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暮らし日記⑱そんなに弱くも、そんなに強くもない

こんにちは!雑貨屋 あるくらし 店主の絢音です。
雑貨屋 あるくらし は、「小さな発見と実験」をテーマに、暮らしのセレクト雑貨販売とワークショップの主催をしています。現在店舗はなく、イベント出店から活動をスタートさせました。言葉を残すことも大切な活動のひとつで、noteでは、お店の歩みや店主の暮らし日記・勉強メモを掲載しています。

「風邪が流行ってますよね」という会話を、風邪をまだひいていない人として話をしていましたが、つい先日の朝「あ、ついに来た。」と目を覚ましました。喉がカサカサと乾燥し、鼻水がツーっと流れてくる、むずむずとくしゃみを連発、熱はないけれど、頭と視界がボーっとする。
靄がかった頭でふと思い出したことがあります。
「風邪を全くひかない。」「体力には自信がある。」「寝なくても大丈夫。」と言える人、ずっと動いていられる人、バイタリティのある人に憧れていたなと。努力さえすれば私もそういう人になれるかもしれない!と希望を持っていた事がありました。
そんな希望に反して、ちゃんと疲れて、ちゃんと風邪をひいて、ちゃんと眠る私。頑張った!と思う日が続くと、分かりやすく熱がでたり体力か心の限界がきて倒れます。
バイタリティのある人になりたいと思っていた頃、「できないをできるに変える」のが唯一の解と思っていたので、努力してもそうできない自分が格好悪くて嫌いでした。「疲労に対して心身が素直に反応する、決して特別ではない平均的、場合によっては平均より低めの体力」を認め、自分自身のそういった体質と付き合いながら、どうすれば幸せに生きられるかを考える方にゆっくり転じ、少しずつ心身が楽に動き出している気がします。
風邪をひいた日。オフにしようか、作業を進めようか…と迷っていました。
ぼんやりと思い出した事が頭を漂い、結局、温かいお茶を淹れてゆっくりと休みをとりました。
風邪薬も飲み早く寝ると、翌朝には、7割ほど回復。ちょっとしんどいけど普段通りに動けるところまで元気になり、「ゆっくり、ゆっくり自分のペースで」と慣らし運転のように、日常をまたスタートしていきました。

今回のテーマは、そんなに弱くも、そんなに強くもない

優しい、まるい、ちょっとゆらぎのあるようなものに自然と手が伸びます。
ほっとするのです。

風邪をひいたときにも感じた、自分の「普通」な体力。自分の体力について、今年の春ごろから、どうすれば継続的に「雑貨屋あるくらし」の活動と生活ができるんだろうと、体力との付き合い方や考え方について、ぼんやりと課題だなと、頭の中をたゆたっていました。

頑張りすぎると、どこかで限界がきて倒れ、回復に時間がかかるタイプなので、「誠実に・継続的に活動できる程よい力量」ってめちゃくちゃ重要です。そして、この塩梅って難しいです。

夏に、「まずは体力づくりなんじゃない??」と始めた運動(水泳)、1か月ほど続いたある日、畑の虫刺されが原因で身体に発疹が広がり中断。
完治してからは、イベント準備やアルバイト、暮らしに追われ、いつの間にか習慣が薄れ、運動しない生活に戻っていました。3日坊主になる事はなくても、イレギュラーな事があったときに続けられるようなタフな強さはないなぁと自分のキャパシティがまた何となく見えました。

運動を始めたきっかけは、体力をもう少し強化して、疲れにくい身体づくりができれば良いな、と思ったからでした。中断したいま、運動への腰が重くなっていることも踏まえて、一旦考え方を変え、今の自分のキャパシティの中で、いかに、パフォーマンス良く動けるのか?を考えて、活動の時間帯やスケジュールを立てる事にしてみました(週2回ほど、畑へ行くのに往復計30分坂道を自転車で駆け抜けているし…という思考も、運動再開を邪魔しています)。
ちょうど、坂口恭平さんの「生きのびるための事務」を読んだことも影響して、自分って、もう少し先の未来、どういう生活をしていたいのだろう?それをするために何をしていればいいんだろう?を考えていました。

ずっと気になっていて、10月のワークショップイベントが終わり、
少し落ち着いたタイミングで手に取りました。

そう考えている中で、やりたい事をイメージして活動はしているけど、1日の中で、どんな生活をしていたいか?までは想像していなかったなと気づきます。例えば、何時に起きて、何時に寝て、起きている時間の、どの時間帯に何をしていたいか?のような細かな1日のタイムスケジュールまで、自分は意識していなかったなとハッと気づきました。
深夜まで作業が終わらないと焦っている状態は精神的に苦痛だし、深夜に作業をすると脳が冴えて寝つきも悪く、疲労感が残るから避けたい。朝は早く起きて、充実した午前の時間を過ごせたら最高!等、改めて考えていくと、1日の過ごし方についても、自分のありたい姿が湧いてくるものでした。その中で、暮らしのワークショップを考えたり、取り扱う雑貨を考えるのと同様に、日々の事や考えを言葉で表現する事も、あるくらしの活動として大切にしたい活動の柱だなと整理ができて、noteの執筆時間も日々の活動の中で優先的に確保するようになりました。

とはいえ、すぐに生活リズムが崩れるほど弱くはないですが、イレギュラーな事があっても続けられるほど強くもない私、試して、続けて、また考えて試して、少しずつ自分の生活スタイルを模索しています。

実は、いろんなことが重なり、最近は少し気持ちが落ち込み気味でした。
つい先日のマルシェ出店で、お客さまや出展者の方とお話している中で、何度も、自分の活動について言葉にして話させていただく機会がありました。
そうして口にし続けていると、「私、“あるくらし”をしたいし、続けたいし、この事をずっと考え続けていたい。」という感情が、ぶわっと溢れ、言葉の力ってすごいな、有難いな、と思いました。
こうした機会をいただくたび、話しを聴かせていただいたり、聴いていただいたり、ひとりでは気づけなかったり、感じなかった事と出会わせていただきます。体力面も精神面も頑丈なわけではないけれど、有難い出会いや日々の糧を掬い取りながら、また毎日を生きていくんだなと思う、そんな最近でした。

はじめましての方も引き続き読んでくださっている方も、お読みいただきありがとうございます。今後も焦らずゆっくり続けていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

店主 絢音


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