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「側弯症で顔が歪むなんてないですよね?」生徒さんからの質問
【はじめに】
あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。
大阪府枚方市の体操教室では、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っていています。
生徒のほとんどが、脊柱側弯をお持ちです。
【側弯症で顔が歪むか】
80代側弯症の生徒さんからの質問です。腰椎下部の弯曲がひどくて脚長差も大きくなっていました。
私の教室に来て下さるようになって、脚長差の改善と背骨の弯曲の改善を始めましたが、緩んだ大腰筋でせいで腰椎が起きても大腿骨との位置関係が保てません。
そんな問題と向き合う中で、少し改善してきた生徒さんは「顔が歪まないで済んで良かったね」と、よそで言われたそうです。
ある日、教室に来てこんな質問をしてきました。
「いくら側弯症でも顔が歪むなんて失礼なこと言うと思いません?」
「側弯症で顔は歪まないですよね?」
憤慨した様子で、意見を求められました、その時生徒さんにお話しさせていただいた内容を記事にしています。
【顔の歪む可能性について】
生徒さんの質問に、率直に答えました。
「側弯症で顔が歪む可能性は、十分にあるんですよ」
・胸椎カーブの弯曲が大きい時
・胸椎カーブの弯曲が目立たなくても、胸椎に影響するほど腰椎で弯曲している時
上の2タイプで考えられます。頸椎が斜めに下に引っ張られてることで、顎も斜めに引っ張られます。
顔が歪んで見えたり、口が閉じにくくなったり、嚙み合わせにも影響すると思います。
筋力低下がある時には、顔が歪んでしまう状態に案外簡単になり得ます。
生徒さんが、初めて教室に来てくれた時は、この条件に近かったので決してない話ではなかったのです。
【重度側弯症の選択肢-娘と私の闘病記】
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肢体不自由児で成長期に重度側弯症になった娘は、今、着たTシャツの絵柄が歪んでしまうほど、深刻な背骨の弯曲と筋力低下がありました。
顎が歪んで、口も閉じにくそうになっていました。
頻繁によだれが落ちることや、お茶やジュースを飲むのにも大量にこぼれること、食事を噛む力も無くなって、食事の形態をペースト状にする必要性も考え始めていました。
障害のあることが理由だと思っていましたが、もう少し顎の力もあったはずなのにと思っていました。
上の書籍で、側弯症の運動療法『あるくんメソッド』の始まりとなった、体操法を考え試し始めてからは、食事の形態はもとの一口大に戻りました。
腰椎胸椎共に、弯曲が強く改善に期間はかかっていますが、肩幅が狭く胴の長さが短くなって捻じれていましたが改善してきました。
現在は、
「こんな服も様になる肩になってきてるね」
「顎の歪みが、なくなってきてるよね」
「何でも食べてくれて嬉しいわ」
娘を挟んで話す夫の会話が、ポジティブで小さいけれど喜びがいっぱいになってきました。
【おわりに】
側弯症で顔が歪むことはあります。弯曲が強く筋力低下が進むと、影響が顕著になります。
これは、条件が合えば誰でもがなる可能性があり、障害者や高齢者では条件を満たしやすくなります。
そして、80代生徒さんに顔の歪みの心配が無くなってきたり、肢体不自由児の娘の歪んだ顎が改善したりすることも可能なのです。
それには、側弯症を病気と捉えずに、本来の骨格に少しでも近付けてあげることが大切です。側弯症を運動で整えることは、多くのメリットをもたらします。
医療として、側弯症運動療法が行われることを心から願っています。
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