今回のお話で登場した「安心」とはまた違った質感ですが、自分が作る空間は、「安心感」が譲れないポイントだなと思いました。そんな「安心」の事もまた言葉に残したいな。

はじめましての方も引き続き読んでくださっている方も、お読みいただきありがとうございます。今後も焦らずゆっくり続けていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

店主 絢音



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